ジャニーズがたどる道か…性加害ドキュメント公開妨害で「米R&Bキング」R.ケリーに巨額賠償命令 | FRIDAYデジタル

ジャニーズがたどる道か…性加害ドキュメント公開妨害で「米R&Bキング」R.ケリーに巨額賠償命令

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禁固30年の判決を受け収監中の米「キング・オブ・R&B」のR.ケリー
禁固30年の判決を受け収監中の米「キング・オブ・R&B」のR.ケリー

このほど、米シンガーソングライター、R.ケリーが6人の性被害者を脅迫したとして1050万ドル(約15億4000万円)の巨額賠償を命じられた。米TMZが報じている。

R.ケリーはヒット曲『アイ・ビリーブ・アイ・キャン・フライ』などでグラミー賞を3回受賞。世界中で7500万枚以上のレコード売り上げを記録し、’80年代にアメリカで最も売れたミュージシャンの一人として「キング・オブ・R&B」と称されている。

だがケリーは、子供の性的虐待や性的人身売買、贈賄、マン法(不道徳な目的のために女性や少女を州を越えて移送することを禁じる米国の法律)違反など9件の訴追事実すべてで有罪に。昨年6月にニューヨークの連邦地裁で禁固30年の判決を受け収監中である。

そうしたなか、全米を震撼させたR.ケリーの前代未聞の性的虐待事件を追跡したドキュメンタリー映画『サバイビング・R.ケリー』が製作され、被害者たちが出演してケリーの性犯罪を告発した。

このドキュメント映画の上映を阻止しようとして、ケリーと元マネージャーが被害者らを脅迫したとして巨額賠償が命じられたのだ。

被害者の女性のうち6人が、ケリーと元マネージャーが’18年12月にニューヨークで開催された『サバイビング・R.ケリー』の上映会を不法に中止させたとして訴えていた。

ケリーと元マネージャーは’18年5月から、被害女性たちや製作会社、プロデューサーを脅迫してドキュメンタリーの上映を中止させようとしたとされる。上映阻止が失敗に終わるとケリーらはニューヨークでの上映会の夜にプロデューサーに電話をかけ、

「誰かがその場所で銃を乱射する」

と銃乱射事件を予告したという。

ニセの銃乱射予告は功を奏し、上映会は中止に追い込まれた。その結果、被害者たちは、過去の性被害のトラウマに苦しむようになり、PTSDやパニック発作に見舞われるようになったと主張している。

裁判所はケリーと元マネージャーに対して、6人の女性にそれぞれ110万ドル(約1億6000万円)から225万ドル(約3億3000万円)の賠償を命じた。ユニバーサル・ミュージック・グループからのケリーの印税のうち約50万ドル(約7300万円)は被害者への賠償金の支払いに充てられるという。

被害者に対して最高で3億3000万円という巨額賠償が命じられたが、性的虐待だけでなくその被害を告発することに対する脅迫は卑劣で悪質であり、再発防止のためにも正当な賠償命令といえそうだ――。

  • 阪本 良(ライター、元『東京スポーツ新聞社』文化社会部部長)

    Webマガジン『PlusαToday』を始め、芸能、映画、ハリウッド情報などの記事を執筆。日本映画ペンクラブ会員

  • PHOTOロイター/アフロ

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