NHKよるドラで小瀧望が理系男子に! 原作者が語る仰天科学者達

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「僕と貴女の収束性と総和可能性をi(アイ)で解析しませんか?」

突然こんな風に言われて、愛の告白だと即座に解る人はどのくらいいるだろう。

10月26日より放送開始するドラマ『決してマネしないでください。』、略して『決マネ』。工科医大理工学部の学生・掛田理(小瀧望/ジャニーズWEST)が、学生食堂のお姉さん・飯島さん(馬場ふみか)に恋心を抱き、ゼミ仲間のテレス(ラウール/Snow Man)らに応援されながら奮闘するラブコメディだ。※()内はキャスト名

『腐女子、うっかりゲイに告る』や『だから私は推しました』など、攻めたドラマを次々と送り出しているNHK「よるドラ」の第4弾となる本作は、漫画家・蛇蔵氏による同名漫画の実写ドラマ化作品である。

漫画『決してマネしないでください。』第1話を今すぐ読む

『決してマネしないでください。』(蛇蔵/全3巻) ドラマはNHK「よるドラ」枠で10月26日スタート(NHK総合 毎週土曜・夜11時30分、全8回)

蛇蔵氏は、ベストセラーとなった漫画『日本人の知らない日本語』の著者であり、現在は雑誌「モーニング・ツー」で連載中の漫画『天地創造デザイン部』でも原作を担当している。「文系」なデビュー作『日本人の知らない日本語』から一転、なぜ理系の人々を主人公にした物語を描くにいたったのだろう? その経緯を聞いてみた。

漫画家になる前に研究所やメーカーに勤務していたことがあり、理系研究者のノリは把握していましたし、知的すぎて時に残念なことになる振る舞いをとても愛しいと思っていました。面白いからいつか世に出そうと、メモして残していたんです。それが『決マネ』執筆時に役に立ちました。人生に無駄はありませんね

本作に出てくるキャラクターたちは、専攻の違いこそあれど大半が理系人間。主人公の掛田氏は、冒頭の「僕と貴方の収束性と総和可能性を~」という台詞で一世一代の告白をするものの、飯島さんに意味を理解してもらえずに玉砕。

そんな掛田氏に対し、留学生のテレス君は「iをつけると虚数になりませんかね」と指摘し、工学部の有栖君は「飯島さんといつか化合物になれるといいな」と励ます(※「化合物」とは、カップルを表す化学隠語なのだとか)。

飯島さんへの告白が失敗し、落ち込む掛田氏を励ます有栖とテレス。励まし方も、理系ならではだ(『決してマネしないでください。』1巻第1話より)©蛇蔵/講談社

他にも、スーパーコンピューターを自作して自宅に設置した理論物理学教授の高科先生や、ボッティチェリの絵画「ヴィーナスの誕生」を見て「外反母趾だ」という感想を抱く医学部の白石先生。常にバンビの着ぐるみを着た謎の学生・小鹿のゾンビちゃんなど、作中の登場人物は「そんなことする人、いる?」と思わず笑ってしまうほどみんな個性的。

これには、蛇蔵氏がこれまで出会ってきた理系の人々が大きく影響しているのだという。特に印象的だったエピソードをいくつか語ってもらった。

「ラーメン屋さんで見た、『ネギ乗せ放題! 無限ネギ!』というポスターに向かって『ネギが無限など、ありえるか! 無限を気軽に使うな!』とキレていた数学の研究者は印象に残っています。

あと、初対面で『君はどの次元が好き?』と聞いてきた宇宙物理科学者。次元に好き嫌いを考えたことはなかったので驚いたのですが、その後、いろんな人に『好きな次元』を聞いてみたら結構皆さん持論がありまして。『5次元』『11次元』あたりが人気で面白かったので、作中に組み込みました。

それから、ハエの研究をしていて、ハエが愛しすぎて蛆虫の抱きまくらを作りたいと言ってた東大の大学院生ですかね……。絵的にちょっと、というか大分アレだなと感じたので、漫画にはなりませんでしたが……」

これだけでも充分に濃いのだが、作中に出てくる名だたる偉人達のエピソードを読むと、「無限ネギにキレるくらい、可愛いものだな」と思ってしまうに違いない。

最近は多くの漫画やゲームでも取り上げられているニコラ・テスラや、「シュレディンガーの猫」で有名なシュレディンガー。ドリトル先生のモデルになったと言われているジョン・ハンター、ノーベル賞を2度受賞したキュリー夫人など、医学、数学、科学、物理学といった様々な分野の偉人たちのことを、楽しく知ることができるのも本作の魅力の一つなのだ。

「スタントマンがよく撮影で火だるまになっているけど、ヤケドしないの?」という疑問を、飯島さんを誘い実験してみた掛田たち。飯島さんの素朴な疑問により、空気にまつわる科学者たちの歴史が紐解かれる(『決してマネしないでください。』1巻第1話より)©蛇蔵/講談社

その研究内容や功績についてもそうだが、意外と知らない人間性の部分にもフォーカスされているので、驚かされることも多い。なかでも、蛇蔵氏が「調べれば調べるほど、性格に難があると解る人物」ということで特に印象的だったという、アイザック・ニュートンにまつわるエピソードは強烈だ。

最後に、ドラマ化について期待している点を聞いてみると、蛇蔵氏はこのように答えてくれた。

「教育は、家庭環境による差が出てしまいがちだと思います。周囲に研究者がいなければ、『研究を生業にする人が居る』というイメージもなかなか浮かばないでしょう。才能ある人々が、家庭環境や性別で将来を狭めることなく、様々な将来像を掴む――ドラマや漫画との出会いが、そんなきっかけになってくれたら嬉しいです」

科学が教えてくれた『大体のことは一度や二度や三度や四度失敗する。勝負はそれからだ!』という志を胸に、どうやったら飯島さんに気持ちを伝えられるか、どうしたら彼女の心を理解できるか奮闘する掛田氏。

一風変わった科学実験によって、飯島さんとの交流を深めていく掛田氏の姿を応援しているうちに、きっとあなたも科学のことが好きになるに違いない。

 

ドラマ原作『決してマネしないでください。』単行本購入はコチラ

『決してマネしないでください。』ドラマ公式サイト(NHK)

蛇蔵原作『天地創造デザイン部』記事はコチラ(1~3話試し読みあり)

漫画『決してマネしないでください。』第1話を公開中!

  • 取材・文大門磨央

    石川県出身。雑誌やWEBを中心に漫画、アニメ、映画などのコラムを執筆中

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