R-1GPの観覧客にSNSで批判が集中した「笑えない舞台裏」

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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史上最年少で『R-1』と『M-1』を制した『霜降り明星』粗品の快挙は、脈絡なく笑い、審査員のコメントにまで反応する客のリアクションで水を差された

3月10日放送の『R-1ぐらんぷり2019』(フジテレビ系)で、『霜降り明星』の粗品(26)が史上最年少で優勝。これで『M-1グランプリ』との二冠達成となったのだが――ネット上では粗品の快挙よりも、『R-1』の観客が話題となった。

ネタの最中に「おお~!」などと歓声が上がるのはまだマシなほう。敗者復活から勝ち上がった岡野陽一(37)がコントの中で怖いおじさんを演じるや、「キャアア!」と悲鳴が上がったのである。

思わぬ事態に、きゃりーぱみゅぱみゅ(26)は「お笑い番組で悲鳴ださないでほしいなあ」と、松本人志(55)は「R-1の客。。。」とツイートした。

「きゃりーは、高校生のころに『ヨシモト∞ホール』に通い、若手芸人の追っかけをしていたほどのお笑い好き。それだけに、芸人の人生を左右する賞レースを観に来ておきながら、悲鳴でネタをブチ壊した観客に納得がいかなかったのでしょう」(お笑いライター)

実際、Cブロックを勝ち上がった『だーりんず』松本りんす(41)が8ポイント獲得したのに対して、悲鳴が上がった岡野は1ポイントしか獲得できていない。

「審査員はプロの芸人が務めていて、以前は観客の反応とは関係なく、独断でジャッジしていた。ところが数年前、スギちゃんのネタが視聴者にはウケていたのに審査員からは票が入らず、審査方法が叩かれ、ヤラセ疑惑まで持ち上がったことがあった。それ以降、観客ウケを審査に反映する審査員が増えた。観客の反応は芸人の未来を大きく左右するのです」(バラエティ番組スタッフ)

観客ウケはたしかに大事だが、ネタを邪魔してしまっては本末転倒だ。「お笑いを理解しない観客が増えたのは、テレビ局の切実な事情が関係している」とキー局プロデューサーは嘆く。

「以前は局でお笑い好きの観客を集めていたのですが、制作費削減のあおりを受けてスタッフが減らされ、自分たちで手配する余裕がなくなった。これまで支払われていた交通費程度の謝礼がカットされることが増えたのも、観客集めに四苦八苦する一因となっています。これが音楽番組なら、出演するアーティストのファンクラブを通じて観覧客を動員できる。ドラマなら常連のボランティアエキストラさんがいる。ところが、お笑い賞レースの場合、オンエアするのは決勝のみで、出るのは若手&中堅芸人。この1本のために何百人も集める労力を考えると、とてもペイしないから業者に丸投げしている――というのが実情です」

業者は様々な番組から観客集めを請け負っているが、制作会社スタッフによれば「業者に登録している人たちの多くが、ジャニーズなどアイドルの追っかけの女性」なのだという。

「人気アイドル番組の観覧資格を得るための条件に『お笑い番組の観覧』が入っていたりするわけです。アイドル番組だと、番組を盛り上げるために『へえ?』とか『おお?!』などと、オーバーにリアクションをするよう指示される。お目当てのアイドルの番組観覧をするため、仕方なく観に行った『R-1』で、日頃のクセが出てしまった、ということでしょう」(制作会社スタッフ)

舞台裏も笑えなかったのである。

Photo Gallary1

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