クリスチアーノ・ロナウドさらにムキムキになって完全復活!
リーグ前半は不調にあえいでいたのに… UEFAチャンピオンズリーグでゴールを連発し始めた「理由」
「俺はサイドアタッカーじゃない。点取り屋なんだ! ベンゼマ(30・元フランス代表)やベイル(28・ウェールズ代表)は、俺のためにもっとスペースを作るべきだ!」
絶不調にあえいでいた『レアル・マドリード』のエース、クリスティアーノ・ロナウド(33)は、ジダン監督(45)にそう直談判したという。
シーズン後半戦に入り、クリロナが輝きを取り戻している。前半戦は、わずか4ゴール。現地メディアからは、年齢による限界説も流れた。ところが、後半戦に入ると、19ゴールを量産し(17日現在)、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも4月3日のユベントス戦でスーパーオーバーヘッドを決めるなど、6年連続得点王をほぼ手中に収めている。
本誌はレアルの内情をよく知り、クリロナとは親友と呼び合う間柄だというクラブ関係者に独占取材。復調の理由を明かしてくれた。
「自身もスターであったジダンは、ロナウドの扱いに細心の注意を払っている。ジダンは、どんな時もまずロナウドに声をかけるんだ。『体調はどうだ? 調子は?』といった具合にね。その中でロナウドは『フィニッシャーに専念したい』と、ジダンに伝えた」
ジダン監督は2列目を任されることが多かったクリロナを最前列に配置。ベンゼマとベイルは、ベンチに回ることも多くなった。ジダン監督はクリロナのため、大鉈をふるったのだ。
「チーム内は大きく分けて、ロナウド派、ベンゼマ派、主将のセルヒオ・ラモス(32・スペイン代表)派の3グループに分かれている。ロナウドはラテン系の陽気な性格で、マルセロ(29)やカゼミーロ(26)らブラジル人とウマが合うんだ。
一方で、ベンゼマとベイルについてロナウドは、『アイツらは会長のお気に入りだから』と語り、自身の求心力が及ばないことを自覚している。それに、ベンゼマはフランス語しか話せなくて、ベイルは英語しか話せない。試合中も密なコミュニケーションが取れないし、彼らは言葉を覚える気もないんだ。そんな態度もロナウドがフラストレーションを溜める原因だった」(同前)
だが、クリロナが復活した要因は戦術だけではないという。関係者が続ける。
「食事もイチから見直した。レアルの選手は、炭水化物60%、脂質20%、プロテイン20%というバランスを徹底している。だが、ロナウドはプロテインを約50%摂取するようにしたんだ。これによって、元々ムキムキだった身体に、さらに磨きがかかった」
不満が解消されたことで、かねてから噂されていた「今季限りで退団」もなくなった。ロナウドの大親友で元レアルのミチェル・サルガド氏(42)が語る。
「彼はマドリードに残るよ。今はガールフレンドと子供4人と過ごす時間が楽しいらしく、夜遊びもしない。酒も飲まないんだ。誰よりもストイックな男だよ」
自分のために戦術を変更させる――。世界中のスターが集うレアルにあっても、やはりクリロナは別格なのだ。さらに屈強になったエースを中心に、チームは前人未到のCL3連覇に挑む。
写真:AFP/アフロ