旧ジャニーズ以外の芸能事務所も影響大…冬ドラマでバーター出演が激減した裏事情 | FRIDAYデジタル

旧ジャニーズ以外の芸能事務所も影響大…冬ドラマでバーター出演が激減した裏事情

スタッフは見た!週刊テレビのウラ側

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
中村倫也は’05年に映画『七人の弔』で俳優デビューするも下積みが長く、ブレイクしたのは『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)に出演した’19年
中村倫也は’05年に映画『七人の弔』で俳優デビューするも下積みが長く、ブレイクしたのは『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)に出演した’19年

1月期のドラマが出揃い、ある″変化″が業界で話題になっている。

「故・ジャニー喜多川氏の性加害問題がクローズアップされた際、パワハラやセクハラだけでなく、大手芸能事務所によるキャスティングの介入なども問題視されるようになった。その影響なのか、メインキャストとセットで同じ事務所の若手を出演させる″バーター″が激減しているのです」(広告代理店関係者)

旧ジャニーズの関連会社が制作に関わっている日本テレビの「シンドラ」枠やテレビ朝日の「オシドラサタデー」枠は別だが、ゴールデンタイム(19~22時)に放送されている『なにわ男子』の道枝駿佑(しゅんすけ)(21)が主演を務める『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)には旧ジャニーズタレントのバーター出演はなし。主題歌も慣例なら『なにわ男子』が歌うはずが、ロックバンド『SUPER BEAVER』の曲が起用されている。

「主演は1年以上前に決まることが多いため、変更が難しかったのでしょう。テレビ朝日は局内でジャニー氏の性加害が行われていた疑惑もある。騒動が解決するまでは、なるべくジャニーズ色を消したいという思惑が感じられますね」(キー局プロデューサー)

一方で、「バーターが減っているのは一時的な現象」と見る向きもある。

「ドラマは配信などでマネタイズしやすいので、各局がドラマ枠を増やしている。視聴率が見込める人気俳優はどこもキャスティングしたいので、芸能プロに頭が上がらないという構図は変わらない。今は視聴者の目が厳しいから、芸能プロも露骨なバーター交渉は行っていないけど、ほとぼりが冷めれば、バーターは復活するでしょう」(芸能プロ幹部)

前出のキー局プロデューサーも、「バーター自体が悪いわけではない」とフォローする。

「たとえば、中村倫也(37)はなかなか芽が出なかったものの、バーター出演を重ねる中で少しずつインパクトを残し、ブレイクに繋げた。将来性を買われた若手や隠れた実力者を売り出すのが本来の目的であって、芸能事務所のお偉いさんがお気に入りの自社タレントをゴリ押しするバーターが問題なんですよ」

バーターが常習化していた背景には、テレビ局側の事情もあった。

「ドラマ枠は増える一方なのに制作費は減っており、現場スタッフは疲弊しています。脇役や単発出演で起用する俳優を発掘するために劇場に通ったり、オーディションを開催したりする余力も、時間的余裕もない。芸能事務所が推薦する人を素直に使うほうが楽だというスタッフも少なくない」(制作会社ディレクター)

だが、このディレクターは「楽ではあるけど、バーター起用が減ることはドラマ業界にプラス」と続けた。

「人気俳優は取り合いで、何クールも連続で出演したり、かけもち出演したりするのが当然になってきた。視聴者は食傷気味です。バーターが減れば、新しいスターが出てくる可能性が増える。『VIVANT』(TBS系)の富栄(とみさかえ)ドラム(31)が象徴的ですが、自社で発掘したスターなら、イベントに投入するなど融通も利く。局にもメリットがあるんです」

バーター減を乗り越えた先に、ドラマ界の明るい未来が待っている⁉

『FRIDAY』2024年3月1・8日合併号より

  • PHOTO近藤裕介

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事