新鮮味がないと言われる「福田組」…「ドラマ界の名タッグ」の功罪 | FRIDAYデジタル

新鮮味がないと言われる「福田組」…「ドラマ界の名タッグ」の功罪

スタッフは見た!週刊テレビのウラ側

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’19年12月、都内で行われた『ドクターX』の打ち上げに参加。会場を笑顔で後にする米倉(左)は内山プロデューサーと笑顔で話し込んでいた
’19年12月、都内で行われた『ドクターX』の打ち上げに参加。会場を笑顔で後にする米倉(左)は内山プロデューサーと笑顔で話し込んでいた

5月にテレビ朝日HDが発表した『代表取締役および役員の異動等に関するお知らせ』で、あの名物プロデューサーの昇進が明らかになった。

「米倉涼子(46)主演のドラマ『ドクターX』シリーズなどで知られる内山聖子(さとこ)プロデューサー(57)が取締役に就任したのです。いまでこそヒットメーカーのイメージが定着していますが、初プロデュース作品は低視聴率で打ち切りになるなど、米倉と出会うまではそこまで目立たない存在でした」(スポーツ紙記者)

テレビ朝日関係者は「米倉とのタッグが決め手だった」と断言する。

「『ドクターX』は米倉の意向で、シーズン2で終了する予定だったのです。色がつきすぎるのを嫌う方ですから。内山氏と米倉の関係が良好だったからこそ、シーズン7まで続けられた。早河洋会長(78)の覚えがめでたく、いまでは、テレ朝初の女性社長になるのでは、とまで言われています」

米倉&内山のように、ドラマ界には名物タッグが多数存在する。

「来年1月期に草彅剛(48)が、カンテレの”復讐シリーズ”の最新作で民放ドラマに復帰することが発表されました。同シリーズを手がける三宅喜重プロデューサーは『僕の生きる道』など草彅主演の”僕シリーズ”3部作の演出を担当するなど、草彅とは付き合いが長い。

元『SMAP』メンバーを使わないようテレビ局に圧力をかけると独占禁止法違反になるとして、公正取引委員会がジャニーズ事務所に注意したことで起用しやすくなったとはいえ、草彅の主演がすんなり決まったのは三宅氏との信頼関係なしではありえない」(広告代理店関係者)

昨年、ジャニーズ事務所を退所し、事実上、芸能界を引退した長瀬智也(43)が最後の作品に選んだ『俺の家の話』(TBS系)も最強タッグが担当した。

「長瀬が俳優としての地位を確立した『池袋ウエストゲートパーク』の磯山晶プロデューサー(54)と脚本家・宮藤官九郎(51)のタッグです。同作に出ていた阿部サダヲ(52)や佐藤隆太(42)、矢沢心(41)らがサプライズ出演して花を添えました」(テレビ誌編集者)

綾瀬はるか(37)と『JIN-仁-』(TBS系)などヒット作を多数手がけた脚本家・森下佳子(51)、上野樹里(36)と『監察医 朝顔』シリーズを担当するフジテレビの金城綾香プロデューサー(35)など、名物タッグは各局に存在する。

「人気俳優と信頼関係が築けているので、スケジュールを押さえやすいのは局にとって強みですね。名物タッグについてはドラマファンもよくわかっているので、放送前から話題になる。視聴率にも繋がります」(テレビ局プロデューサー)

もちろん、メリットばかりではない。

「映画監督の福田雄一(54)の”福田組”が代表的ですが、起用される俳優が固定化されてしまい、新鮮味に欠けるキャスティングになってしまいがち。これまでの作風と違う作品を撮ると固定ファンが離れてしまうので、毎回似たような作品になる。”福田組”の色がついているために、起用に二の足を踏む監督も少なくない。演技の幅が狭まり、役者生命が短くなるリスクがある」(芸能プロ幹部)

名物タッグを歓迎するのは、テレビ局だけ――なのかもしれない。

『FRIDAY』7月29日・8月5日号より

  • 撮影鬼怒川 毅

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