女子大生ライターが「立ちんぼ」して見えた日本のヤバい姿 | FRIDAYデジタル

女子大生ライターが「立ちんぼ」して見えた日本のヤバい姿

現役慶應大生ライターが描くぴえんなリアル 令和4年、歌舞伎町はいま…… 第38回

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「交縁」する若い女性が急増。声をかける男性も大勢見られる
「交縁」する若い女性が急増。声をかける男性も大勢見られる

歌舞伎町の大久保公園付近で「立ちんぼ」が急増している。公園で援交することをモジって「交縁」と呼ばれ、最近は歌舞伎町を訪れる人の観光スポットのようにもなっている。

通りを眺めていると、立ちんぼの女の子よりも、彼女たちを物色している男性の多さに目が行く。いったい、どんな人が買いに来ているのか。”現役女子大生ライター”として実態を調査するべく、筆者も公園付近に立ってみた。

「お姉さん、売りやってる子?」

私がスウェットにゆるいTシャツ、キャップという出で立ちで公園の近くにしゃがんでいると、頭上から声が降ってきた。話しかけてきたのは、少し気弱そうな普通の中年男性だ。

筆者「なんかここなら稼げるって聞いたから。とりあえずヒマだし座ってる」

男性「じゃあ(売りを)やってはないの?」

筆者「そういうのはしたことない。お兄さんは、どうしてここに来たの?」

男性「知らないの? 最近SNSとかアベマの番組で取り上げられて、ここは結構有名になってきているんだよ」

そのアベマの番組に出たことあるんだけど……という言葉は飲み込み、会話を続ける。どうやら、最近はこうした新規参入者が多く、買わずにウロウロするだけの「見る専」もいるらしい。

「で、いくら?」

男性から金額を聞かれる。「女性側から金額を提示すると、相手が私服警官の場合は売春勧誘で逮捕される」と聞いたことがあったので、ごまかして返答をしてみた。

筆者「お兄さんは、いくらくらいで考えてるの?」

男性「1.5(1万5000円)かな」

デリバリーヘルスの相場がホテル代別で2万円前後ということを考えると、「立ちんぼ」は本番が前提なのにかなり安い。

「うーん、それなら嫌だな」

そう答えると、少し残念そうにしていたが食い下がるワケでもなく、男性は私のもとを離れ、また別の女性を探してウロウロし始めた。

しばらくすると、

「オウ、ねぇちゃん! いくらだ!」

と、太った強面の男性が大声で話しかけてきた。私から値段は言わずにいると、

「1.5くらいでどうだ!」

とのことだった。やはり相場はかなり安くなっているようだ。

「交縁」をしたことがあるという別の男性に話を聞くと、こう語っていた。

「若くて可愛い子に『ホテル代別で2万円』と言ったら、即決でした。聞いたら、最近は2万円すら出せない客ばかりらしいですよ」

「立ちんぼ」が急増している背景には、コロナ禍による不景気も少なからず影響していると言われているが、買う側の男性たちもまた経済的には苦しいようだ。

実際、歌舞伎町に昔からある「出会い喫茶」でも、相場は下がっているという。少し前は本番アリで3万円くらいが常識だったようだが、いまではやはり1万5000〜2万円くらいとのことだ。

こうした安値で売買春が行われている世界がある一方で、「高級交際クラブ」と呼ばれる場所では、1時間10万円というように相場が高騰している。女性の容姿によって、というよりは、単純にシステムの違いのようにも感じる。ちなみに、立ちんぼ体当たり取材でLINE交換をした男性たちからは、その後も鬼のように「ヤりたい」と連絡が来て辟易した。

『FRIDAY』2022年12月16日号より

  • 取材・文佐々木チワワ写真小川内孝行

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