「ひーまみたいな面白い役者さんに」初代尾上眞秀誕生で天才子役揃い踏みの歌舞伎界 未来は安泰か!? | FRIDAYデジタル

「ひーまみたいな面白い役者さんに」初代尾上眞秀誕生で天才子役揃い踏みの歌舞伎界 未来は安泰か!?

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会見での堂々とした立ち居振る舞いに大物のオーラが漂う尾上眞秀
会見での堂々とした立ち居振る舞いに大物のオーラが漂う尾上眞秀

「緊張するよりも笑っちゃうというか、楽しいみたいな感じのほうが勝つので。全然緊張しないです」

寺島しのぶ(50)の長男で、俳優の寺嶋眞秀(10)が7日、初代尾上眞秀(おのえまほろ)として5月に初舞台を踏むことが発表され、フランス大使公邸で記者発表を行った。会場には母親の寺島しのぶと父でアートディレクターのローラン・グナシア氏。そして、5月の初舞台、歌舞伎座新開場十周年『團菊祭五月大歌舞伎』で同じ舞台に立つ祖父の尾上菊五郎(80)、叔父の尾上菊之助(45)も登場した。

眞秀は、

「僕はいつか、僕とパパの母国のフランスで歌舞伎公演を行ってみたいと思います」

と堂々と挨拶。「緊張してますか?」の問いにも、冒頭のように答える余裕も見せていた。理想の歌舞伎俳優について聞かれると、

「ひーま(尾上菊五郎の愛称)みたいな面白い役者さんになりたいです」

祖父とはいえ、「人間国宝」を相手に「面白い役者」と言い表すなどユーモアで会場を沸かせた。

「彼の強心臓は幼少の頃から有名で、アーティストのような独特な世界観を持っています。10歳とは思えない落ちつきぶりやフランス人の血を引く目鼻立ちのはっきりとした上品な顔立ちは客を呼べるオーラたっぷりで、女形としての期待も高い。彼自身も音羽屋の将来を担う一人であるという自覚があるようです」(梨園関係者)

現在放送中のNHK大河ドラマ『どうする家康』で、松本潤(39)演じる家康の息子役にも抜擢され、今後、ますます露出は増えてくるものと思われる。

実はここ数年、「天才子役」と呼ばれる次世代の後継者が次々と襲名している。音羽屋といえば、もう一人、「天才子役」と言われる役者がいる。菊之助の長男で、一足早く2019年に5歳で襲名披露を行った七代目尾上丑之助(9)である。

「父方の祖父は尾上菊五郎、母方の祖父は故中村吉右衛門で、その表情や所作は吉右衛門に瓜二つ。2021年に、吉右衛門の当たり役『盛綱陣屋』では、父の菊之助が盛綱を演じ、丑之助は小四郎を演じていますが、目の肥えた歌舞伎ファンからは『7歳とは思えない重厚な演技力』『センスがすごい』など、絶賛されています」(同上)

そして、その音羽屋と双璧の市川團十郎率いる成田屋。息子の勸玄くん改め八代目市川新之助(9)は、初舞台となる昨年12月の『十二月大歌舞伎』で、史上最年少で『毛抜』を演じた。当初は、『團十郎のゴリ押し』などと批判されたが、いざ舞台に立つと、

「あの子は天才です。かなりキツい稽古にも真摯に取り組んでいたし、舞台でもその立ち居振る舞いは堂々としていた。何よりも、顔が変わりました。“にらみ”に合う良い顔つきになりましたね」(初日を観劇した後援者)

と、絶賛の声が相次いだ。そして、早い段階から「天才」と言われている役者がもう一人。市川右團次(59)の長男、二代目市川右近(12)である。

「6歳で襲名し、新橋演舞場での『壽新春大歌舞伎』で初舞台を踏みましたが、手先まで伸びた所作や伸びやかな声、長台詞など全てが完璧で、その舞台度胸といい、役者としてのオーラといい、この子はちょっと別格というものを持っています。『右近は天才だ』という評判は瞬く間に広まりました」(別の梨園関係者)

9歳の時に出演したドラマ『ノーサイド・ゲーム』では大泉洋の息子役を演じたが、

「なんの指示もなく彼はボロッと泣きますからね。凄いですよ」

と大泉が絶賛していた。

「私たちもそうですが、往年のファンの方たちは、『天才子役』と呼ばれる後継者が順当に襲名しているので、この低迷する歌舞伎界を盛り上げてくれるのではないかと期待しています」(同上)

そう期待の声を上げたが、実は、心配の種もあるのだという。

「昨年の市川團十郎白猿襲名披露に当初、菊五郎さんが出演しない意向を示していたと週刊誌が報道したことで、成田屋と音羽屋の確執が表面化しました。発端は團十郎さんが東京五輪の開会式に出演するために5月の『團菊祭』を中止にしたことだといわれています。最終的には菊五郎さんが折れて襲名披露に出演しましたが、今回のフランス大使館での会見という派手な演出は、明らかに成田屋に対するライバル意識の表れだと梨園では囁かれています。今後、子供たちにもその影響が少なからず及ぶでしょう。子供たちだけでも仲良くやっていただければ良いのですが…」

眞秀が初舞台を踏む5月の『團菊祭』では、おそらくこの4人が勢揃いするだろう。低迷する歌舞伎界に彼らは新風を巻き起こすことができるだろうか。

昨年の團十郎襲名披露での『毛抜』が好評だった八代目市川新之助
昨年の團十郎襲名披露での『毛抜』が好評だった八代目市川新之助
  • 写真産経新聞社(1枚目)蓮尾真司(2枚目)

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