支度部屋で居眠り&大横綱を挑発…引退・千代大龍「おバカ」伝説 | FRIDAYデジタル

支度部屋で居眠り&大横綱を挑発…引退・千代大龍「おバカ」伝説

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奔放な言動で人気が高かった千代大龍(画像:時事通信社)
奔放な言動で人気が高かった千代大龍(画像:時事通信社)

「緊張はしないですね。人生で緊張したのは、麻雀で大四喜(ダイスーシー)をテンパった時ぐらいです」

11月場所中に引退を表明した前頭12枚目の千代大龍(34)は、こう言って周囲を笑わせていた。引退理由は「お肉が好きなので焼肉店をやりたい」から。緊迫した支度部屋で居眠り、準備運動をせず付け人に「3回の塩撒きがトレーニング」と言われ……。突拍子もない言動で時に親方を激怒させ、時に報道陣を唖然とさせた千代大龍。惜しまれながら引退する、ユニークな力士の愛すべき「おバカ」伝説を紹介したい。

千代大龍は、入門(11年1月)当時から物議をかもしていた。履修が義務づけられている相撲教習所に、出席日数が足りず落第してしまったのだ。当時の本人の「弁明」だ。

「休みすぎて卒業できなかった。10月も来なさいと言われました。1日も休みません」

12年1月場所で十両優勝するも、引き落としや叩き込みなど下がって取る相撲が目立った。前に出る相撲を求めた師匠の先代・九重親方(元横綱・千代の富士)は、「なめている」と激怒。千代大龍は、こう反論したという。

「特待生でもない自分は、こういう相撲でここまで来た。誰かに言われて相撲を変えたら、自分を否定することになる」

有言実行の「かち上げ」

都立高(足立新田)出身初の関取だった千代大龍。好物はカルピスで嫌いな食べ物は納豆(画像:アフロ)
都立高(足立新田)出身初の関取だった千代大龍。好物はカルピスで嫌いな食べ物は納豆(画像:アフロ)

13年3月場所では、当時の自己最高位・前頭2枚目に昇進。よっぽど気分が良かったのだろう。4日目の横綱・日馬富士戦を前に、挑発とも取れるビッグマウスを披露した。

「みんなビビっているだけじゃないですか。自分は(横綱へ)かち上げとかやりますよ」

予告通り、かち上げてから一気に引いて白星。見事、横綱初挑戦で金星をあげたのだ。しかし、14年5月場所では3日連続の横綱対戦となり3連敗。「やっと拷問から解放された」と本音を吐露する。同年9月場所では小結に昇格。「今場所は1勝14敗くらいかな。三役で15戦全敗した力士はいないの? 自分が歴史に名を残す」と軽口も、ケガで10日目から休場……。1勝10敗4休となった。

17年5月場所は、9勝6敗で8場所ぶりの勝ち越しを決める。報道陣から「三役復帰がみえてきましたね」と問われると、まんざらでもない様子で答えた。

「いきなり高い山は登れないでしょう。まずは高尾山から。いつかは(アラスカにある標高6190mの)マッキンリーです」

19年9場所11日目の豪栄道戦では、唇を切って大流血。心配する報道陣を、こう言って笑わせた。

「来場所に向けて歯茎と唇を鍛えよう。(大好きな)肉を食いに行く。しみるのがわかっていても、レバー5人前ぐらい食おう」

第2の人生に焼肉店経営を選んだ千代大龍。愛すべきキャラクターを存分に発揮すれば、店はスグに「満員御礼」状態になるだろう。

独特の取り口は本名の明月院秀政から「MSP(明月院スペシャル)」と呼ばれた(画像:アフロ)
独特の取り口は本名の明月院秀政から「MSP(明月院スペシャル)」と呼ばれた(画像:アフロ)
「今日勝ったから後全部負けても幕内残留」と報道陣へ「本音トーク」することも(画像:アフロ)
「今日勝ったから後全部負けても幕内残留」と報道陣へ「本音トーク」することも(画像:アフロ)
  • 写真時事通信社 アフロ

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