<figure id="attachment_277210" aria-describedby="caption-attachment-277210" style="width: 2632px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c324642a"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/11/jpp12004204.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-277210" class="wp-caption-text">奔放な言動で人気が高かった千代大龍（画像：時事通信社）</figcaption></figure>
「緊張はしないですね。人生で緊張したのは、麻雀で大四喜（ダイスーシー）をテンパった時ぐらいです」
11月場所中に引退を表明した前頭12枚目の千代大龍（34）は、こう言って周囲を笑わせていた。引退理由は「お肉が好きなので焼肉店をやりたい」から。緊迫した支度部屋で居眠り、準備運動をせず付け人に「３回の塩撒きがトレーニング」と言われ……。突拍子もない言動で時に親方を激怒させ、時に報道陣を唖然とさせた千代大龍。惜しまれながら引退する、ユニークな力士の愛すべき「おバカ」伝説を紹介したい。
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千代大龍は、入門（11年１月）当時から物議をかもしていた。履修が義務づけられている相撲教習所に、出席日数が足りず落第してしまったのだ。当時の本人の「弁明」だ。
「休みすぎて卒業できなかった。10月も来なさいと言われました。１日も休みません」
12年１月場所で十両優勝するも、引き落としや叩き込みなど下がって取る相撲が目立った。前に出る相撲を求めた師匠の先代・九重親方（元横綱・千代の富士）は、「なめている」と激怒。千代大龍は、こう反論したという。
「特待生でもない自分は、こういう相撲でここまで来た。誰かに言われて相撲を変えたら、自分を否定することになる」
<h2>有言実行の「かち上げ」</h2>
<figure id="attachment_277205" aria-describedby="caption-attachment-277205" style="width: 3648px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2df137ec"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/11/aflo_84431769.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-277205" class="wp-caption-text">都立高（足立新田）出身初の関取だった千代大龍。好物はカルピスで嫌いな食べ物は納豆（画像：アフロ）</figcaption></figure>
13年３月場所では、当時の自己最高位・前頭２枚目に昇進。よっぽど気分が良かったのだろう。４日目の横綱・日馬富士戦を前に、挑発とも取れるビッグマウスを披露した。
「みんなビビっているだけじゃないですか。自分は（横綱へ）かち上げとかやりますよ」
予告通り、かち上げてから一気に引いて白星。見事、横綱初挑戦で金星をあげたのだ。しかし、14年５月場所では３日連続の横綱対戦となり３連敗。「やっと拷問から解放された」と本音を吐露する。同年９月場所では小結に昇格。「今場所は１勝14敗くらいかな。三役で15戦全敗した力士はいないの？　自分が歴史に名を残す」と軽口も、ケガで10日目から休場……。１勝10敗４休となった。
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17年５月場所は、９勝６敗で８場所ぶりの勝ち越しを決める。報道陣から「三役復帰がみえてきましたね」と問われると、まんざらでもない様子で答えた。
「いきなり高い山は登れないでしょう。まずは高尾山から。いつかは（アラスカにある標高6190ｍの）マッキンリーです」
19年９場所11日目の豪栄道戦では、唇を切って大流血。心配する報道陣を、こう言って笑わせた。
「来場所に向けて歯茎と唇を鍛えよう。（大好きな）肉を食いに行く。しみるのがわかっていても、レバー５人前ぐらい食おう」
第２の人生に焼肉店経営を選んだ千代大龍。愛すべきキャラクターを存分に発揮すれば、店はスグに「満員御礼」状態になるだろう。
<figure id="attachment_277206" aria-describedby="caption-attachment-277206" style="width: 4589px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="545071a2"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/11/aflo_101123709.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-277206" class="wp-caption-text">独特の取り口は本名の明月院秀政から「ＭＳＰ（明月院スペシャル）」と呼ばれた（画像：アフロ）</figcaption></figure>
<figure id="attachment_277207" aria-describedby="caption-attachment-277207" style="width: 3000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f9dff873"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/11/aflo_101123706.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-277207" class="wp-caption-text">「今日勝ったから後全部負けても幕内残留」と報道陣へ「本音トーク」することも（画像：アフロ）</figcaption></figure>

時事通信社　アフロ

「焼肉店をやりたい」と引退した千代大龍。入門直後から奇抜な言動でファンを楽しませてきた。時に師匠を激怒させ時に報道陣を唖然とさせた愛すべき力士の珍エピソード集。千代大龍のユニークな相撲人生を振り返る。

支度部屋で居眠り＆大横綱を挑発…引退・千代大龍「おバカ」伝説

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