「歌わないグループ」が誕生するかも?…性加害報道に苦しむジャニーズ事務所の新しいビジネスモデル
創業者で’19年に亡くなったジャニー喜多川前社長による元所属タレントたちへの性加害告発が相次ぎ渦中のジャニーズ事務所だが、所属タレントが次々と退所するという異例の事態となってしまった。
「5月2日に元V6の三宅健(44)、22日にKing & Prince(キンプリ)の平野紫耀(26)と神宮寺勇太(25)、そして、25日にはジャニーズJr.内のユニット・IMPACTorsのメンバー全員が退所し、8月31日にはKis-My-Ft2の北山宏光(37)が退所する予定です。とはいえ、なかでも事務所にとって一番のダメージはキンプリのメンバーの脱退。
キンプリは退所した2人に加え、2人とともに脱退した岸優太(27)が9月30日の退所を発表しただけに、今後はどこまでファンクラブ(FC)の会員数が減少するのかを事務所が危惧しているようだが、減少した会員数がそのまま事務所の減益になるので、そのダメージは甚大」(音楽業界関係者)
ジャニーズが芸能界で〝帝国〟を築く基礎となったのが、しっかりと確立した『FCビジネス(ファンクラブビジネス)』。現在は入会金1000円、年会費4000円、事務手数料140円で、熱烈なファンからすればそれほどの高額ではないが、ファンの推しグループのコンサートチケットを正規ルートでゲットするために入会は必須。ただし、それだけではチケットをゲットすることはかなわないのが長年の慣習だった。
「人気グループになればなるほど、希望する公演のチケットの当選確率は低くなる。1人1名義でしかFCの会員になれないため、多くのファンは親族、親戚、知人の名義も借りてFCに入会し、少しでもチケットの当選率をアップさせようとしている。当たり前のように複数の名義でチケットを申し込むファンが相次いだにもかかわらず、まったくチケットが当たらないファンばかりで転売が横行することになった」(芸能記者)
そこで気になるのが、CDデビューした各グループのFC会員数とその年間収益(キンプリのメンバー退所前)だ。
「ジャニーズはFCの会員数を公表していないため、あくまでもネット上に出回る推定の会員数からの計算だが、最高は嵐の300万人超えで、Snow Man とキンプリは100万人超えと言われている。一番少ないA.B.C-Z は10万人ほどと言われているが、全グループのFC収入だけで年間450億円ほどというとんでもない収益に。今年度はキンプリのメンバー脱退&退所による大幅なFC収益の減収があっても、ここに所属タレントたちが稼働した〝歩合〟が加算される」(同)
CDデビューしたグループの中では元メンバーの山口達也氏(51)と長瀬智也(44)の退所で、音楽活動再開のメドが立っていないTOKIOが新しいビジネスモデルを開発している。残ったメンバー3人が’21年4月に『株式会社TOKIO』として社内独立し、音楽活動以外の活動で収益をあげている。
「音楽活動は行っていないものの、どんどん3人でのCM案件を引っ張っており、グループとしての稼ぎはかなり事務所に貢献しているが、さすがに、キンプリのFC減収の穴を埋められていない。CDの売り上げなど、音楽分野ではSnow Manが圧倒的で、本業の音楽では今や活動休止中の嵐を追い抜き稼ぎ頭。とはいえ、嵐が活動を再開すれば、一気にSnow Manを逆転することになるだろう」(テレビ局関係者)
今後、複数のグループのデビューが発表されると言われているが、既存のビジネスモデル以外でどう稼ぐのかが注目される。