<figure id="attachment_334927" aria-describedby="caption-attachment-334927" style="width: 4589px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="b4388a9c"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/ef268247380c4c9209937951fec62181.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-334927" class="wp-caption-text">秋場所で４度目の優勝を決めた貴景勝（写真:長田洋平/アフロスポーツ）</figcaption></figure>
《勝つためには有効でも、一つ上（横綱）を狙うには失ったものも多かった》
９月24日に千秋楽を迎えた大相撲秋場所は、史上４回目となる11勝４敗で大関・貴景勝（27）が優勝した。
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
この結果に、二所ノ関親方（元横綱・稀勢の里）は、評論家を務める「スポーツニッポン」で総括。優勝決定戦で貴景勝に敗れた21歳の平幕・熱海富士の健闘を評価しつつも、貴景勝に対してはかなり辛辣だった。まず３大関に対して、
《看板力士の３大関は貴景勝が11勝、霧島が９勝、豊昇龍は千秋楽にやっとのことで勝ち越しの８勝でした。全く物足りませんし、反省すべきです》
とし、熱海富士との優勝決定戦で立ち上がりに変化を見せた貴景勝には、冒頭の言葉に続き、
《優勝４回は評価されても綱獲りへの期待は上がっていません》
と、手厳しかった。
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
SNSも同様で、
「立ち合い変化や、見苦しいほどの張り手とか、大関としてどうなのかという批判は当然だと思うし、自分も不快感を感じる」
「くそつまらない優勝決定戦。 15日間、序の口から幕内まで、すべての力士が力を出して戦って土俵を盛り上げてきたのが、最後の最後で台無しになる、そんな印象をうける最低の優勝決定戦だった。相撲をばかにするなと思うし、観客をばかにするなと思いました」
と批判が集中した。貴景勝自身、決定戦での自身の変化について優勝インタビューで、
「ああいう形で決まるとは思わなかったんですけど、きちっと集中して、自分のやるべきことをやりました」
と話し、館内は拍手で沸いたのだが…。ある相撲協会関係者は次のように苦言を呈す。
<div data-friday-nextpage-lead="横綱を目指すなら「“ヒール”に徹するべき」"></div>
「最初の立ち合いで呼吸が合わなかったとき、館内だけでなくテレビで観戦した視聴者も、『貴景勝、もしかしたら変化するぞ…』と感じていたでしょう。それくらい、相撲好きにはわかりやすかったと思いますよ。
貴景勝は意図的ではなく、あくまで“不可抗力”と言いたかったのでしょうが、あのコメントではかえって自信のなさのようなものを露呈してしまった。『絶対に負けられないので、（変化を）意識していました』くらい言ってくれた方がまだよかった。そういった潔さが出てくれば、もっと強くなれるのでしょうが…」
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
そうは言っても、日本人力士に限って言えば、人気、実力ともに貴景勝がナンバーワンであり、最も横綱に近いことは間違いない。稀勢の里以来の日本人横綱を期待する声もある中、貴景勝に足りないものはなんだろう。
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
また別の相撲協会関係者は、
「立ち合いで変化をしたことは確かに場を白けさせましたが、『絶対に勝ちたい』という執念は見て取れました。ただ、そうなってしまったのは、力不足はもちろんなのですが、大関としての自信や覚悟の足らなさですね」
そこで、元相撲協会外部委員で漫画家のやくみつる氏は、次のように提案する。
「朝青龍や白鵬といった圧倒的に強い横綱には、“ヒール”に徹する覚悟がありました。たとえ美しい相撲ではなくても絶対に優勝する。そのためには手段を選ばない。変化をしても言い訳をしない。ある意味、嫌われても仕方がないみたいな（笑）。
最近の貴景勝は、雰囲気はすごくある。張り手や立ち合いの変化といった大関がやるには“卑怯”と言われるようなことも平気でやっています。ほとんど白鵬の継承者と言ってもいい。いっそのこと“白景勝”と四股名を変えるくらいの覚悟でヒールに徹すれば良いのです。それくらいの開き直りは必要でしょうね」
横綱を目指すためには、とことん“ヒール”に徹するしかないようだ。

長田洋平/アフロスポーツ

大相撲秋場所は、熱海富士との優勝決定戦を制した大関・貴景勝（27）が優勝した。しかし、親方衆やSNSからは立ち会い変化をした貴景勝に批判が集中。横綱を目指す貴景勝に足りないものとは...。

優勝・貴景勝　元稀勢の里は「失ったものも多い」と猛批判…横綱目指すために求められる「戦慄の役割」

あなたへのオススメ

関連記事