〈未経験から3ヵ月で500万稼いだ〉…大人気!元歌舞伎町ホスト「モテマニュアル」衝撃の中身 | FRIDAYデジタル

〈未経験から3ヵ月で500万稼いだ〉…大人気!元歌舞伎町ホスト「モテマニュアル」衝撃の中身

現役慶應大生ライターが描くぴえんなリアル 令和5年、歌舞伎町はいま……第61回

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ホストクラブやキャバクラ、風俗での騙(だま)し騙されは日常茶飯事。歌舞伎町では日々色恋営業が行われ、人々の恋心やコンプレックスを利用した新ビジネスも後を絶たない。

月間1000万円以上の売り上げを叩き出す現役ホストのユウタ(仮名・25)もその一人だ。彼は、一攫千金を狙って歌舞伎町へ足を踏み入れた″落ちこぼれホスト″らに自分のノウハウをレクチャーしているという。

マニュアルはネット上で販売され、実践して失敗したら返金を約束する著者もいる
マニュアルはネット上で販売され、実践して失敗したら返金を約束する著者もいる

「店の後輩だったら指導することそのものが仕事だし、店の売り上げが上がれば僕のメリットになりますが、他の人はそうじゃないので普通に金を取ってますね(笑)。料金は1時間5万円。実際に僕のノウハウを実践して売り上げが伸びたって声が多いです。でも、自分を脅かすほどの人にはまだ出会えてないかな」

最近は、こういった講師による教育を所属ホストに受けさせる店も多い。

また、ホスト業界同様、女性の心をつかみ、一攫千金を狙うのが「ナンパ師界隈」である。ナンパ師は女性をナンパし、セックスをすることだけが目的ではない。その後の手練手管で女性に「貢(みつ)がせる」ことを主なゴールとしているのだ。

そのため、「元ホスト」「元売れっ子ホスト」などの肩書はナンパ師界隈と非常に親和性が高い。『【未経験から3ヶ月で500万円以上貢がせた元ホストナンパ師による】貢がせの極意』といった有料記事は6000円ほどとやや高めの価格だが、ナンパ師を目指す男性たちに飛ぶように売れているという。

「知り合いが有名なナンパ師に貢いでいたんですけど、本当にヒドい手口でしたよ」

そう語るアケミ(仮名・27)は、大学のインカレサークルでナンパ師に人生を狂わされた友人を目の当たりにした。

「完全に引っかかったなって思いました。ただ、『初めて自分が好きになった人と付き合えた』って幸せそうだったので、水を差せませんでした。やがてナンパ師がホストを始めると、貯金を全額彼に貢いでしまった。その後、彼女は風俗で働き始め、大学も中退して音信不通に……。
そのナンパ師はそうやって1年くらいホストをやった後にサクッと辞めて、″元ナンパ師
としてナンパのノウハウが書かれた有料ブログを販売して、かなり儲けていました。やるせない気持ちにはなりますが、実際に貢がせ方がうまいんでしょうね」

ホスト経験者がナンパ師として情報商材を売り捌(さば)くケースもあれば、元ナンパ師がホストに転身して1億円近くを稼ぎ出すこともある。どちらも女性に貢がせるプロであることには違いない。

また、カモにされるのは女性だけとは限らない。地続きの職業に「外見コンサル」がある。彼らは、非モテの男性に向けて、女性にモテるための美容や髪型、ファッションなどのアドバイスを行う。

こちらも元売れっ子ホストなどが参入しており、ホストよりも高い月収を稼げるのだそう。彼らは冴(さ)えない男性の顧客を探すのに、ホスト時代の女性客から彼女たちのパパ活相手やキャバクラの男性客を紹介してもらうこともあるという。

今、歌舞伎町発のこうしたコンプレックス・ビジネスが、都内を中心に無数に渦巻いている。筆者が渋谷へ行っても、歌舞伎町の住人からナンパマニュアルを購入したであろう男性から声をかけられることがある。歌舞伎町ビジネスのしたたかさに、この世の諸行無常を感じざるをえない。

佐々木チワワ
’00年、東京生まれ。小学校から高校まで都内の一貫校に通った後、慶應義塾大に進学。15歳から歌舞伎町に通っており、幅広い人脈を持つ。大学では歌舞伎町を含む繁華街の社会学を研究している。『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認 』(扶桑社新書)が好評発売中

『FRIDAY』2023年7月14・21日合併号より

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