ジャニーズにキャスティング権が…「性加害のウワサ聞いてた」のに表面化しなかった芸能界の〝異常さ〟 | FRIDAYデジタル

ジャニーズにキャスティング権が…「性加害のウワサ聞いてた」のに表面化しなかった芸能界の〝異常さ〟

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謝罪会見を行ったジャニーズ事務所の経営陣。藤島ジュリー氏が辞任し東山紀之氏が社長に就任したが……
謝罪会見を行ったジャニーズ事務所の経営陣。藤島ジュリー氏が辞任し東山紀之氏が社長に就任したが……

「まさか天下のジャニーズ事務所がこんなことになるとは……」

そう語る新聞・テレビ関係者は大勢いる。それほどジャニーズ事務所は物心ついた時から業界で隠然たる力を持っていた。

「何が凄かったかと言えば、テレビのキャスティング権を握っていたことだよ。ジャニーズタレントが主演するドラマは、ヒロインなど主要キャストを決めるにはジャニーズ側にお伺いが必要。ジャニーズと何も接点はないのに、イメージだけで共演NGを食らう人もたくさんいた」

そう証言するのはテレビ関係者。子だくさんのシングルマザータレントXがまさにそうだった。

波乱万丈な半生は大きな話題となったが、ジャニーズ側は

「彼女とうちのタレントが横並びする〝絵〟はふさわしくない」

「ファンは求めていない。イメージダウンにつながる可能性がある」

という理由で、Xはキャスティング段階でNGを食らった。

事実上のキャスティング権を握っているのだから、テレビ局はもとより、他の芸能事務所もジャニーズ事務所と仲良くしようとゴキゲンをとり続けた。新年になると、ジャニーズ幹部に年始のあいさつをしようと、テレビ各局では〝大行列〟ができていたことは有名な話だ。

「芸能プロの間でもジャニーズ事務所は別格。ジャニーズの幹部社員ともなれば、接待攻勢を受ける立場。気に入られれば、ジャニーズドラマに出られるのだから、ほかのプロダクションはそりゃもう必死ですよ」(同・テレビ局関係者)

ジャニーズ事務所に敵対する芸能プロダクションは皆無で、どこも虎の尾を踏まないよう細心の注意を払っていた。文字通り、ジャニーズ事務所の天下だった。

そうした風潮が創業者ジャニー喜多川氏による性加害の〝犠牲者〟を増やす要因になったことは否めない。

「このところ多くの芸能人が性加害について『ウワサでは聞いていた』というコメントを出している。世間は『なぜその時追及しないのか?』と疑問に思っているかもしれないが、仮に誰かが告発しようものなら、その告発者だけでなく、事務所ごと潰される。それほどの力を持っていた」(同・テレビ局関係者)

そのジャニーズ事務所が一連の性加害問題で創業以来最大の危機に見舞われている。

9月7日に行った記者会見では藤島ジュリー景子氏が社長を退き、「少年隊」東山紀之が新社長に就任。性被害者には「法を超えた補償」を行うと宣言したが、肝心の「ジャニーズ事務所」という社名はそのまま。株にしてもジュリー氏が100%保有し、今も代表取締役というワケのわからない状態になっている。

結果、ジャニーズタレントを起用するクライアントが次々と契約見直しを表明する事態に。顔面蒼白なのはジュリー氏で、関係者によると

「会見時も体調は芳しくなかったが、さらに悪化した。人前に出られる状態ではない」

という。

これまで〝殿様商売〟できたジャニーズ事務所も今後は厳しくなることが予想される。会見直後に

「ジャニーズタレントの出演に変更なし」

と早々と宣言したテレビ朝日や日本テレビはともかく、国民の受信料で賄われている公共放送のNHKは、キャスティングのハードルを上げた。

「これまではジャニーズ幹部がプロデューサーに電話をかけて『その放送枠はうちの〇〇で是非』『こっちの枠は売り出し中の△△を使ってほしい』と〝上から〟言うことができた。それが性加害問題で、ジャニーズの金看板に大きな傷がついた。

ジャニーズのマネジャーも今までとは営業の難易度は変わってくる。下々のマネジャーからは『俺らの辛さを味わうといい』という言葉も飛んでいる」(スポーツ紙記者)

10月1日にも東山〝新体制〟がスタートする。ジャニーズの〝終わりの始まり〟とならなければいいが……。

 

  • PHOTO中村 和彦

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