「大物タレントが次々リストラ」の背景にある、視聴率の大変化

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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’15年3月、『直撃LIVEグッディ!』の番組発表会見に臨んだMCの安藤アナ(前列左)と高橋克実(前列右)。約5年半で放送終了となる

フジテレビで大掛かりな世代交代が進みつつあるようだ。安藤優子(61)がMCを務める情報番組『直撃LIVEグッディ!』が9月いっぱいで終了。小倉智昭(73)がMCを行う朝のワイドショー『とくダネ!』も来春で終了すると報じられた。

長らく局の顔を務めた大物MCが相次いで去る背景には、視聴率調査の大幅リニューアルが関係しているという。

「3月30日から視聴率の調査が世帯単位から個人単位に細分化されたことが大きいですね。家族の誰がどのチャンネルに合わせたかがわかるようになり、各局が13~49歳までの男女の数字、『コア視聴率』を重視するよう舵を切った。購買力のある若い層に向けて広告を打ちたいスポンサーの意向です。これを受けて、コア視聴者にウケないベテランをリストラする動きが活発化しているのです」(キー局編成担当)

たとえば6月のある日のコア視聴率を比べてみよう。『スッキリ』(日本テレビ系)は5.4%あるのに対し、『とくダネ!』は半分程度の2.4%しかなかった。

「新型コロナが追い打ちをかけている」と言うのは広告代理店関係者だ。

「コロナ禍で実に7割もの企業が広告宣伝費を削減しています。その影響を最も受けているのがテレビ局。数字が取れない高給タレントがリストラ対象となるのは必然なのです。『千鳥』や『オードリー』などアラフォー世代のタレントに取って代わられている」

各局が慌てて若返りを図るなか、先んじて若いタレントを起用し続けてきたのが、6年連続で年間視聴率三冠王を獲得した日テレだ。

「『フットボールアワー』の後藤輝基(てるもと)(46)を7~8年前からMCに起用して成功。連ドラ『3年A組』では菅田将暉(27)や今田美桜(23)ら若手を大量起用して話題になりました。『世界の果てまでイッテQ!』など若者に人気の番組が多く、しばらく日テレの天下が続くと言われています」(制作会社プロデューサー) 

『霜降り明星』や『EXIT』など、若者に人気でギャラも安い〝お笑い第7世代〟は「各局でスケジュールの奪い合いとなっている」(前出・編成担当)というが、日テレはすでに『第7キングダム』という〝第7世代〟の冠番組を放送中だ。

「彼らの発言はネットニュースにもなりますからね。フワちゃん(26)のブレイクにより、〝テレビでトークできるユーチューバー〟の需要も高まっています。リモート収録に強く、発信力も企画力もあるから重宝する」(放送作家)

もちろん、ポッと出の若手を起用するにはそれなりのリスクもある。

「若者カルチャーは流行り廃(すた)りが早いから、情報を追うのが大変。ネットでバズっている人をバラエティで起用したものの、放送時にはすっかり人気が廃れて、オワコンになっていた……なんてことも散見されます。

動画共有アプリ『TikTok』が話題ですが、アメリカ政府は国内での利用禁止に踏み切るみたいですから、今後、日本でもどうなるかわからないですよね。いままで以上にキャスティングする側のセンスが問われています」(前出の広告代理店関係者) 

変化に対応できないテレビ局は淘汰(とうた)されていくのだ。

 

『FRIDAY』2020年8月21・24日号より

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