連載 第18回 減少の一途!ドラマオーディション最新事情 | FRIDAYデジタル

連載 第18回 減少の一途!ドラマオーディション最新事情

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television 第18回

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作り手が出演者を吟味できるのは、民放では『陸王』を手掛けたTBSの福澤氏ら、会社に認められたごく一部のヒットメーカーに限られる

2366人から選ばれた永野芽郁(めい)(18)がヒロインを務める朝ドラこと、NHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』がスタートした。朝ドラは”若手女優の登竜門”と呼ばれ、土屋太鳳(たお)(23)や高畑充希(26)といったヒロイン役だけでなく、松岡茉優(まゆ)(23)や吉岡里帆(25)など、脇役出身者もブレイクしている。

「その原因はオーディション方法の変化にある」と芸能マネージャーは語る。

「最近は『キャストオーディション』と銘打っていて、ヒロイン役に選ばれなくても、光る人材がいれば脇役で声をかけられるようになったんです」

前出のマネージャーは「以前は『一度、脇役で出演した女優はヒロインにはなれない』という裏ルールがあった」と言うが、こちらにも変化がみられるという。

「波瑠(はる)は脇役で声がかかっても断り、ヒロインに絞ってオーディションを受け続け、ついに『あさが来た』の主演を射止めたといいます。ところが最近では、NHKも慎重になっているのか、まずは脇役でのお試しから、ヒロインに昇格させるケースが増えました」(テレビ誌記者)

一方、”イケメン俳優の登竜門”と呼ばれているのが特撮ドラマだ。

「東映&テレビ朝日が『仮面ライダー』と『戦隊シリーズ』のキャストオーディションを同時に行っているのですが、ドラマ不況のあおりを受けてオーディションの数が激減。定期的に行われる新人俳優オーディションは朝ドラと特撮の二つしかないため、有望な人材が殺到するようになった。後にブレイクする人が多いのも当然ですよ」(前出のマネージャー)

キー局プロデューサーは「キャスティング先行のドラマづくりがオーディションの減少に影響している」と指摘する。

「学園モノの出演者をオーディションで選ぶとなると時間もお金もかかるので、最近は主要キャストが決まると、脇は同じ事務所の新人をバーターで起用するケースが増えています」

お笑い業界でもオーディションは減少。


「最近は若手のディレクター一人と記録用のカメラが1台置かれた部屋で、ネタ見せをさせる番組が多い。大規模オーディションを行っているのは、新年に放送される『おもしろ荘』(日テレ系)ぐらいですよ」(若手芸人) 

オーディションの減少により、人材豊富な大手芸能事務所へオファーが集中。スケジュールの奪い合いが起きている。

「『東宝芸能』所属の浜辺美波が”ポスト広瀬すず”として業界支持率が高い。すでにこの先2年間のスケジュールが埋まっているとか」(ドラマ関係者)

中小の芸能事務所にも門戸を開いている数少ないテレビマンとして知られているのが、『半沢直樹』など人気ドラマを手がけたTBSの福澤克雄氏だ。


「最近だと『陸王』にも出演していた馬場徹がお気に入りで、福澤ドラマによく起用されています。ただ、これは本当にレアケースですね」(TBS関係者)

オーディションの減少が、民放のドラマをダメにしているのだ。

写真:スポーツニッポン新聞社/時事フォト

 

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