「背負う覚悟を感じた」佐々木朗希がWBC直前にロッテの裏方全員に贈った「シューズ」に込めた思い | FRIDAYデジタル

「背負う覚悟を感じた」佐々木朗希がWBC直前にロッテの裏方全員に贈った「シューズ」に込めた思い

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3月11日、チェコ代表戦で先発した佐々木朗希(写真:アフロ)
3月11日、チェコ代表戦で先発した佐々木朗希(写真:アフロ)

死球を与えてしまった相手選手に「お菓子差し入れ謝罪」をして話題になったワールド・ベースボール・クラシック(以下WBC)日本代表の佐々木朗希投手。彼が侍ジャパンに合流する前、実は千葉ロッテマリーンズのキャンプで一、二軍の裏方スタッフ全員に自身が契約するメーカー、ナイキのシューズをプレゼントしていた。

11日のWBC第3戦・チェコ代表戦でウィリー・エスカラ内野手の左ひざに162㌔の直球をあててしまい、休養日となった13日、佐々木がエスカラに「コアラのマーチ」「パイの実」などロッテのお菓子を大量にプレゼント。相手のチェコ代表監督からその人柄を称えられていた。千葉ロッテマリーンズのある球団関係者が明かす。

「キャンプがはじまるタイミングだったと思いますが、朗希(佐々木)からナイキのシューズをスタッフを通していただいたんです。もちろん嬉しいという気持ちと同時にすごいな、と思いましたね。たとえば、自分にマッサージをしてくれる方とか、直接何かをやってくれる方に贈るのはわかります。でも一、二軍の裏方さん全員ですからね。まだ21歳ですけど、(シューズのプレゼントには)今年はチームを背負うんだ、という朗希の覚悟を感じました」

佐々木はプロ3年目の昨シーズン、4月にいきなり完全試合を達成し、今まで期待されていた潜在能力を開花させ、9勝をあげた。さらにシーズン後の昨秋、侍ジャパンにも選ばれた。プロ3年目の昨季、年俸も3000万円から8000万円(いずれも推定)に大幅アップした。

「朗希もそうだし、今のほかの若い選手たちにも共通して言えるのですが、給料が上がると自分へのご褒美として遊ぶのではなく、選手としてさらによくなろう、という彼らの自覚につながっているケースが多いですね」(前出の球団関係者)

裏方さんは一、二軍あわせて50人ほど。シューズの値段は判明していないが、仮に1人1足1万円だとしても50万円、2万円であれば100万円もの身銭を切ったことになる。

「お金があったとしてもなかなかできることではない。新型コロナウイルスの拡大前は主力選手が、裏方さんに感謝の気持ちを示すためにみんなでご飯を食べに行くとかしていましたが、このご時世、それはできない。なので彼なりに考えた、感謝の気持ち、そして今年もよろしくお願いします、という気持ちの示し方なのかなと思います。こちらも、朗希のために何とかしてあげたいという気持ちになりますよ。

彼は東日本大震災でご家族を亡くし、その特別な境遇を経験しながら過ごしているので、自分ひとりで生きていけるわけではない、ということを身にしみて感じていると思いますよ」

田中将大はスポーツサングラスを裏方さんに贈った

他の球界関係者によると、過去にはメジャー行く前の田中将大が楽天にいた時に、裏方さん全員にスポーツサングラスを贈ったという。同球界関係者が続ける。

「マー君の場合、ルーキーイヤーから先発ローテションを担っていて、5年目の’11年に当時の自己最高の19勝をあげたころにサングラスを贈った、と記憶してます。

マー君は23歳を迎える頃にはWBCの日本代表として世界一を経験していましたし、チームではもちろん、日本球界のエースとして見られていた。その自覚から生まれた行動なのでしょう。どんな状況で投げても、どのチームで投げても、勝つことを求められるし、無様な投球はできない。ある意味、エースは孤独なんです。それでも支えてくれる裏方さんに自分なりに気持ちを示したのだと思います」

マウンドにあがるまでに支えてくれる裏方さんがいて、登板すれば自分の周りに野手8人が守ってくれるからアウトがとれる。そして相手がいてはじめて試合ができる。そんな気持ちを持った佐々木の次回登板は、アメリカで行われる日本時間21日の準決勝が予想されている。侍ジャパンだろうが、千葉ロッテマリーンズだろうが、マウンドに一度上がれば、チームの思いを背負って投げる。21歳で球界のエースの階段をのぼりはじめた佐々木は近い将来、挑戦を夢見るアメリカで躍動できるだろうか。

訪ねたエスカラにほっとした笑顔を見せる佐々木(写真:公式ツイッターより)
訪ねたエスカラにほっとした笑顔を見せる佐々木(写真:公式ツイッターより)
佐々木は死球を与えてしまったエスカラに謝罪するため、チェコ代表の宿舎を訪問し、大量のお菓子を差し入れ。エスカラからサインを求められた(写真:チェコ野球協会ツイッターより)
佐々木は死球を与えてしまったエスカラに謝罪するため、チェコ代表の宿舎を訪問し、大量のお菓子を差し入れ。エスカラからサインを求められた(写真:チェコ野球協会ツイッターより)
侍ジャパン佐々木朗希とエスカラの2ショット(チェコ野球協会の公式ツイッターより)
侍ジャパン佐々木朗希とエスカラの2ショット(チェコ野球協会の公式ツイッターより)

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