急死から1か月…明らかになる上島竜兵さんの「葬儀」での泣き笑い
お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」上島竜兵さんが亡くなってから6月11日で、はや1か月が経過する。
上島さんは先月11日午前0時ごろ、都内自宅で倒れているのを妻でタレントの広川ひかるさんが発見。救急搬送されたが、帰らぬ人となった。
かつては著名人が亡くなると、報道各社はこぞって取材を過熱させたが、昨今はそれも控える動きが浸透しつつある。上島さんをめぐっても、自宅周辺から現場リポートしたテレビ各局に批判が集まった。
「マスコミ各社には厚労省から自殺報道のガイドラインの周知徹底が促されている。今後も遺族に最大限配慮する形が求められてくる」
とは一般紙社会部記者。テレビ朝日は定例会見で
「さまざまなご批判があることは真摯に受け止めている。ガイドラインをそのまま守ればいいということではなく、報道の及ぼす影響に関して重々考え、報道するということを確認したい」
と表明した。
上島さんの葬儀は先月14日、都内の斎場でしめやかに営まれた。その様子についてはこれまで断片的なものしか伝わってこなかったが、約1か月が経過し、徐々に参列者の口からも語られるようになってきている。
上島さんの葬儀は密葬という形をとったが、生前親交のあった『竜兵会』のメンバーを中心に、多くの芸能人が最後の別れに足を運んだ。なかでも有吉弘行は自身のラジオ番組の中で
「古典落語になるまで話していく」
と宣言した通り、決して悲しいだけではなかった葬儀の様子を明かしている。
3日放送の『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)では、参列者の一人である松村邦洋の奇行を紹介。
「お坊さんのお経、ずっとモノマネしてんの。(島崎)和歌子さんに叩かれてた」
とニヤニヤしながら回想。松村はお坊さんの宗派を聞き出し、ひたすらその宗派の話題を広げようとしていたそうで、有吉は
「みんな泣いてんのに、ひとりだけお坊さんに夢中」
と爆笑していた。
リアクション芸人として上島さんと切磋琢磨した出川哲朗は、所属事務所を通じて
《無念です。まだまだ竜さんとケンカしてチュ~したかったです。最高のライバルであり最高の友でした》
とコメントを発表。葬儀ではダチョウ倶楽部の肥後克広が、泣きじゃくる出川に
「キスしたほうがいいんじゃないか」
「最後キスしてくれよ」
とリクエスト。出川は
「ご時世的にまずいでしょ」
と動揺したが、肥後は
「竜ちゃん、コロナ陰性だったから大丈夫だよ」
「キスした方がいいよ」
とあきらめず、最終的に
「出川さんが亡骸にキスしたと聞いています」(テレビ関係者)
との話が、界隈から聞こえてくる。
妻の広川は喪主として最後の挨拶で笑いをさらった。上島さんが映画『男はつらいよ』の主人公・寅さんが好きだったことを紹介。その流れで広川は
「寅さん死んじゃって…、あ、間違えた。寅さんじゃなくて竜さんだった」
とまさかの言い間違い。斎場は笑いに包まれたという。
「参列者はみな大きな喪失感を持っていましたが、ところどころで奥さんとダチョウ倶楽部の2人が上島さんをネタにしていたため、“泣き笑い”が起きていたそうです。肥後さんと寺門ジモンさんは、湿っぽくならないよう、あらかじめ2人で『笑って送り出そう』と決めていたそうです」(スポーツ紙記者)
いつも明るくニコニコしていた上島さんらしい葬式になった。芸人として、最期まで人を笑わせた上島さん。その姿は、芸人仲間たちによってながく語り継がれるだろうーー。
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PHOTO:濱﨑 慎治