化学調味料なし 早朝から行列“温泉地の日本一正統派ラーメン” | FRIDAYデジタル

化学調味料なし 早朝から行列“温泉地の日本一正統派ラーメン”

神奈川県湯河原にある『らぁ麺 飯田商店』。1杯1100円ながら朝8時には整理券がなくなる盛況ぶり。人気の秘密に迫った

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
営業中は常に厨房に立ち、「最高の一杯」を追求し続ける店主の飯田将太氏(42)。器は有田焼の特注品を使用
営業中は常に厨房に立ち、「最高の一杯」を追求し続ける店主の飯田将太氏(42)。器は有田焼の特注品を使用

神奈川県有数の温泉地である湯河原に、早朝から行列ができるラーメン店がある。『らぁ麺 飯田商店』は、化学調味料を使わずに、ストイックに味を追求している人気店。「しょうゆらぁ麺」一杯1100円ながら、その味が大評判となり、週末には用意している135枚の整理券が朝8時にはなくなるという。

「’10年の開店当時はお客さんがゼロの日もあり、店を開けるのが怖かった」

と店主の飯田将太氏は振り返る。渾身の一杯を提供し続けるうちに口コミが広がり、’17年には『TRYラーメン大賞』を受賞。テレビなどで取りあげられ、さらに行列が伸びていった。同店のラーメンの特徴は、地鶏でとったピュアなスープと、毎朝粉から打つ、なめらかでのどごしのよい自家製麺だった。

しかし’19年春、突然ラーメンをリニューアル。鶏に加え豚骨などを使い、「ザ・ラーメン」というべき一杯を目指した。

「お客さんに受け入れてもらえるかどうか心配でしたが、自分を信じて突き進んでいくしかない。そのころ、『ららぽーと沼津』のフードコートへの出店の話をいただきました。味のクオリティが薄まるなら、絶対にやりたくなかった。そこで8000万円かけて本店にセントラルキッチンを作り、スープも麺もイチから作って、沼津に運ぶことにしたのです」

「ラーメンを知ったつもりになるのが一番怖い」と飯田氏は言う。同店のラーメンは「日本一」であると同時に、今も進化の途上にあるのだ。

この一杯を目指して、全国のラーメン好きが早朝から行列を作る。わんたん入りしょうゆチャーシュー麺1730円
この一杯を目指して、全国のラーメン好きが早朝から行列を作る。わんたん入りしょうゆチャーシュー麺1730円

一杯、一杯に魂を込めて――

麺の太さや使用する国産小麦のブレンドだけでなく、その日の天気や湿度にも気を配ってラーメンを作る
麺の太さや使用する国産小麦のブレンドだけでなく、その日の天気や湿度にも気を配ってラーメンを作る
店を閉めたらすぐ、巨大な寸胴鍋で翌日分のスープを仕込む。ステンレスの純度にまでこだわった特注品だ
店を閉めたらすぐ、巨大な寸胴鍋で翌日分のスープを仕込む。ステンレスの純度にまでこだわった特注品だ
閉店後のまかないは試作品が中心。新たな食材や調理法を試すなど、味のチューニングや課題発見の場でもあるという
閉店後のまかないは試作品が中心。新たな食材や調理法を試すなど、味のチューニングや課題発見の場でもあるという
「ららぽーと沼津」にスープを運ぶために冷蔵トラックを新調。低温で熟成させたスープは朝5時に湯河原を出発する
「ららぽーと沼津」にスープを運ぶために冷蔵トラックを新調。低温で熟成させたスープは朝5時に湯河原を出発する
店に併設された製麺室。本店用はもちろん、ららぽーと店や姉妹店の麺もすべてここで、粉から作っている
店に併設された製麺室。本店用はもちろん、ららぽーと店や姉妹店の麺もすべてここで、粉から作っている
店に併設された製麺室。本店用はもちろん、ららぽーと店や姉妹店の麺もすべてここで、粉から作っている
店に併設された製麺室。本店用はもちろん、ららぽーと店や姉妹店の麺もすべてここで、粉から作っている
醤油らぁ麺900円
醤油らぁ麺900円

らぁ麺 飯田商店
JR・湯河原駅より徒歩9分
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町土肥2-12-14
電話番号:0465-62-4147
営業時間:11時~15時(材料がなくなり次第終了)
定休日:火・水曜日。不定期に月曜日休業あり

『FRIDAY』2020年1月24日号より

  • 取材・文萩原はるな撮影西﨑 進也

Photo Gallery9

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事