ラグビーのポジションこれでマスター 華麗なプレーのバックス編

つなぎ役「スクラムハーフ」、司令塔「スタンドオフ」、攻防の起点「センター」、トライを取る「ウイング」、最後の砦「フルバック」

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意外? ラグビーでは「バックス」が攻撃的ポジション

ラグビーのポジションは大きく分けてフォワード(FW)とバックス(BK)の2つ。ボールを獲得するのが仕事のフォワードに対し、バックス(BK)の役割はパスやキックを駆使してチャンスを広げ、大きく前進することだ

体の大きさよりもスピードや技術が重視されるポジションになる。バックス=後方に位置する人ということから守備的な選手という印象を受けるかもしれないが、ラグビーではむしろ攻撃的なプレーが多いのが「バックス」だ

フォワード(FW)編はこちら

ポジションとラインの名称/ラグビーポジション解説

パスでFWとBKをつなぐ「スクラムハーフ」(9番)

代表的な選手=田中史朗(日本代表、サンウルブズ、キヤノンイーグルス)

密集戦でフォワードが確保したボールを、バックスにパスして滑らかに次のプレーへ導くのが、スクラムハーフ(SH)の役割だ。

いわばフォワードとバックスをつなぐポジションで、長いパスを正確に放る技術に加え、相手のプレッシャーを受ける中で的確にパスを出す球さばきのスキルが何より重要になる。

いち早くボールに駆けつけてパスしなければならないため、スタミナは全ポジションの中でもトップクラス。それゆえ、166cm、72kgの田中史朗選手のように小柄で機敏な選手が務めることが多い。

トップレベルのスクラムハーフが放つレシーバーの手に吸い込まれるような美しい軌道のパスは、芸術品の域だ

チーム全体をコントロールする司令塔「スタンドオフ」(10番)

代表的な選手=ダン・カーター(神戸製鋼、元ニュージーランド代表)

スクラムハーフのパスを受け、パスやキック、ランを駆使してプレーを組み立てるのが、スタンドオフ(SO)の仕事だ。

敵味方の状況を瞬時に見極め、様々な選択肢の中からもっとも効果的なプレーを判断して遂行する状況判断力幅広いスキル優れたゲームセンスが必要になる。

スクラムハーフとともにボールを持ってプレーする機会がもっとも多く、チーム全体をコントロールする司令塔的存在のため、スタンドオフはラグビーで一番華のあるポジションともいわれる。

日本ラグビー界を代表するスターだった松尾雄治氏や平尾誠二氏、本城和彦氏も、かつて10番を背負い華麗なプレーで観客を魅了した。ニュージーランドの至宝と呼ばれ、現在神戸製鋼に所属する世界的スタンドオフのダン・カーターは、ラグビーの国際統括機関であるワールドラグビーの年間最優秀選手賞に3回輝いている。

攻防の起点でぶつかる回数はチーム屈指「センター」(12番&13番)

代表的な選手=ソニー=・ビル・ウィリアムズ(ニュージーランド代表、ブルーズ)

正式な名称はセンター・スリークォーターバック(CTB)。ボールを持って突破を図ったり、パスで周囲の選手を生かしたり、相手に激しくタックルしたりと役割は多岐に渡り、攻撃にも守備にも絡むことが多いバックスの要といえるポジションだ。

攻防の起点となることが多いため、相手とぶつかる回数は15人の中でも屈指。フランカーと並んで様々な能力が求められ、体型やプレースタイルもフランカーと似ている選手が多い。

かつて日本では12番を左センター、13番を右センターとして配置するケースが一般的だったが、現在は12番をスタンドオフに近い役割のインサイドセンター、13番をランナー型のアウトサイドセンターとするのが主流。

個性を武器にトライを取るフィニッシャー「ウイング」(11番&14番)

代表的な選手=福岡堅樹(日本代表、サンウルブズ、パナソニックワイルドナイツ)

チームの中でもっとも足が速く、味方がつないでくれたボールを持ってトライを取る仕事を任されるのが、ウイング・スリークォーターバックだ(WTB)

こちらもウイングと略されることがほとんどで、その役割から「トライゲッター」や「フィニッシャー」と呼ばれることもある。

相手ディフェンダーを振り切るスピードは必要不可欠だが、鋭いステップでかわす俊敏なタイプもいれば、ぶち当たって弾き飛ばして突き進むパワータイプ、ゲームを読む力に優れチャンスに必ず顔を出すタイプなど、際立つ個性を武器にする選手が多いのもウイングの特徴。

感覚としては、サッカーのフォワードのようなポジションといえる。100mを10秒台で走る快足選手や、190cmを超える大型選手もいる。

責任感とクレバーさを備える最後の砦「フルバック」(15番)

代表的な選手=五郎丸歩(ヤマハ発動機ジュビロ、元日本代表)

最後尾に位置し、相手が蹴り込んだキックボールに対応したり、抜け出してきた相手を止めたりするのが、最後の砦であるフルバック(FB)だ。

フルバックの後ろには味方選手がいないので、突破されると即、大ピンチになる。そのため強い責任感と、先のプレーを予測して動くクレバーさが欠かせない。楕円形のラグビーボールは地面にバウンドするとどちらへ転がるかわからないため、鋭い読みで相手のキックしたボールをノーバウンドでキャッチできるのは、いいフルバックの証だ。

また、キックキャッチからカウンターアタックを仕掛けたり、バックスラインに走り込んで突破を図ったりと、攻撃でも大事な役割を担う。

日本代表のフルバックでは、2015年のラグビーワールドカップの活躍で時の人となった五郎丸歩があまりにも有名だ。

フォワード(FW)編はこちら

  • 直江光信

    1975年熊本市生まれ。県立熊本高校を経て、早稲田大学商学部卒業。熊本高でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。著書に『早稲田ラグビー 進化への闘争』(講談社)

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