ホストもキャバ嬢も風俗嬢もギャラ飲み嬢も大忙し…!「12月の歌舞伎町」が一年で一番熱いワケ | FRIDAYデジタル

ホストもキャバ嬢も風俗嬢もギャラ飲み嬢も大忙し…!「12月の歌舞伎町」が一年で一番熱いワケ

現役慶應大生ライターが描くぴえんなリアル 令和4年、歌舞伎町はいま… 第39回

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酔いつぶれたのだろうか……。年末の歌舞伎町では、そこかしこにこんな光景が(写真は一部加工しています)
酔いつぶれたのだろうか……。年末の歌舞伎町では、そこかしこにこんな光景が(写真は一部加工しています)

ホストクラブが1年で一番盛り上がるのは、何と言っても年間売り上げが決まる12月だ。ホストたちはここぞとばかりに客と付き合い始め、クリスマスや年末年始の予定をエサに高額支払いを煽る。

「やっぱ12月の初回が一番アツいよ。お金持ってる子が来るから」

そう語るのはホスト歴8年の売れっ子、リョウ(仮名)だ。

「貯金がたまった女の子に優しくしたら、数百万円は売り上げが伸びるよ。客の女の子が多い風俗も繁忙期だしね」

そう、12月はホストだけでなく風俗業界も繁忙期である。風俗歴5年のカズハ(仮名)は、毎年、年末年始を風俗店で過ごすのが恒例となっているという。

「ここ3年くらいはずっと店で年越ししています(笑)。年末年始は、休みだけどやることない人や飲み会帰りでベロベロのサラリーマンなんかがたくさん来る。あと、年内に童貞卒業! とか、年内に初風俗! みたいな若いお客さんも多いんだよね」

年末年始はほぼ休みなく客が付きっぱなしだというカズハは、地方に出稼ぎに行き、一日10万〜20万円を稼いで東京に戻ってくる。

「地味にありがたいな〜って思うのが年末特番。ラブホ入ったらとりあえずテレビつけてお笑い番組の話をしたり、『これ観たらシャワーいこ!』みたいな感じでプレイ時間を短縮できるから。優しいお客さんだと、『この番組一緒に観よう、延長するよ』って言ってくれることもあるんだよね。年末年始の稼ぎと楽さを覚えたら、ほかの時期あんま働きたくないもん(笑)」

キャバクラ・ラウンジも師走は忙しくなる。ただ、歌舞伎町のキャバクラで働くミカ(仮名)は、年末ゆえの事情に少し不満があるらしい。

「繁忙期だと、ぶっちゃけルックスとか接客がそんなに良くない子でもガンガン採用するんですよ。とにかく人手が欲しいから、ガンガン時給も出す。普通の時期だったら採用されないような子が、ぬるっと入れちゃうわけ。そうすると、プロ意識がない子が増えて、店のクオリティも落ちるんです」

ホストや風俗、キャバクラだけでなく、最近にわかに注目を集めるようになった「ギャラ飲み」も、12月は稼ぎ時である。アプリで任意の場所に女性を呼び、一緒に飲むというシステム。複数の女性を飲み会に呼ぶこともできるし、一対一で買い物や食事を楽しむことも可能だ。

ギャラ飲み女子歴5年のアヤ(仮名)が言う。

「ギャラ飲みも12月が一番盛り上がるよ〜! なんてったって飲み会シーズンだからね。時間と場所を選ばないから、深夜から朝までとか、昼から飲みたいみたいなことにも対応できるし、ホームパーティとかでの盛り上げ要員にもなる。私が登録しているギャラ飲みサービスは、時給とは別の『ギフト』っていう投げ銭みたいなシステムがある。それで年間売り上げランキングも決まるから、女の子同士は結構バチバチですね。売り上げが少なくて焦ってる子のなかには、ルール違反とわかっていながら、『ギフト』欲しさに性的なサービスを持ちかけたりするケースも少なくないですよ」

1年間頑張ったサラリーマンたちが羽を伸ばす12月は、接客業の人間にとっての繁忙期。これまでコロナ禍で忘年会なども自粛してきただけに、今年の歌舞伎町はかなりの盛り上がりを見せそうだ。

佐々木チワワ
’00年、東京生まれ。小学校から高校まで都内の一貫校に通った後、慶應義塾大に進学。15歳から歌舞伎町に通っており、幅広い人脈を持つ。大学では歌舞伎町を含む繁華街の社会学を研究している。『歌舞伎町モラトリアム』(KADOKAWA)が好評発売中

『FRIDAY』2022年12月23日号より

  • 取材・文佐々木チワワ

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