賀来賢人、斎藤工、MEGUMI…花ざかりの″俳優プロデューサー″という諸刃の剣 | FRIDAYデジタル

賀来賢人、斎藤工、MEGUMI…花ざかりの″俳優プロデューサー″という諸刃の剣

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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賀来賢人(34)がプロデュース&主演を務めるNetflixのドラマ『忍びの家House of Ninjas』がメガヒットを記録している。

「大規模な宣伝を行っていなかったため、配信開始前はさほど注目されていませんでしたが、世界的に認知度が高い″忍者″をモチーフにしたこともあって、週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で1位を獲得。大谷翔平(29)が新妻と『忍びの家』を日米で同時視聴したというエピソードを明かしたことも追い風になりました」(映画ライター)

子供と観に行った忍者ショーで着想。コロナ禍で「待つだけが仕事じゃない」とプロデュースに踏み切ったことで賀来の『忍びの家』が誕生した
子供と観に行った忍者ショーで着想。コロナ禍で「待つだけが仕事じゃない」とプロデュースに踏み切ったことで賀来の『忍びの家』が誕生した

近年、賀来のように本格的にプロデュース業を行う俳優が増えている。映画ライターが続ける。

「MEGUMI(42)は’23年公開の『零落』で映画初プロデュースを務めると、映画『新聞記者』などで知られる藤井道人(みちひと)監督(37)が所属する映像集団『BABEL LABEL』にプロデューサーとして所属。テレビ東京で2本の深夜ドラマを手がけています」

ちなみに、賀来とMEGUMIには、「大手芸能プロから離れた後も活躍している」という共通点がある。

「MEGUMIはもともと歌手志望ながら、グラビアなどで下積みを経てコツコツ仕事を増やしてきました。賀来もデビュー時は賀来千香子(62)の甥っ子という毛並みの良さが話題になるばかりで、なかなか芽が出ず″焦りを感じていた″と本人も語るほどの遅咲き。若いころに苦労しているからこそ、裏方に徹することができる。これが二人の強みでしょうね」(キー局プロデューサー)

彼らの他にも、山田孝之(40)や斎藤工(たくみ)(42)がプロデューサー業に進出している。芸能プロ関係者が俳優のプロデュース作品のメリットをこう明かす。

「顔と名前が知られているから、話題になる。映画なら資金集めをしやすくなるでしょうし、ドラマならスポンサーのOKが出やすくなりますよね。横の繋がりで人気俳優を″友情出演″としてキャスティングできるのも大きい。自身が俳優だからこそ、出演者の気持ちを汲み取ることができて現場が円滑に回るケースが多い、とも聞いています」

賀来やMEGUMIの成功で、「″俳優プロデューサー″は今後もっと増える」と広告代理店関係者は断言する。

「堤真一(59)や毎熊(まいぐま)克哉(36)など、もともと映画スタッフや監督志望だったという俳優は少なくない。チャンスがあれば監督やプロデュースをやってみたい、という人材はたくさんいるんです。いま、テレビ業界は不況です。裏方の仕事に興味のある人気俳優を使って、スポンサーを集めようと考える局幹部やスタッフもいる。双方の利害が一致するわけです」

もちろん、″俳優プロデューサー″増加によるデメリットを危惧する声もある。

「俳優の知名度や人気だけで安易に資金が集まって、薄っぺらい企画が実現してしまう。粗悪な作品が量産される危険を伴っているのです。なかには独善的で現場スタッフに迷惑をかける俳優もいるでしょう。そんな人が指揮をとることになったら、トラブルに発展するのは目に見えている」(前出・芸能プロ関係者)

″俳優プロデューサー″″俳優監督″をどう使いこなすかが、令和の芸能界の課題のひとつと言えそうだ。

FRIDAY2024年4月5・12日合併号より

  • PHOTO高塚一郎

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