共演者が大麻逮捕、コロナで撮影中止…旬の俳優・北村匠海「僕はかわいそうなヤツじゃない」数々の不運

完全にキムタクを食ってしまった――。そんな印象を抱かせたのは、今もっとも勢いのある若手俳優といっても過言ではない北村匠海（25）だ。

北村は現在放送中の月曜ドラマ『風間公親－教場０－』（フジテレビ系）で、キムタクこと木村拓哉（50）と共演中。キムタク演じる風間の指導を受ける若手刑事・遠野を演じている。そのあまり好演ぶりに、遠野が犯人に刺され瀕死の重傷を負うと、ネットは悲鳴で大荒れに。遠野の血液型がAB型であることから、「私もAB型なんだけど！　今すぐ輸血に行きたい！」「なんで私ABじゃないの！」などと、遠野の無事を願う声が噴出したほどだ。

北村は現在25歳。社会現象となっている大ヒット映画『東京リベンジャーズ』シリーズでは主演を務めており、間もなくパート２の後編が公開となる。また今年放送された冬ドラマ『星降る夜に』（テレビ朝日系）では、吉高由里子のキュートな年下彼氏役を務め、「年下ワンコ男子」ぶりがハマリ役と大絶賛された。

他にも主演ドラマ『幽☆遊☆白書』が12月からNetflixで配信されるだけでなく、人気バンド『DISH//』のボーカルとしても知られるなど、イケメンで演技も歌も上手いという無敵ぶりだ。

世紀の美少女に話題をさらわれた

しかし実を言うと北村、長く、抜群のポテンシャルの高さを認められながら、意外にブレイクできずにいたという苦労人でもあるのだ。俳優事情に詳しいインタビューライターは次のように語る。

「正直、ブレイクは遅すぎるぐらいだと思います。若手俳優のチェックに余念がないライターたちの間では、彼は子役時代から注目されていました。というのも彼は10代の頃、岡田将生や松本潤、小栗旬などそうそうたる俳優たちの子供時代を演じ、常に彼らを食ってしまうほどの好演を見せていたからです。

イケメンだし演技のセンスも抜群でしたから、ブレイクは時間の問題だと思っていました。ところが初の単独主演は、ようやく23歳のとき。19歳で出演し大ヒットした映画『君の膵臓を食べたい』も高い評価こそ得たのですが、このときはW主演を務めた世紀の美少女・浜辺美波にその話題をさらわれてしまった。北村さんは欠点もミスもない人だけに、逆に強烈なインパクトを与えられずに来た、という不運な印象があります」

北村の不運はそれだけではない。

「北村さんは、あの交通事故現場から逃走した俳優・伊藤健太郎の親友なんです。『２人で一緒に売れよう』と頑張ってきて、遂に映画『とんかつDJアゲ太郎』（’20年）で共演を果たした。伊藤さんが事件を起こしたのは、その公開直前でしたからね。この映画は、大麻取締法違反で逮捕された伊勢谷友介さんも出演していて、北村さんの初単独主演映画なのに公開も危ぶまれました。だから無事に公開されたとき、彼は舞台挨拶で『僕はかわいそうなヤツじゃない』と涙ぐんだほどでした。

他にも北村さんは、ドラマで共演していた三浦春馬さん（享年30）が急逝したり、コロナ禍で映画『東京リベンジャーズ』の撮影が中止となり完成が危ぶまれたり。なぜ彼だけ？と言いたくなるほど、様々な困難に見舞われてきたんです」（芸能記者）

しかし『風間公親－教場０－』での視聴者の悲鳴を聞く限り、遂に完全ブレイクしたと言えそうだ。その要因を、エンタメ担当の女性誌編集者は次のように見ている。

「北村さんはもともと童顔なのに、ブレイク前はなぜか社会人など実年齢より上の役を演じることが多かったんです。そのためオールバックにして必死に老けて見せたりと、カッコ良さを潰してしまっていた。

でも『東京リベンジャーズ』あたりから、若造感のある役を演じるようになりました。彼の魅力は、あの子ジカのようなクリンと無垢な瞳。だから『東京リベンジャーズ』のような真っすぐに粋がった少年はもちろん、『教場０』のどこか危なっかしい若手刑事もすごくハラハラ、キュンキュンして良かったですね。今年26歳になりますが、もうしばらくこの若造モードで行ってほしいものです」

北村が『風間公親－教場０－』で演じる遠野は、意識不明の重体でまだまだ予断を許さない。助かるかどうかは、北村自身の人気にかかっているのかもしれない。