「参議院議員ガーシー」テレビ界の率直な評価とは？

参院選でＮＨＫ党から出馬した、暴露系ユーチューバーのガーシーこと東谷（ひがしたに）義和氏（50）が当選。テレビ界も衝撃を受けている。

「ガーシーはドバイに滞在したまま、リモートで演説する”ゼロ円選挙”で勝つという大金星を挙げました。『当選したら（著名人）47人の暴露を実名でやる』というのが彼の公約。今後の動向に注目が集まっています」（スポーツ紙記者）

当選後は大手新聞社も“ガーシー先生“を取り上げるようになったが、地上波テレビはほぼスルーしている。

「各局とも、”話題づくりの出馬でどうせ当選しない”と相手にしていませんでした。民放の幹部クラスは芸能事務所とズブズブの人もいるから、当選されるとマズい人もいるでしょう。ただ、彼のＹｏｕＴｕｂｅチャンネルやＳＮＳをチェックしていた若い世代のテレビマンの中には”当選して業界の膿を出し切ってほしい”と期待している人も少なくない」（制作会社ディレクター）

芸能プロ幹部は「ガーシーの当選で所属タレントの“身体検査“をあらためて行った」とその影響を語る。

「ガーシーのＹｏｕＴｕｂｅチャンネルが話題になり始めた今年春ごろにも、『ガーシーと繫がりある？』ぐらいの軽いリサーチはしました。ただ、国会議員として暴露するとなると重みがまるで違う。ガーシーに『逸話がある』と暴露予告されていなくても、友人がガーシーと繫がっているタレントにはあらためて、『気になっていることがあれば言っておいてくれ』とクギを刺しました。素直に”申告”するタレントはいませんでしたが……。大きな仕事を決めてきた後にスキャンダルが出ると、違約金も発生するし、ダメージが大きい。『ガーシーと関係はない』と言っておきながら、暴露されるようなことがあれば、解雇を含めて厳しい処分を下すことになります」

テレビ界のホンネは「“公約“は早めに実現してほしい」のようだ。

「キャスティング後にガーシー砲を喰ってお蔵入りになるのは避けたいですからね。ここ最近のガーシーは”暴露するする詐欺”状態になっていましたし、ツイッターとＹｏｕＴｕｂｅチャンネルが停止されたこともあって、テレビマンたちの間で話題に上ることが減っていましたが、当選後一発目の暴露の内容に注目が集まっています。衝撃の大きさや、視聴者の反応によっては、ガーシーを番組にリモート出演させる局が出てきても不思議はない」（キー局プロデューサー）

ガーシー議員の誕生で「芸能界がクリーンになる」という期待もある。

「芸能界の４大アテンダーのひとり、ガーシーが暴露を始めたことで、”誰も信用できない”と警戒を強めるタレントが確実に増えましたね。かねて、芸能事務所側は、タレントが怪しいパーティーや飲み会に誘われることを快く思っていなかった。とはいえ、あまり私生活に介入するとブラック事務所と認識され、独立や移籍のリスクが生じる。ガーシーのおかげで危険を回避できたタレントは少なくないでしょう。コンプライアンス重視の現代テレビ界の抑止力になっているのです」（前出・芸能プロ幹部）

ガーシーの公約実行を、テレビ界と芸能界は固唾をのんで見守っている。

『FRIDAY』2022年8月12日号より