<figure id="attachment_54896" aria-describedby="caption-attachment-54896" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c5be708e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/07/ef7ae017395331b29c33ef759bc2b54b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-54896" class="wp-caption-text">自慢のマグロを披露する佐伯会長。会長の座右の銘は「食は世界を制す」。外国人観光客向けの戦略も構想中だ</figcaption></figure>
「お客さんに喜んでもらうために工夫すること、営業してモノを売ることは誰にも負けない自信があった。だからこそ、何とかここまでやってこれたんちゃいますかね」 
そう語るのは、「大起(だいき)水産」の創業者で代表取締役会長の佐伯保信(やすのぶ)氏(74)。ライバルひしめく回転寿司チェーン業界の勢力図を塗り替えつつある、注目の人物だ。
’75年の創業以来、成長を続け、いまでは大阪を中心に57店舗を展開、グループ全体の売上高は約230億円にまで上る。だが、そんな急成長中の会社を引っ張る佐伯会長には、ある秘密が……。
「実は、魚に触れないんです。30歳で大起水産を設立する前は、友人の魚屋で働いていたんですが、その頃からずっと苦手で……」
触れずとも、食べるのは大好き。佐伯氏はアイデアで勝負した。創業当初からとにかくこだわったのが、マグロだ。
「冷凍ではなく、生のものを提供することにしたんです。コストは掛かるが、品質は比べものにならない。生の本マグロはもっちりとした食感に加えて臭みもない。子どもや女性は特に味や臭いに敏感なので、冷凍と生の相違に気づくと確信し、勝負に出ました」 
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生の本マグロの取扱量は日本一。年間１万本以上を売りさばく。昨年８月、大阪府堺市にオープンした日本最大級の体験型食施設「まぐろパーク」の名物「生・本まぐろ丼」は、中トロ・トロ・赤身が入って980円だ。
「まぐろパーク」では毎日解体ショーを開催しており、多い時には一日に22本ものマグロを客の前で解体する。鮮度を保ったマグロをその場で調理して販売するのだ。
「人を呼び寄せる力を持つ魚といえば、昔はクジラで今はマグロです。解体ショーでは提灯を掲げて太鼓をたたき、お祭り風に仕上げている。パフォーマンスをしながらモノを売ると、お客さんにわかってもらえやすい」 
良いものをより安く――。創業以来のモットーに徹底的にこだわり、いまでは「関西のマグロ王」と呼ばれるまでの存在になった佐伯会長。だが、確固たる地位を築いた現在も、社員への感謝は欠かさない。
「何せ魚に触れへんからね。僕が出したアイデアを実現してくれたのは、すべて社員です。今後も社員と一緒に、『自分で食べたいと思うものを提供する』という気持ちを大切にやっていきます」 
74歳の「マグロ王」は、これからもこの業界を泳ぎ続けるのだろう。
<figure id="attachment_54897" aria-describedby="caption-attachment-54897" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="055b68f0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/07/abede2b948f5b47fa14656faf1569d19.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-54897" class="wp-caption-text">堺市にある同社の「まぐろパーク」は、連日大盛況。解体した生マグロをその場で購入、パーク内で食事もできる</figcaption></figure>
<figure id="attachment_54898" aria-describedby="caption-attachment-54898" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="76d20314"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/07/ecbd07a0672da422a05ec0a99bddff1d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-54898" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　「大起水産」の74歳マグロ王　魚に触れないけど売上230億円　大阪府堺市にオープンした「まぐろパーク」の名物「生・本まぐろ丼」は、中トロ・トロ・赤身が入って980円</figcaption></figure>
<figure id="attachment_54899" aria-describedby="caption-attachment-54899" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="09af3ffc"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/07/9c6dcfc52a7d1be1d3b16701fd955190.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-54899" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　魚に触れないけど売上230億円　大起水産会長・佐伯保信氏にインタビュー</figcaption></figure>
<figure id="attachment_54902" aria-describedby="caption-attachment-54902" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="6b8e4557"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/07/69799e8e988322402d6963fafd2dc122.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-54902" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　魚に触れないけど売上230億円　大起水産会長・佐伯保信氏にインタビュー</figcaption></figure>
『FRIDAY』2019年７月12日号より

加藤慶

魚に触れずとも、食べるのは大好き。「大起水産」の創業者で代表取締役会長の佐伯保信氏(74)にインタビュー。ライバルひしめく回転寿司チェーン業界の勢力図を塗り替えつつある、注目の人物だ。

「大起水産」の74歳マグロ王 魚に触れないけど売上230億円

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