宮迫は今後が不安…芸能人YouTuber成功・失敗の分かれ目 | FRIDAYデジタル

宮迫は今後が不安…芸能人YouTuber成功・失敗の分かれ目

仲里依紗、本田翼、斎藤工、川口春奈……成功しているタレント、失敗しているタレントの違いとは?

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8月20日にYouTubeチャンネルの配信中止を発表していた宮迫博之。26日に、配信再開を自身のチャンネルで報告した
8月20日にYouTubeチャンネルの配信中止を発表していた宮迫博之。26日に、配信再開を自身のチャンネルで報告した

先日、テレビマンの知人がこんなことを言っていた。

「宮迫さんのYouTubeがすごく話題になってますけど、ぶっちゃけYouTubeの成功の法則からはかなり外れてるんですよね。なぜあそこまでいったのか?が分からないんです」

この知人はテレビ制作の最前線から、現在はYouTube動画制作の最前線に軸足を移し、活躍している人物である。そんな彼の目に宮迫博之さんのYouTubeはどう映ったのか? 気になって詳しく聞いてみると、「なるほど」と頷ける、納得感のある答えが返ってきた。

多くのタレントがYouTuberとして活躍するいま、彼らの動画を制作している裏方は、実はテレビマンであるというケースも多い。そんな「YouTubeを作るテレビマン」に聞いた「タレントYouTuberの成功と失敗を分けるもの」とはなんなのか?

成否を左右する「3つのポイント」、そして「YouTubeを作るテレビマン」が評価する「YouTubeで成功しているタレントと、失敗しているタレント。そして今後ヤバいかもしれないタレント」も合わせて紹介する。

タレントYouTuber成功の「3つのポイント」とは?

「YouTubeを作るテレビマン」が挙げる、タレントYouTuber成功のポイントは、ひとつは「テレビでの姿とのギャップがあるか」、もうひとつは「自分が本当にやりたいことをやっているか」だという。これは確かに納得のいくものだと思う。

いくら人気のあるタレントでも、地上波のテレビに出ているときとまったく同じことをしているのでは、YouTubeを見る必要性がない。それこそテレビでいいのだ。「馴染みのあるタレントのテレビでは見られないリアルな姿」を見られるからこそ、魅力がある。言ってみれば「お仕事をしていないタレントの日常や素顔を覗き見られる」感覚こそが、タレントのYouTubeチャンネルの魅力だと言えるだろう。

そういう意味で、タレントがYouTube動画でするべきことは「自分が本当にやりたいこと」でなければならない。「誰かにやらされている」感じがしたり「これがいま流行っているから大して興味はないけどやっている」感じがしたら、完全にアウトである。結局テレビに出ている時と同じように「誰かが書いた台本でやっている」感じがしてしまうからだ。これでは、リアルっぽく演出されているだけで、タレントの「真にリアルな姿」ではない。見る側はそれを鋭く見抜いてしまうのだ。

そうなるともう一点、大切になってくるポイントがある。それは「テレビマンなどプロの制作スタッフが作っている感じがしないこと」だ。タレントとはいえYouTuberを名乗るなら、原則は自分で作るのが望ましい。実際には多額の制作費を使って、たくさんのプロが制作に関わっているとしても、いかにも「自分で編集しました」という感じで「手作り感」を出さなければならない。そうしないと「リアルではない」感じがやはりしてしまうのだ。

こういう観点から見ると、どのタレントがYouTuberとして成功しているのだろうか? 「YouTubeを作るテレビマン」のセレクトとその理由を紹介しよう。

“成功例” 仲里依紗・本田翼・ヒロシ・藤田ニコルの「ギャップと熱量と親近感」

成功例としてまず最初に名前が挙がったのが仲里依紗だ。

「彼女がスゴイのは、本当に自分でやっていることです。プロのスタッフはたぶん入っていません。だからこそサムネイルや編集の“本当に自分がやっている”リアルさが圧倒的に強いんです。しかも、ドラマで見せる顔と全然違って、生活感が溢れていて親近感がわきます。コメントにも返事を書いたり、いいねをつけるなどユーザーのフォローも丁寧です」

同様に「漫画やゲーム実況が本当に好きなんだなと思えて、熱量を感じる」という理由で名前が挙がったのが本田翼だ。彼女は「スタッフは入っているが、スタッフが入っていなさそうなサムネイルや編集」になっているのも巧みだという。キャンプに特化したYouTubeで話題となったヒロシも「本人の熱量があり、BGMやしゃべりもなく、スタッフを感じさせないクラフト感」で高評価だ。

そして、少し違う観点から評価されているのが藤田ニコルだ。

「藤田ニコルさんは、バズったメイク系動画を素早く取り入れています。メイク系を継続して最新トレンドも押さえながらアップしているタレントというのが、彼女以外にはいないんです。そういう意味で、ユーザーのニーズをちゃんと研究した内容の動画になっていると思います」

“失敗例” 斎藤工と板東英二は「何がやりたいのか分からない」

次に、失敗しているタレントとしてまず名前が挙がったのが斎藤工だ。

「斎藤工さんはあまりに投稿の頻度が低すぎますし、撮り溜め&既視感がスゴいです。なんで“世界記録”がやりたいのかがさっぱり分かりません。別に斎藤工でなくてもいいですよね?むしろ映画談義とか、彼にしか発信できない内容がいいのでは」

板東英二さんのYouTubeも、何がやりたいのかよく分からない内容だという。

「板東英二さんは、サムネイルとタイトルが適当すぎて、検索にも引っかかりません。企画をやるにしては動画の尺も短かすぎて、何がしたいのかよく分かりません」

今後ヤバい⁉︎ のは宮迫博之・川口春奈・夏菜

実は冒頭の宮迫博之さんのユーチューバーとしての評価は「今後ヤバいのでは?」というものだった。その理由を詳しく聞いてみた。

「宮迫博之さんのチャンネルは、テレビで積み重ねたファンたちが、テレビに出なくなった以降の動きが気になって今見ているんだと思いますね。『テレビとのギャップ』があるわけでもないし、『自分が本当にしたいことをしている感じ』もまったくしません。テレビのスタッフが作っている感じも満載です。

再生回数が伸びているのはコラボしている動画だけですね。コラボしなければニュース化もしてもらえませんから、今後の伸びは厳しいと思います。現に最近は再生数が下降傾向ですよね」

そして、川口春奈さんや夏菜さんにも「今後の不安を感じるポイントがいくつかある」という。

「川口春奈さんのチャンネルは、最初のうちは手作り感に溢れていて、素の川口春奈さんが見れてスゴいなと思っていたのですが……最近は、スタッフが入った感が強くて、自分のやりたいことをやっている感じがしません。視聴数も下降気味です。

夏菜さんも、ご自身が好きなことをやっている動画はしっかり伸びているんですけど、最近『YouTuberっぽいこと』に注力しすぎてしまっていて、伸び悩んでいるので心配です。更新頻度も少ない気がします」

以上、タレントのYouTubeを裏方として支えるテレビマンからの辛口評価をご紹介したが、いかがだっただろうか? 今後みなさんがYouTubeを視聴するときの参考に、そしてタレントのみなさんがYouTubeを始めるときの参考に少しでもなれば幸いである。

  • 取材・文鎮目博道/テレビプロデューサー・ライター

    92年テレビ朝日入社。社会部記者として阪神大震災やオウム真理教関連の取材を手がけた後、スーパーJチャンネル、スーパーモーニング、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。中国・朝鮮半島取材やアメリカ同時多発テロなどを始め海外取材を多く手がける。また、ABEMAのサービス立ち上げに参画「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などの番組を企画・プロデュース。2019年8月に独立し、放送番組のみならず、多メディアで活動。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。公共コミュニケーション学会会員として地域メディアについて学び、顔ハメパネルをライフワークとして研究、記事を執筆している。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)

  • 撮影坂口 靖子

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