立川志らくはいかにして「TBSの顔」になったのか | FRIDAYデジタル

立川志らくはいかにして「TBSの顔」になったのか

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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「ほど良い毒」で加藤浩次とテレビMCツートップを独走

朝からメインを張ってCM中にスタジオを移動。その後、昼すぎまでコメンテーターという生活を送る志らくは「早寝早起きで健康だ」と前向き
朝からメインを張ってCM中にスタジオを移動。その後、昼すぎまでコメンテーターという生活を送る志らくは「早寝早起きで健康だ」と前向き

秋の番組改編で、TBSは9月30日にスタートする情報番組『グッとラック!』(朝8時~)のMCに落語家の立川志らく(56)を起用すると発表した。

「”談志が認めた天才””最もチケットが取りにくい落語家〟と称される落語界の大物。’16年からコメンテーターとして出演している情報番組の『ひるおび!』(TBS系朝10時25分~)での切れ味鋭い毒舌がウケて、今回の抜擢につながりました。志らくは義理堅い男で『テレビの志らくを育ててくれたのはこの番組』と、秋以降も『ひるおび!』出演を続行。どちらも帯での出演だから、朝から出ずっぱりとなります」(TBS関係者)

もともと志らくはテレビ嫌いだったが、談志師匠が生前、「志らくはテレビでも売れてほしい」と周囲に漏らしていたのを伝え聞き、恩返しのために出演を決意。テレビ出演のマネジメントをしてもらうため、大手芸能プロのワタナベエンターテインメントに所属した。

「『ひるおび!』の司会をワタナベ所属の恵俊彰が務めていた縁でゲストコメンテーターとして起用されたのですが、反響が大きく、すぐにレギュラーコメンテーターに昇格しました。落語界では大物でも、テレビの世界では新人だから……と志らくはとても謙虚。スタッフ受けが非常にいいのも重用されるポイントです。ツイッターなどSNSも上手く活用し、炎上も含めて話題になる」(制作会社ディレクター)

同じく歯に衣着せぬコメントで『スッキリ』(日テレ系朝8時~)のMCを13年間務めているのが加藤浩次(50)だ。闇営業問題に端を発した吉本興業のお家騒動では、生放送中に「この体制が続くなら、吉本興業を辞める」と発言。”加藤の乱”と話題を集めた。

「加藤さんは昔から、何をするかわからない、いい意味での意外性、危険性を秘めている。『極楽とんぼ』の単独ライブでも、設定だけ決めて、コントは舞台に出てからのぶっつけ本番というのが、当たり前だそうですから(笑)。スタッフや視聴者の顔色ばかり窺(うかが)って無難なことしか言わないMCが多いなか、これだけ地位を築いてもなお、加藤さんは守りに入らない」(キー局プロデューサー)

メイン出演者とセットで若手などを出演させる”バーター”をさせないのも、スタッフから好かれている点だと日本テレビ関係者は語る。

「近藤春菜は加藤のプッシュで『スッキリ』に起用されましたが、吉本からの『この芸人を使うよう、局とかけあってくれないか』という類いの要望は断固として拒否しているそうです。忖度しない姿勢は信用できますよね」

この二人がいま、テレビマンが推すMCのツートップ。その後にマツコ・デラックス、有吉弘行(45)が続くという。共通しているのは「ほど良い毒」だと前出のプロデューサーが語る。

「毒があると番組が締まるんですよ。ニュースをズバッと斬ってもらうことで視聴者は爽快感を味わえる。やみくもに叩くのではなく、志らくと加藤には対象をフォローできるバランス感覚もある。”ほど良い毒”だから、不快感を与えない」

秋からは同じ時間帯で勝負することになる志らくと加藤。どちらが日本の朝の顔として視聴者に選ばれるか――。

『FRIDAY』2019年9月27日号より

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