<figure id="attachment_68665" aria-describedby="caption-attachment-68665" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="85cfa846"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/09/450688ef43fd60338b11a1527b5fe2f1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-68665" class="wp-caption-text">「遺言書」が認められようと無効だろうと、妻・Sさん（左）は結婚期間3ヵ月で莫大な遺産を手にする</figcaption></figure>
ドン・ファンはやっぱり、本物のカネ持ちだった。
９月13日、和歌山県田辺市が緊急記者会見を開き、「市民全体の利益を考え、遺贈を受ける方針を固めました」と発表。さらには、ドン・ファンこと資産家・野崎幸助氏（享年77）の遺産が、総額約13億円にのぼることも明らかにした。
野崎氏は「遺言書」を書いていたとされ、そこには〈全財産を田辺市にキフする〉との文言がある。市が発表した「遺贈を受ける」という言葉の意味は、野崎氏の財産を受け取る、ということだ。
それにしても13億円とは莫大であるが、内訳はどうなっているのか。「遺言書」を保管していた和歌山家庭裁判所は、弁護士に依頼し、野崎氏の財産を調査。本誌は今回、その調査結果を独自ルートで閲覧した。主な財産は、次のものだ。
・土　　地　２億2537万円
・預 貯 金     ３億492万円
・有価証券　７億683万円
・投資信託　２億6524万円
この他、建物や現金などを合わせると、合計金額は実に26億6131万円となる。田辺市はここから未返済の貸付金などを減らし、約13億円と発表したのだ。
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気になるのは、この13億円を誰がいくらもらうのか、ということだ。少々複雑なので、整理して見ていこう。登場するのは、次の3者である。
・野崎氏の妻・Sさん(23)
・野崎氏の兄弟姉妹
・田辺市
「遺言書」どおり、財産を田辺市に寄付したとしても、妻には「遺留分」と呼ばれる取り分が認められている。遺留分は遺産の２分の１。つまりSさんは、わずか３ヵ月結婚しただけで、６億5000万円を手に入れることができるのだ。この場合、残りの半分が田辺市に寄付され、兄弟姉妹の取り分はゼロである。
ただ、ことはそう簡単には進まない。というのも、「遺言書」をめぐっては、今年８月、ドン・ファンの兄弟姉妹（とその子供たち）が「無効」を求める申立書を家裁に提出しているのだ。
「大の役人嫌いだった幸助が市に寄付するなんて書くわけがない。あの遺言書はデタラメです」（野崎氏の兄・豊吉氏）
「遺言書」が無効となると、遺産は法定相続分に従って分配される。Sさんは13億円の４分の３（９億7500万円）。残りの４分の１（３億2500万円）を兄弟姉妹でわける。
「遺言書」が無効であるほうがSさんの取り分は３億2500万円多いが、彼女にはこれを回避したい事情がある。
「Sさんと兄弟らの仲は、最悪と言っていい状況です。兄弟姉妹と相続の話し合いをすれば、揉めに揉めるのは目に見えている。Sさんは間違いなく、兄弟らには口を出させず、さっさと市と遺産を分割したいと思っていますよ」（野崎氏が経営していた会社の元役員）
時はカネなり――。多少相続が減っても、早く現金を手にしたほうが得策ということなのだろう。
<figure id="attachment_68667" aria-describedby="caption-attachment-68667" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="ddb5a5ed"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/09/eaf9370942043a57c253739591d55b6c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-68667" class="wp-caption-text">ドン・ファンが所有していたルノアールの絵画。未鑑定のため今回発表された遺産には含まれていない</figcaption></figure>
<figure id="attachment_68668" aria-describedby="caption-attachment-68668" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="8b641b43"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/09/25d5e3c3a3fb8100d4444636ff3215a5.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-68668" class="wp-caption-text">所有していた藤田嗣治の絵画。本物ならば、右のルノアールと合わせて数億円の値がつく可能性も……</figcaption></figure>
<figure id="attachment_68669" aria-describedby="caption-attachment-68669" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4df341c3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/09/4ce9fa62e9c157a464325491d2dee66e.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-68669" class="wp-caption-text">40棟近い建物を和歌山県内に所有していたドン・ファン。市街地の好立地にもマンションを持っていた</figcaption></figure>
<figure id="attachment_68670" aria-describedby="caption-attachment-68670" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="fcfa5627"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2019/09/a8004ef5df68ef233e01517b842f43f3.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-68670" class="wp-caption-text">広い敷地に建つ日本家屋も所有。この物件は、経営していた貸金業で、担保として差し押さえたものだ</figcaption></figure>
『FRIDAY』2019年10月４日号より
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和歌山県田辺市が緊急記者会見を開き、遺贈を受ける方針と発表。紀州のドン・ファンこと野崎幸助氏の遺産が総額約13億円にのぼることも併せて明らかにした。この莫大な遺産は誰がいくら手にするのか⁉

紀州のドンファンの遺産13億円は「誰が」「いくら」もらうのか

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