いま歌舞伎町で「女性から男性へのDV」が急増中のワケ | FRIDAYデジタル

いま歌舞伎町で「女性から男性へのDV」が急増中のワケ

佐々木チワワ 現役慶應大生ライターが描くぴえんなリアル 令和4年、歌舞伎町はいま……第20回

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ジョニー・デップ裁判は歌舞伎町でも話題になっている

6月1日、ジョニー・デップが元妻アンバー・ハードを名誉毀損で訴えた裁判に勝訴し、アンバーに対して1500万㌦(約20億円)の支払い命令が下った。ハードに対してDVを行っていたとされたデップだが、裁判中には、むしろデップがハードからDVを受けていたとの報道も飛び出し、大いに注目を集めた。

歌舞伎町でも、DVに関する話題はよくのぼる。客の女にホストが暴行するといった話は昔からあるが、最近になってよく耳にするのは、女性から男性へのDV・モラハラである。

「女の子が主導権を握ってる、っていうか稼げてる女の子はやっぱ強いよね。歌舞伎町はお金を稼げるのが正義って街だから、余計にモラハラは起きやすいのかも……」

そう語るのは、歌舞伎町で長年遊んでいるハナ(仮名・27)だ。ハナの友人は、カネの力でホストを支配下に置いているという。

「売れないホストと付き合ってる友達がいるんです。その子は人気のソープ嬢で、そのホストの売り上げのほとんどを支えてあげてる。だから喧嘩すると暴言がすごいんだよね。『お前なんて私がいなかったら1円の価値もないゴミのくせに』とか。酔って手が出るときもある。『殴ったら打ちどころ悪くてアイツめっちゃ血が出ちゃってさ(笑)』って笑いながら血だらけの彼氏の写真を見せられたときは、どう返していいかわからなかったな……。その友人たちだけじゃなくて、売り上げのために相手の暴言や暴力に耐えてるホストは少なくないですね」

DV・モラハラはホストに対するケースだけではない。パパ活女子のなかには、自分のパパを相手に過激なモラハラを繰り返す人もいるようだ。パパ活女子のミサ(仮名・19)が言う。

「私のパパに聞いた話なんですけど、2〜3年前に長期で会っていたパパ活相手の女の子からかなりやられていたらしいんです。私のパパはけっこうおどおどした気の弱い感じで、怒鳴られると言いなりになっちゃうみたいな人。『使えない』とか『気持ち悪いんだよ』とか会うたびに怒鳴り散らされて、精神的に追い詰められてた」

その男性は度重なる暴言に耐えきれず、別れを決意。するとモラハラはさらに激しさを増したという。

「『そうやって私を追い出したいわけ!?』とキレられたらしいです。なかなか別れられなくて、ずっとモラハラに苦しめられ、最後には精神科に通うまでになった。その相手の子が飽きて何とか別れられたけど、その話をするときは今も辛そうです。その子みたいに、オジさんを管理してイジメて楽しんでる、みたいなパパ活女子はわりといるんです。相手を支配しないと気が済まないみたいな。オジさんと過ごすのが苦痛なのはわかるけど、お金をもらっている以上ビジネスなんだから、相手を楽しませるべきだと思うんですけどね……」

若い女性に癒やされたいと思って始めたパパ活でモラハラに苦しめられるとは、これほど悲しい気持ちになることがあるだろうか。しかし、当のモラハラ加害者のパパ活女子たちは、「気持ち悪いオジさんはひどい目にあって当然」とまったく悪びれないケースがほとんどだ。

被害者となった男性たちの切実な声を聞いていると、「まあ歌舞伎町だし」で片づけてしまっていい問題なのだろうかと思ってしまう。

佐々木チワワ

’00年、東京生まれ。
小学校から高校まで都内の一貫校に通った後、慶應義塾大に進学。
15歳から歌舞伎町に通っており、幅広い人脈を持つ。
大学では歌舞伎町を含む繁華街の社会学を研究している。
『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認 』(扶桑社新書)が好評発売中

  • 佐々木チワワ写真ロイター=共同

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