吉本興業が画策する「アフターコロナ」驚きの生き残り戦略 | FRIDAYデジタル

吉本興業が画策する「アフターコロナ」驚きの生き残り戦略

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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『ダウンタウン』の松本人志をはじめ、大物芸人も一目置く大﨑会長。東京進出を皮切りに、数々のプロジェクトを打ち出して吉本興業を牽引

吉本興業が自前のテレビ局を手に入れた。BS局『BSよしもと』を来年3月21日に開局すると発表したのだ。

「テーマは”地方創生”。大﨑洋会長(68)の肝入りで始めた『47都道府県住みます芸人』プロジェクトを活用します。’17年から会社一丸で取り組んでいるSDGs(持続可能な開発目標)啓発活動を行うことで、政府や自治体との関係性を強化するのが狙いです」(吉本興業関係者)

吉本興業は今年3月からNTTグループと共同で「遊びと学び」のコンテンツ配信を行うオンラインサービス『ラフ&ピースマザー』をスタート。経産省が所管する官民ファンド『クールジャパン機構』から最大100億円の出資を受けるなど、政府との関係性を強めている。

「多額の赤字を垂れ流しながら『沖縄国際映画祭』を続けていたのも、沖縄県との関係性を強めるのが目的でしょう。その甲斐あって、大﨑会長は普天間基地など、返還が見込まれる米軍施設・区域の跡地利用に関する有識者懇談会メンバーに選出されています。『BSよしもと』を開局し、これまで以上に地方創生に力を入れることで、政府との関係を強化したいのでしょう」(スポーツ紙記者)

BSよしもとは平日の朝から夜まで、生放送の番組を中心に編成されるというが、「実際にはまだ何も決まっていない状態」と制作会社ディレクターは言う。

「目玉番組のキャスティングも決まっていないようです。勢いのある『かまいたち』や『霜降り明星』をMCで起用したいようですが、多忙ゆえ、スケジュール調整が難しい。吉本は以前、『スカパー!』で『ヨシモトファンダンゴTV』というチャンネルを持っていましたが、8年足らずで撤退しています。同じ轍(てつ)を踏むのでは、と心配の声があがっている」

だが、前出の吉本興業関係者は「『BSよしもと』で儲ける気はないから大丈夫でしょう」と語る。

「コロナ禍で吉本のグループ企業はどこも苦しい。関連企業のための仕事を生み出すのも『BSよしもと』開局の目的のひとつです。『47都道府県住みます芸人』プロジェクトも市町村単位まで細分化して住まわせている県もあれば、派遣された芸人が現地に根付かず、持て余してしまっている県もある。うまくいってない県に目配りすることで、自治体との関係性を強固なものにできますからね。

ローカル企業とパイプを作ることができれば、コロナ収束後の営業先も増やせる。闇営業騒動とコロナ禍で、収益の柱だった営業が激減した吉本にとっては、一石二鳥にも三鳥にもなるわけです」

『沖縄国際映画祭』の制作指揮を取っている吉本の関連会社が『BSよしもと』の番組制作をメインで請け負うという。

『BSよしもと』の開局には、’25年に開催される『大阪・関西万博』も関係していると広告代理店関係者は言う。

「『ダウンタウン』をアンバサダーに起用するなど、大﨑会長の『大阪・関西万博』への入れ込みようは凄い。『BSよしもと』を使って地方創生と大阪万博を上手くアピールできれば、沖縄と大阪以外の都道府県の事業にも食い込めるかもしれない。いまはテレビのギャラも下がっているので、先見の明がありますよ」

BS開局&地方展開で、吉本はアフターコロナの勝者となれるか?

『FRIDAY』2021年12月3日号より

  • 撮影等々力純生

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