富栄ドラムや一ノ瀬ワタルが夏ドラマで大注目でも……「テレビ発のスター」が死語になりそうな理由 | FRIDAYデジタル

富栄ドラムや一ノ瀬ワタルが夏ドラマで大注目でも……「テレビ発のスター」が死語になりそうな理由

スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」

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世帯視聴率、コア視聴率とも1位発進した堺主演の『VIVANT』。オールスターキャストが話題だが、富栄ドラムら個性的な脇役たちも光る
世帯視聴率、コア視聴率とも1位発進した堺主演の『VIVANT』。オールスターキャストが話題だが、富栄ドラムら個性的な脇役たちも光る

夏ドラマの話題を独占している『VIVANT』(TBS系)で、富栄(とみさかえ)ドラム(31)が堺雅人(49)や阿部寛(59)ら大物俳優相手に好演を見せている。

「定年によりTBS社員として手掛けるのは『VIVANT』が最後の作品になる、原作&演出担当の福澤克雄氏(59)のプッシュで起用が決まったといいます。富栄は’08年に力士として初土俵を踏み、’21年に引退。その後はバック転ができる身軽さを武器に、ユーチューバーに転身。今年、Netflixで配信された話題作『サンクチュアリ-聖域-』に力士役で出演したことで、注目されました」(テレビ誌編集者)

今夏のドラマは、配信や単館系映画で存在感を発揮した俳優の重要な脇役への抜擢が目立つ。たとえば『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系)。やはり『サンクチュアリ』で主演を務めた一ノ瀬ワタル(38)が作品の鍵を握る役で起用されている。

「『サンクチュアリ』はクローズドな角界がテーマとあって、オーディションにも役作りにも時間をかけており、配信開始前から業界内では本作の話で持ち切りでした。実際、配信されると各テレビ局でも話題となり、テレ朝が起用に踏み切った」(広告代理店関係者)

『この素晴らしき世界』(フジテレビ系)で、若村麻由美(56)が成りすます大物女優のマネージャー役を演じる円井(まるい)わん(25)は、昨年公開された映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』で主演を務め、一部でブレイク間近と絶賛された俳優だ。

「円井はこれまで、地上波のドラマにはチョイ役でしか起用されて来なかった。だから視聴者にはまだどの作品の印象もついておらず、『この素晴らしき世界』でいいスパイスになっています。彼女のように色がついておらず、かつ安定感のある俳優はどの局もほしいでしょう」(キー局プロデューサー)

お盆や夏休みなどの長期休暇の影響で在宅率が下がる夏クールは、視聴率泣かせの季節と言われている。とくに新型コロナウイルスが5類に移行し、行動制限が撤廃された今年は「ここ数年の欝憤を晴らすかのごとく在宅率が下がると見込まれていたので、各局ともチャレンジングなキャスティングに踏み切っている」と前出のプロデューサーは言う。

「見逃し配信が定着し、各局がマネタイズしやすいドラマ枠を増やしたことで、バイプレイヤーも争奪戦になっています。

先の『VIVANT』で言えば、堺の同僚役を演じた迫田(さこだ)孝也(46)は引っ張りダコですね。彼はいろんな作品で黒幕的な役を演じていたから、本作でも1話で登場した時点で視聴者は〝ウラがあるはず〟と盛り上がっていました。そんな状況も、この夏の挑戦的なキャスティングの後押しをしています。

見逃し配信が好調とはいえ、多くの局はドラマのためにいちいちオーディションを行っている資金的な余裕も時間的余裕もないですから。話題になった配信作品や映画であれば、スポンサーも説得しやすい」

その一方で、「主要キャストは相変わらず、実績や知名度をもとに選ばれています。オーディションは行われないので、地上波のドラマでは無名俳優の大抜擢は期待できない」(同前)という。

「テレビ発のスター」は死語となるのか。

『FRIDAY』2023年9月8日号より

  • PHOTO結束武郎

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