芸能人が家族をYouTubeに出す理由 成功のウラでトラブルも | FRIDAYデジタル

芸能人が家族をYouTubeに出す理由 成功のウラでトラブルも

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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“カジサック”らの成功を受け、YouTubeにファミリー向けチャンネルが増加。旨味は多いけど危険も…

’19年3月、ヨメサック&次女(右)と東京ガールズコレクションのランウェイを歩くカジサック。もちろん、この模様もYouTubeで配信した
’19年3月、ヨメサック&次女(右)と東京ガールズコレクションのランウェイを歩くカジサック。もちろん、この模様もYouTubeで配信した

米経済誌フォーブスが、動画投稿サイト『YouTube』で’19年に最も稼いだクリエーターのランキングを発表。1位に輝いたのは、おもちゃレビューが人気の8歳のライアン・カジ君で、なんと約28億円も稼いだという。登録数156万人を誇る『カジサック』こと梶原雄太(39)など、日本でも家族を出演させたユーチューバーの成功が目立っている。

「’19年10月にはビッグダディの元嫁、美奈子が『美奈子ファミリーTV』を開設。翌11月には芸人のエハラマサヒロが『エハラ家チャンネル』をスタートさせました。ファミリー向けチャンネルは広告効果が高く、企業からタイアップのオファーが来る機会が多い。収益化がしやすいのです」(ウェブメディア編集者)

WEBライターによれば、ファミリー向けチャンネル増加の背景には「YouTubeの規約変更がある」という。

「’19年11月に『13歳未満を対象にした動画はパーソナライズド広告の掲載を停止する』と発表されました。子どもは動画界では主要な視聴者で、この規制によって全体の広告収益が3分の1に低下すると言われています。同月末にはパチンコ・パチスロ系の動画からも広告が外され、ギャンブル系ユーチューバーたちから悲鳴が上がりました。業界の健全化を図るため、子どもを狙った動画や射幸心をあおる動画、過激な動画が排除され始めたのです。規制の網をかいくぐり、子どもの視聴者をつかまえるための苦肉の策が、ファミリーチャンネルなんですよ」

先の『カジサック』のチャンネルには、美人妻の『ヨメサック』ら家族全員が登場。一部でトラブルも起きている。

「都内の小学校に通っていた息子が動画出演を機に〝カジサックの子〟だとバレてしまい、居づらくなって引っ越し&転校するハメになったんです。以前、カジサックは大阪ローカルのテレビ番組に出演した際に『家賃30万円の家から家賃50万円のマンションに引っ越した』と明かして『調子に乗るな』と一部で叩かれていましたが、あれは自慢じゃなくて、引っ越しせざるを得なくなったという苦労話なんです」(吉本興業関係者)

転校先は芸能人の子どもが多数通っていることで知られる小学校で、新居はセキュリティが厳重な高級マンションだという。前出の吉本関係者によれば、「自分の父が人気ユーチューバーであることをカジサックの4人の子どもたちは誇りに思っていて、いまも喜んで動画に出演している」という。

それでも芸能プロ幹部は「家族でのYouTube出演には危険が付きまとうので、止めさせている」と言う。

「撮影場所、動画にチラッと映った看板や標識などから、自宅や行動範囲が特定されるリスクがある。〝私生活を気軽に公開する身近なタレント〟として認知されてしまうと、記念写真の撮影を断っただけで『芸能人ぶりやがって!』とバッシングされるようになる。テレビのようにプロが監修していないので、事実関係に間違いがあったり、コンプライアンス的に問題のある発言がスルーされて、大炎上してしまうケースも散見されている」

カジサックらの成功を受け、YouTubeに進出する芸能人は増える一方だが、安易に始めると家族ぐるみで痛い目に遭うことになる。

『FRIDAY』2020年1月10・17号より

  • 写真時事通信社

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