W杯開幕 漫画『ALL OUT!!』で学ぶラグビーのポジション
9月20日にラグビーワールドカップが開幕。日本中で熱戦が繰り広げられることだろう。ただ、いまもラグビーはルールが難しい、なにを見ればいいかわからないと敬遠する人も多いのではないか。
そんな方は、まず漫画でラグビーの魅力に触れていただきたい。ラグビー漫画「ALL OUT!!」は、主人公・祇園健次(ぎおん けんじ)と石清水澄明(いわしみず すみあき)が高校ラグビーの聖地・花園を目指す物語だ。祇園は県立神奈川高校ラグビー部に入るまでラグビーのラの字も知らない素人。一方石清水は、中学時代から有名な選手。そのほかにも、抜群のフィジカルを持つキャプテン・赤山濯也(せきざん たくや)や副キャプテンの八王子睦(はちおうじ むつみ)など個性豊かなキャラクターが登場する。
今回は、上に紹介した『ALL OUT!!』の登場人物からポジションを説明し、同じポジションの日本代表選手についても触れてみたい。
祇園健次 フランカー
1チーム15人で行うラグビー。フランカーはフォワードの中のポジション。スクラムの際には3列目に位置し、左右に一人ずついる。背番号は6か7。スクラムを後ろから押す力自慢であると同時に、一番素早く反応しなくてはいけない局面が多く俊敏性も必要。特にゲーム中は、もっともタックルにいく機会が多い。日本代表では、キャプテンのリーチマイケルがフランカーを務める。前回のワールドカップのグループリーグでは、全チームでもっともタックルを決めたのがリーチマイケルだった。
石清水澄明 ロック
祇園の相棒、石清水は身長190センチ。体格に恵まれた高身長の選手が担うのは、ロック。フォワードのポジションの一つで、スクラムの際には2列目を担当、背番号は4と5。各国の代表選手でも身長の高い選手が多く、世界最高のロックと言われるニュージーランドのブロディ・レタリック選手は、身長204センチ、体重121キロ。ラインアウト時には写真や漫画のように前後の選手が持ち上げ、高い位置でボールをキープする役割。ちなみに日本人の体格ではなかなかこのポジションに最適な選手は少なく、W杯開幕戦では、ヴィンピー・ファンデルヴァルトとジェイムス・ムーアの両選手がスタメン。写真は、今大会に出場すれば、日本人最多の4回出場となるルーク・トンプソン。
赤山濯也 ナンバーエイト
キャプテンの赤山はナンバーエイト。背番号はポジション名があらわすように8。漫画では、熱いキャプテン像が描かれているが、スクラムの最後尾を担当するナンバーエイトは攻守の要として、冷静な判断が求められるポジション。開幕戦の日本代表では、姫野和樹がスタメン。姫野は、トヨタ自動車に入った1年目からキャプテンを任されており、ナンバーエイトでキャプテンという点では、赤山と同じ。
八王子睦 フッカー
神奈川高校ラグビー部では副キャプテンをつとめる八王子。熱い男子集団の中でお母さん的な存在でもある。彼のポジションはスクラム1列目の中央、フッカー。フッカーは、スクラムの要であると同時に、ラインアウト時にボールを投げ入れる、という繊細な任務も担う。日本代表では、特徴的なヘアスタイルの堀江翔太。ドレッドヘアの堀江は、がっちりとした体格ながら、俊敏な動きで相手の動きを封じるプレーを見せる。ちなみにドレッドヘアは妻が編んでいるとか。
ポジションについてもっと詳しく知りたい方は、以下のフォワード編とバックス編をぜひ読んでください。
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