新BS局に「吉本や松竹東急が続々参戦」その意外な背景 | FRIDAYデジタル

新BS局に「吉本や松竹東急が続々参戦」その意外な背景

スタッフは見た!週刊テレビのウラ側

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今クールは『家電侍』ともう1作、かけもち出演している売れっ子の滝藤。演技に負けないぐらい、ファッションにもこだわるオシャレ俳優だ
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3月下旬、吉本興業とジャパネット、松竹東急の3社がBSチャンネルを開局した。

「技術革新により放送枠が増えたことで、10年ぶりに新しいチャンネルを開局することが可能になりました。3局とも無料放送ですが、経営スタイルは三者三様です」(広告代理店関係者)

無料チャンネルは一般的に番組の合間に流れるCMの広告収入が主な収入源だが、『BSよしもと』は他社のCMを流していない。

「『BSよしもと』は全国各地で活躍する『住みます芸人』をフル活用した地方創生がコンセプト。『住みます芸人』たちが地元企業らとタイアップして作った商品を『au Pay マーケット』内のネットストアで販売するほか、資本業務提携の関係にある企業や金融会社の宣伝を番組内で行うことで、グループ全体で利益を生み出す方針のようです。

吉本本社や劇場のセットを使ったり、所属芸人たちを安く使ったりすることで、制作費を圧縮できるのが強みですね」(前出・広告代理店関係者)

制作会社ディレクターは「BS参入で芸能界以外でも吉本の存在感が増しそう」と見ている。

「農林水産省や厚生労働省とタッグを組むなど近年、吉本は行政との関係性を深めている。BSで連動企画を放送することで、行政との関係を強固なものにしたいという思惑が感じられますね」

ジャパネットが運営する『BSJapanext』はテレビショッピングの売り上げが主な収入源となる。

「テレビ朝日系で放送されていた『パネルクイズ アタック25』が移籍したことでも話題になりましたが、ジャパネットは番組とネットショッピングを連動させたアプリを開発。番組内で紹介した商品をアプリで購入したり、『アタック25』に参加したりできるようになっています」(テレビ誌編集者)

ジャパネットの開局で、キー局や先行のBS局からは不安の声があがっている。

「BS事業が軌道に乗れば、ジャパネットたかたが地上波やBSのテレビショッピングから撤退してしまうのでは、と危惧しているのです。ネットに広告収入を奪われているなか、″太客″を持っていかれたら痛いですよ」(キー局編成担当)

歌舞伎の松竹、舞台事業を展開する東急の2社がタッグを組んだ松竹東急は、コンテンツビジネスが収益の柱だ。

「自社に加えて他社のCMも流すので、従来のBS局に近い印象ですね。オリジナルドラマは映像配信サービスの『ひかりTV』と『GYAO!』に提供するなど、映画会社のノウハウをうまく活用しています」(映画会社関係者)

ところが、開局早々、先行きを不安視する声があがっているという。

「滝藤賢一(45)主演の開局記念ドラマ『家電侍』や、井上真央(35)主演のスペシャルドラマが話題になっていないのです。とくに『家電侍』は全13話をたった21日間で撮影する強行スケジュールでクランクアップした気合の入れようだったから、幹部の落胆は大きい。予算もなく、注目されないこともわかってしまったので、今後はキャスティングに苦戦するかもしれません」(芸能プロ幹部)

勝ち組となるのはどの局か?

『FRIDAY』2022年4月29日号より

  • 撮影足立百合

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