現役キャバ嬢が解説!「ホストの刃物沙汰が続発する深層」 | FRIDAYデジタル

現役キャバ嬢が解説!「ホストの刃物沙汰が続発する深層」

現役キャバ嬢・桜アスナが見た!「歌舞伎町ヤバい人図鑑」①

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「私が直接知っているだけでも4人のホストが刺されたり、刺されそうになっています」

そう打ち明けるのは、漫画を描きながら歌舞伎町の有名キャバクラ店で働く桜アスナ氏だ。歌舞伎町のマンションに住みながらナイトワークを紹介する会社の経営もしている、「歌舞伎町を知り尽くした」人物だ。

そんな歌舞伎町の代名詞と言えるのが「ホスト」だが、ホストは路上でキャッチをしたり、キャバクラに飲みに来たりするので、桜さんのように生活の場が歌舞伎町にあると、自然と彼らと関わる機会が多くなるのだという。

その桜さんが「最近、歌舞伎町でホストが刺される事例が急増している」と明かす。

物騒な話だが、一例をあげれば、‘19年にはあるホストが、ガールズバーと風俗を掛け持ちで働いていた女性に刺され、大事件になった。包丁が突き刺さった状態の写真がSNSでも広まったこの事件。その裁判を傍聴した人から桜さんが話を聞いたところ、次のような顛末だったという。

「被害者のホストは法廷に紫のパーカーにジャージというラフな姿で現れたそうです。女性の側の主張では、その女性に対してホストは日常的に暴力をふるい、刺されたときでさえも殴る蹴るをしていたそうです。結局、ホストは加害者の女性から500万円の示談金を受け取りました」(桜氏)

これはあくまでよく知られたケースだが、桜さんの知人のホストも、刃傷沙汰になったことがあるそうだ。最初は怖がって、刺した女性を出禁にして「客と縁を切る」と言っていたが、数か月後には再び店の中で会うようになっていたという。お金さえ払えば、ある程度の事は許容されてしまうのが歌舞伎町の一面なのか……。

それにしても、なぜホストをめぐる事件がこうも簡単に起きてしまうのか。

「ホストクラブで大金を使う女性のなかには、水商売で稼いでいる子もたくさんいる。仕事で大きなストレスをかかえている彼女たちは、1日で数百万、時には1000万円を使うことも珍しくありません。

彼女たちは好きなホストの前ではいい子でいようと不満があっても我慢をするのですが、ホストは他の客とデートや枕営業もするし、連絡を怠ることもあるので、情緒不安定になります。そうして感情が爆発したときに、刺されてしまうのでしょう」(桜氏)

事件の現場は決まって、女性の自宅だ。桜氏が続ける。

「刺されたホストに話を聞くと、ほとんどが客の家で刺されたと言います。というのも、ホスト業界では『家庭訪問』という用語があり、文字通りホストが、客の家に行くことがよくあるのです。家に行けばだいたいの家賃が予測でき、部屋にある物などから女性の収入がいくらあって、どれくらいのおカネを店で使えるか分かるからです。どんな物が好きなのか、部屋の様子から性格や心身の状態などのバランスも推測しやすくなる」

客にとって、ホストは「非現実的な存在」。女性客が日常生活を送る家に行くことで、特別感を演出することができるのだという。女性も推し(女性が応援しているホスト)が家に来るのを喜ぶし、ホストも店の外で会うために支払う飲食代や、枕営業のためのホテル代を浮かせることができるので一石二鳥なのだ。

「ところが女の子の方も、自分の家だと普段は押し殺している感情を出しやすくなる。そこで一気に怒りが爆発して、ホストを刺してしまう…ということがよくおこるのです」

これもまた奇妙な話だが、刀傷沙汰までの激しいトラブルとなっても、辞めるホストはあまりいないのだという。逆に刺されたことを話のネタにして、カネ儲けの材料にする強者も少なくないとか。これが、歌舞伎町が“魔都”と呼ばれるゆえんである――。

 

  • 漫画桜アスナ

    歌舞伎町に住み、全国屈指の有名店に在籍する現役キャバ嬢。ナイトワークの紹介会社の経営もする。ツイッター(@sakuraasuna01)でも活躍中。

  • 取材・文ゆあてゃ

    ライター。歌舞伎町近くに住む、ホストとホストクラブに精通する風俗嬢。SNSや路上にいるホストをおちょくる毎日を送っている。

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