<h3>2019</h3>
<figure id="attachment_53594" aria-describedby="caption-attachment-53594" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="b1f881a4"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/06/96838afa0498198415b4c859d385f089.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-53594" class="wp-caption-text">全米大学選手権決勝で 9.97の日本新を出したサニブラウン選手。昨シーズンは故障で満足な結果を残せなかったが、今年に入って好記録を連発。体つきも急速に変化している</figcaption></figure>
<p class="nbsp"><span class="strongInContent">「高校時代のサニブラウン選手は、才能だけで走っているという印象でした。卒業後、フロリダ大学の秋入学までの期間にオランダでトレーニングを行い、そこでバイオメカニクスによる分析を利用してスムーズに走るフォームに変わった。さらに今回は動きに&#8221;アクセント&#8221;が加わって地面に力を伝えられるようになっています。あのレベルでこれだけフォームを変化させられることがすごい。体を動かす神経回路的な能力が優れているのでしょう。まだまだタイムは伸びる」</span></p>
<p class="nbsp">バルセロナ五輪100m日本代表で、法政大学教授の杉本龍勇(たつお)氏はこう感嘆する。</p>
<p class="nbsp">６月７日、全米大学選手権100m決勝で、サニブラウン・ハキーム(20)が、9.97の日本新記録を樹立した。10秒の壁を破った年少記録として、サニブラウンの20歳２ヵ月５日という日数は世界歴代６位。あのウサイン・ボルトでさえ初９秒台を出したのは21歳８ヵ月の時だったのだ。</p>
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<p class="nbsp">短距離の世界では、西アフリカにルーツを持つ選手が長らく君臨してきた。東京大学の石井直方教授が言う。</p>
<p class="nbsp"><span class="strongInContent">「トップスプリンターを調べた複数の調査で、彼らは瞬発力を発揮するタンパク質『αアクチニン３遺伝子』を持つと報告されている。また西アフリカ系はこの遺伝子を持つ人が極めて多いのです」</span></p>
<p class="nbsp">サニブラウンは父が西アフリカのガーナ出身でトップスプリンターになる遺伝子を受け継いでいるといえる。が、杉本氏は、それは大きな要因ではないと言う。</p>
<p class="nbsp"><span class="strongInContent">「実際、世界トップレベルで競っているのはアフリカの選手ではなく、練習環境の整ったアメリカやジャマイカの選手です。現代の短距離走は科学的なトレーニングや技術的な要素のほうが断然大きい」</span></p>
<p class="nbsp">フロリダ大学は、全米有数のスポーツ名門校。その一員となったことは計り知れないプラスをもたらしたのだ。</p>
<h3>2013</h3>
<figure id="attachment_53598" aria-describedby="caption-attachment-53598" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="1a830ad3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/06/9a5e8a103942b6122021f6e324126063.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-53598" class="wp-caption-text">中学３年時、全中100m決勝でのサニブラウン。まだ長距離選手のように華奢な体型</figcaption></figure>
<h3>2015</h3>
<figure id="attachment_53599" aria-describedby="caption-attachment-53599" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="ff2c9968"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/06/7fb5427cd2698fcb6e6bbdb4e0c3580d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-53599" class="wp-caption-text">世界ユースで100m、200mの二冠を達成。一躍注目されるサニブラウン</figcaption></figure>
<h3>2016</h3>
<figure id="attachment_53600" aria-describedby="caption-attachment-53600" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="36655c01"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/06/4752cf34333de5c60273452024c04d53.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-53600" class="wp-caption-text">前100m記録保持者・桐生祥秀と対決。サニブラウンは桐生より太ももは細かった</figcaption></figure>
<h3>2017</h3>
<figure id="attachment_53601" aria-describedby="caption-attachment-53601" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="201ac612"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/06/1b93804507caf89440089b32061354df.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-53601" class="wp-caption-text">日本選手権で二冠を達成したサニブラウン。同年秋からフロリダ大学に進学する</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2019年6月28日号より</p>


AFLO

サニブラウン・ハキーム（20）が全米大学選手権で9.97の日本新記録樹立。天才を覚醒させたのは「フロリダ大のバイオメカニクス」。記録はどこまで伸びるのか？

サニブラウンを覚醒させた「フロリダ大学のバイオメカニクス」

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