コロナで新作お蔵入りも…?米倉涼子「独立でテレ朝が激震の理由」
連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television
人気女優の米倉涼子(44)が27年間在籍した『オスカープロモーション』を3月末で退社。個人事務所『Desafio』を立ち上げ、業界が騒然としている。
「『オスカープロモーション』の創業者、古賀誠一会長の娘婿が事務所の専務に就任してから、幹部社員やマネージャーらが次々と退社。忽那汐里(くつなしおり)(27)や岡田結実(ゆい)(20)ら人気タレントも立て続けに独立しています。変革期によくある光景ですが、大黒柱の米倉にまで去られては大打撃。彼女の独立は一部の役員と担当マネージャーしか知らないトップ・シークレットだったようです」(キー局プロデューサー)
テレビ業界が注目しているのが、米倉の代表作である『ドクターX』シリーズ(テレビ朝日系)の今後だ。
「特定の色がつくのを嫌がる米倉が『ドクターX』の続編制作に難色を示しているのは有名な話。とはいえ、確実に20%前後を取れるキラーコンテンツですから、テレ朝としては続編を放送したい。そこで出された折衷案が『ドクターX』と別の作品を交互に制作するという案。その流れで今年秋は’18年に放送された『リーガルV~元弁護士・小鳥遊(たかなし)翔子~』の続編を制作することで話が進んでいました。
退社報道のあった日に早速『オスカープロモーション』側はテレ朝と話し合いの場を持ったといいますが、『リーガルV』は白紙になる可能性が出てきました」(テレビ朝日関係者)
これまで『ドクターX』には先の古賀会長が「企画協力」としてクレジットされてきた。独立となれば、今後は番組制作から撤退すると見られている。
「ここ数年、米倉さんは仕事を吟味するようになっていた。恩人の古賀会長が熱心に説得したからこそ、ドラマに出ていたと言っても過言ではない。古賀会長が手を引くとなると、テレ朝が米倉さんを口説かねばならない。これは相当大変ですよ」(前出・テレ朝関係者)
新型コロナウイルスの感染拡大により、ドラマやバラエティ番組の撮影が相次いで休止されている。「コロナ自粛の影響も大きい」と制作会社ディレクターは言う。
「緊急事態宣言が5月末まで延長されました。少なくとも年内は、これまで通りのロケや撮影はできないでしょう。段階的に再開されるでしょうが、大量のエキストラを使うような大掛かりなロケは慎重にならざるを得ない。米倉さんは完璧主義者ですから、“ベストな状態で撮影ができないなら、今年無理にやる必要はないんじゃない?”と考えているようです」
新型コロナによって企業も打撃を受け、番組のスポンサーが減少。テレビ局の収益が落ちていることも影響しそうだ。
『FRIDAY』2020年5月22日号より
撮影:鬼怒川毅