「四天王」も苦境に…地上波ものまね番組から大御所が消えた理由 | FRIDAYデジタル

「四天王」も苦境に…地上波ものまね番組から大御所が消えた理由

スタッフは見た!週刊テレビのウラ側

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清水アキラ(左上)、栗田寛一(右上)、コロッケ(中央)、『ビジーフォー』ら’90年代のバラエティ番組で大活躍した「ものまね四天王」たち
清水アキラ(左上)、栗田寛一(右上)、コロッケ(中央)、『ビジーフォー』ら’90年代のバラエティ番組で大活躍した「ものまね四天王」たち

11月21日放送の『週刊さんまとマツコ』(TBS系)にコロッケ(61)が出演。昨今のものまね芸人事情について嘆く場面があった。

「コロッケはSNSやYouTubeがものまね芸人の主戦場になっていることに疑問を呈していました。そんな中、自身もチャンネルを開設したが、再生回数が伸び悩んでいる……と笑わせていましたが、内心複雑でしょう。ものまね番組自体が減少しているうえ、コロナ禍でライブもできないのは痛い」(芸能プロ幹部)

各局、コア視聴率(13~49歳の男女の視聴率)を重視した番組作りをしていることは本連載で何度も指摘しているが、「ものまね番組もコア視聴率を意識した内容に変わりつつある」と制作会社ディレクターは指摘する。

「ものまねの対象が往年のスターから、旬の人物に替わりましたね。一方、ものまね芸人はこだわりが強い人が多いから、番組が『このタレントのものまねをしてくれ』と提案しても、なかなか受け入れてくれない。だから、スタッフは米津玄師(30)など旬なアーティストのものまねが得意な松浦航大(28)らをネットで探して来てオファーするようになりました。結果、旧来のものまねスターたちの需要が減りつつあります」

コロッケはYouTubeチャンネルで谷村新司(72)やちあきなおみ(74)、瀬川瑛子(74)のものまねを披露。同世代の人は楽しめるだろうが、ネット世代に本家を知らない人も多いだけに、再生回数が伸び悩むのは当然だろう。

「地上波のものまね番組で需要がなくなりつつある大御所たちの受け入れ先となっているのがBS放送。BSテレ東では『ノブ&フッキー』やコージー冨田(54)らベテランを中心に起用した『歌ものまね下克上バトル!みんな知ってる!ヒット曲』や『ものまね コロッケ全部見せますスペシャル!~40年の軌跡大全集~』などを放送。BS朝日では、清水ミチコ(61)のものまねライブ特集が放送されました。BSの視聴者は高齢者が多いため、その世代にはまだまだ需要がありますね」(キー局プロデューサー)

先日、織田裕二(53)やケイン・コスギ(47)のものまねで一世を風靡(ふうび)した山本高広(46)が声優を多数抱える事務所に移籍したことで、「声優に転身か」と報じられたのは記憶に新しい。

「本人はSNSで営業妨害だと否定しましたが、今後、声優業にウェイトを移すことも視野に入れてはいるでしょう。大御所や中堅ものまね芸人たちの淘汰が始まっている昨今の流れは肌で感じているはず」(広告代理店関係者)

名人芸を見る機会が減るのは残念だが、新世代との交代は、業界の宿命かもしれない。

『FRIDAY』2021年12月17日号より

  • 撮影中村和彦

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