「東京五輪」注目の日本アスリートたちの確信と勝算 | FRIDAYデジタル

「東京五輪」注目の日本アスリートたちの確信と勝算

開幕直前スペシャル 感動の瞬間を見逃すな! 競泳、陸上、柔道、卓球、バドミントン……有力選手を全網羅 テレビ観戦ガイド付き

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン

【競泳】池江璃花子 (21) 闘病生活を乗り越え笑顔のカムバック

【競泳】池江璃花子
【競泳】池江璃花子

’19年2月に白血病の診断を受けた池江。しかし、昨年8月の本格復帰から驚異的なスピードで実戦感覚を取り戻し、オリンピック代表選考会では、自由形とバタフライで優勝を勝ち取った。元競泳日本代表選手・立石諒氏はこう語る。

「すごいな、の一言。本当に強い意志をもってトレーニングしてきたんだと思います。病気の前に比べると身体も一回り小さい。持ち味だった後半の伸びもまだ戻ってきていない。それでも速い。とくにロンドン五輪でメダルを獲得した400mメドレーリレーではチャンスがありそうです。ただ、僕としてはまず楽しんでほしい。池江選手が頑張っている姿を見るだけで勇気づけられる人は多いはずです」

第2の水泳人生を歩む彼女の晴れ舞台に注目が集まる。

女子400mリレー 決勝 7月25日 10:25〜(NHK)
女子400mメドレーリレー 決勝 8月1日 10:25〜(NHK)

【競泳】瀬戸大也 (27) 悔恨の一年を胸に生まれ変わった姿を見せられるか

【競泳】瀬戸大也
【競泳】瀬戸大也

スキャンダルの影響で今までの練習場を使用できなくなるなど、厳しい一年を過ごした。そんな中で瀬戸は、金メダルを取ることでしか信頼回復はできないと謙虚な姿勢で再スタート。

日本水泳連盟関係者は逆境が彼を強くしたとこう証言する。

「苦労していましたが、本来の泳ぎを取り戻しつつあります。この一年はトレーニングチームのメンバーに支えられ、週に一回はミーティングを行い、練習の方法を相談してきました。水泳から離れて、体力が落ちていたので、最初は基礎トレーニングから始め、現在は最後の調整に励んでいます」

瀬戸が出場する400m個人メドレーの決勝は開会式翌々日の7月25日。メダル一番乗りで日本を勢いづけてほしい。

男子400m個人メドレー 決勝 7月25日 10:25〜(NHK)
男子200mバタフライ 決勝 7月28日 10:00〜(フジ)
男子200m個人メドレー 決勝 7月30日 9:00〜(TBS)

【競泳】入江陵介 (31)

【競泳】入江陵介
【競泳】入江陵介

入江にとって今回は4度目の五輪。前回のリオ五輪はメダルなしという結果に悔しい思いをした。前出・立石諒氏は語る。

「調子は悪くありません。100m背泳ぎで去年52秒台を出しているので、世界ランクでも6〜7位ほどの力はある。また、今回の競泳日本代表ではキャプテンを務める。入江選手のことですから、その責任感を力に変え、奮起してくれるはずです。実力のある選手なので、しっかりメダルを取ってほしいですね」

精神的にも成長したエースの活躍に期待だ。

男子100m背泳ぎ 決勝 7月27日 10:25〜(NHK)
男子200m背泳ぎ 決勝 7月30日 9:00〜(TBS)

【競泳】萩野公介 (26)

【競泳】萩野公介
【競泳】萩野公介

リオ五輪では3個のメダルを手にしたが、ここ数年は結果が出せずスランプに苦しみ、ようやく昨年末から回復の兆しが見え始めた。東海学園大水泳部監督の林享(あきら)氏はこう解説する。

「平泳ぎの改善に取り組むなど、五輪に向け仕上げてきています。また、200m個人メドレー、800mリレーと競技を絞ってエントリーしているのも萩野にとってプラス。ただ、今回の200m個人メドレーにはマイケル・アンドリュー(アメリカ)という飛び抜けた選手がいる。試合前に気持ちの面で負けないかどうかが勝利の鍵となるのでは」

再び泳ぎが安定してきた萩野。王者の完全復活が見られるか。

男子800mリレー 決勝 7月28日 10:00〜(フジ)
男子200m個人メドレー 決勝 7月30日 9:00〜(TBS)

【柔道】阿部 詩(うた)(21) 向かうところ敵なし!兄とともに世界の頂天へ

【柔道】阿部 詩(うた)
【柔道】阿部 詩(うた)
兄と対照的に「天才肌」と評され、技の幅が広い。袖釣込み腰が得意技。兄・一二三と金メダル獲得を誓う
兄と対照的に「天才肌」と評され、技の幅が広い。袖釣込み腰が得意技。兄・一二三と金メダル獲得を誓う

日本柔道初となる兄妹での金メダル獲得はもはや夢物語ではない。

若くして兄・一二三(ひふみ)とともに日本柔道界を牽引する阿部詩が背負う重圧は計り知れない。しかし、「詩選手に不安要素はない」と語るのは阿部兄妹をよく知る元男子日本代表選手の川端龍(りょう)氏だ。

「実力は世界で圧倒的1位です。柔道スタイルは兄の一二三選手と同じ。けれど、一二三選手に比べ、詩選手は技が多く、どんな状況にも対応する強さを持っている。相手の土俵に持ち込まれても、ひっくり返すパワーも持ち合わせています」

天才柔道家に隙(すき)はないようだ。詩の五輪直前練習を目にした全日本柔道連盟関係者はこう打ち明ける。

「一二三の代表入りを決めた壮絶な試合を見て火がついたのか、表情が〝鬼神〟のように変わり、死に物狂いで稽古をしています。『お兄ちゃんのような柔道家になりたい』と話し、一二三の柔道をベースに自分の技術を掛け合わせる練習をしています」

兄と並んで最強を証明できるか――。

女子52kg級 準決勝・決勝 7月25日 17:00〜(テレ朝)

【柔道】阿部一二三 (23) 五輪連覇の伝説は東京から始まる!

【柔道】阿部一二三
【柔道】阿部一二三
得意技は背負い投げ、袖釣込み腰。’17年の本誌取材に「最終目標はオリンピック4連覇」と明かしていた
得意技は背負い投げ、袖釣込み腰。’17年の本誌取材に「最終目標はオリンピック4連覇」と明かしていた

「’20年12月に行われた丸山城志郎選手との代表決定戦が、事実上の〝世界一決定戦〟だったと思います。世界中の強豪が阿部一二三選手を研究していると思いますが、正直、負けるビジョンが浮かびません。ケガさえなければ、金メダルはほぼ確実でしょう」(元男子柔道日本代表の川端龍氏)

中学時代から未来の金メダル候補として注目され、「一二三」の名に恥じぬ活躍で、世界最強への階段を一歩ずつ登ってきた。強さの源泉は「世界一としての覚悟」にあったと川端氏は語る。

「一本をもぎ取る技の威力は高校時代から世界一でした。近年に成長したのは受けの強さです。間合いを支配し、相手の技を出させない。高校卒業後、世界大会を連覇し、追われる立場となった阿部選手に〝負けていい試合〟はなくなった。その重圧を跳ね返すように、攻守ともに技を磨き続けてきたんです」

阿部に金以外のメダルは似合わない。

男子66kg級 準決勝・決勝 7月25日 17:00〜(テレ朝)

【柔道】大野将平 (29) 「自分史上最強」を東京で体現!

【柔道】大野将平
【柔道】大野将平
リオ後、屈強な体に加え、「自分でどうにもならないことを受け入れる心を得た」(大野)
リオ後、屈強な体に加え、「自分でどうにもならないことを受け入れる心を得た」(大野)

大会2日目まで金メダル0――リオ五輪柔道日本代表の重苦しい雰囲気を救ったのはエース・大野の金だった。彼の強みは努力と向上心に裏打ちされた鋼のメンタル。それを彼は「人間力」と呼ぶ。一線を離れて大学院に進んだのも「人間力」を高めるため。7月6日、東京五輪日本選手団の結団式で大野はこう語った。

「院では技の研究のほか、自分が通った講堂学舎や天理大の歴史も学べ、大いにモチベーションとなった。コロナ過で柔道衣を着られない間は故郷の坂や階段を走り込み、初心に帰れた。東京五輪の目標は『絶対的』。勝負に絶対はないが、限りなく近づくことはできると信じている」

「五輪に魔物はいない」が大野の持論だ。実力の10分の1しか出せなくても勝てるよう準備できていれば、勝敗は運に左右されない――超高次元で闘う大野。東京五輪での連覇に障害は見当たらない。

男子73㎏級 準決勝・決勝 7月26日 16:55〜(NHK)

【レスリング】須崎優衣 (22)

【レスリング】須崎優衣
【レスリング】須崎優衣
笑顔もチャーミング。日本選手団の旗手を務めることが決まっている
笑顔もチャーミング。日本選手団の旗手を務めることが決まっている

1枚目写真は’13年に本誌カメラマンが撮影した、14歳の須﨑優衣だ。彼女は親元を離れ、JOCの『エリートアカデミー』で、同世代の44名の選手らと東京五輪を目指し、日夜練習に明け暮れていた。

当時の須﨑は、ホームシックで涙する日もあったという。そんな彼女も’17年、’18年の世界選手権で金メダルを獲るなど、いまや日本有数の選手になった。エリートアカデミーコーチの吉村祥子氏が語る。

「当時から光る素質を持ち、攻撃のスピードや勝負への執着心など突出したものがありました。これまでの努力の成果を発揮し、『東京五輪での金メダル』という彼女の目標を勝ち取ってほしいです」

女子50㎏級 決勝 8月7日 18:40〜(NHKBS)

【空手】清水希容(きよう)(27)

【空手】清水希容(きよう)
【空手】清水希容(きよう)

今五輪から正式種目となった、演武を行う「空手形」の日本のエース。端正な顔立ちから「空手界の綾瀬はるか」と呼ばれる。世界選手権を2連覇し、日本選手権も7連覇中だったが、昨年はまさかの敗北で8連覇を逃した。この雪辱を最高の舞台で果たしてほしい。

女子形 決勝 8月5日 16:54〜(テレ東)

関連記事
「東京五輪」を熱くする“史上最強”日の丸アスリートたち PART2(陸上、バドミントン、卓球、テニス)※7月24日11時からご覧いただけます。
「東京五輪」を熱くする“史上最強”日の丸アスリートたち PART3(体操、バスケ、バレーボール、ソフトボール、ゴルフ、スケートボード、トランポリン、サーフィン、スポーツクライミング、ボクシング)※7月25日11時からご覧いただけます。

『FRIDAY』2021年7月30日・8月6日号より

  • PHOTO日刊スポーツ/アフロ The Asahi Shimbun/Getty Images Getty Images 産経ビジュアル アフロ 共同通信社  結束武郎 加藤 慶 村上庄吾 會田 園 時事通信社

Photo Gallery13

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事