炎上・香川照之が出演も…『六本木クラス』視聴率爆上がりのワケ

性加害報道で大炎上中の香川照之（56）。一方で、現在放送中の香川の出演ドラマ『六本木クラス』（テレビ朝日系）は視聴率が爆上がり、という皮肉な現象を見せている。

ドラマは、ネットフリックスで配信され爆発的な人気を博した韓国ドラマ『梨泰院クラス』の日本リメイク版。主人公の青年（竹内涼真・29）が、自分の人生を破壊し父を死に追いやった男性に、ビジネスでのし上がることで復讐するというもの。この悪役を演じているのが、誰あろう香川照之だ。

前半は低空飛行を見せていた『六本木クラス』だが、物語の面白さもあって、中盤に入ると視聴率は一気に上昇カーブを描き始めた。このまま勢いに乗るかと思われたのだが、９％を超えてからは伸び率が鈍くなる。３週連続で0.1％ずつ上積み、という“微増”状態だったのだが、ここへきて一気に２ケタを突破。とうとう大人気枠の日曜劇場『オールドルーキー』までをも抜き去ってしまった。

連続ドラマの場合、物語が佳境に入る終盤になって伸び脚を見せることは少なくない。が、この『六本木クラス』は通常の日本のドラマより長く、全13話放送予定だ。視聴率が２ケタを突破した８月25日放送回はまだ第８話で、先は長い。通常なら劇的に視聴率が上がることはあまりないタイミングだ。では一体何がこの押し上げに貢献したのか。芸能関係者たちに話を聞いたところ、それは間違いなく“香川効果”だと言う。

「悪役度にリアリティ」

「香川さんの報道が最初に出たのは８月24日。その翌日に放送された第７話が一気に１％近く視聴率を上げていますから、これはもう完全に“香川見たさ”と言って間違いないでしょう。実際ネット上には『悪役度にリアリティが出たから、鬼退治の快感が増しそう♪』、『地上波ではこれが見納めかもしれない。好きな俳優さんだったので最後を見届けたい』なんて声が飛び交っています。

多くのCMや番組が香川の降板を発表する中、テレビ朝日だけは香川が出演する『六本木クラス』の放送継続を発表しました。香川が重要な役どころで差し替えが難しいこと、リメイク作品で利権も絡んでいることなどが理由でしょう。それゆえテレ朝には非難が殺到していますが、視聴率じたいは絶好調。何とも皮肉なものです」（週刊誌の芸能担当記者）

またこんな分析も聞かれた。

「『六本木クラス』はストーリーの面白さもあって、今では多くのファンがついています。このファンの中には、オリジナルである『梨泰院クラス』を見ていない人も意外と多い。そこで今後物語がどう展開していくのか気になってたまらないわけですが、香川のせいで放送中止になる危険が出てきた。でもこんな、一番面白いタイミングで止められたらフラストレーションがたまってかないません。

ネット上にも『今打ち切られたら最悪！絶対に最終回まで見たい！！』『ますます面白くなってきた。メインキャストの市川中車（香川の歌舞伎役者名）の不祥事はいただけませんが、ドラマに罪はない』などと、放送継続を切望する書き込みが多く見られます。ドラマファンが、打ち切りを防ぐためにもオンタイムで見て視聴率を押し上げているのかもしれません」（テレビ局広報担当者）

もともと視聴率とは、CMスポンサーのためのものと言われている。しかし今回は、いくら視聴率が上がっても「香川が出ているドラマに金を出すのか」とイメージ悪化になり、CMも流しにくいのが実情だ。視聴率が悪くてもダメ、良くてもダメ。「痛しかゆし」とはこういうこと、と教科書に載せたいほど分かりやすい例だ。