札幌ライブで目撃“渋谷すばるのいない”関ジャニ∞の新しいカタチ

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渋谷すばるの脱退、安田章大の髄膜腫手術と全治3ヵ月の骨折という報道が相次ぎ、「そんな状態で成立するのか?」と心配された7月15日からのライブツアー。有名人のインタビュー記事を中心に執筆活動を行う、ジャニヲタ歴25年のライター喜久坂 京が、渋谷すばる脱退後初のライブで見た、6人体制の関ジャニ∞の姿とは。

夏といえば、ライブの季節である。筆者が夏になると決まって思い出すのが、21年前のSMAPライブツアー「SMAP 1997“ス”〜スばらしい!ステキな!スゴイぞ!スーパースペシャルコンサート〜」である。夏の終わりの横浜スタジアムで、SMAPの5人はスーパーアイドルで、スターで、エンターティナーで、面白くてカッコよくて、楽しくてイキが良くて、パワフルでフレッシュで仲間思いで、すべての楽曲に心を込めて歌い踊っていて、とにかくサイコーだった。以来筆者は、夏になるとジャニーズのライブが欠かせないカラダになってしまった。

今年の夏も、全国各地で、ジャニーズのライブが開催される。NEWS、KAT-TUN、8人体制となったHey! Say! JUMPに今年デビューしたばかりのKing & Prince、六本木のEXシアターではデビュー前のジャニーズJr.のコンサートまである。

とはいえ、個人的にはもう、21年前の「SMAP 1997“ス”」を超える、夏の思い出が生まれてしまっている。7月15日。関ジャニ∞の「KANJANI’S EIGHTERTAINMENT GR8EST」が、どうしようもないくらい“最高で最強”だった。

4月15日、会見でグループ脱退と事務所退所の理由を語る渋谷すばる。メンバーは皆、神妙な顔つきだった

4月に関ジャニ∞のメインボーカル・渋谷すばるがジャニーズ事務所を退所することが発表された。彼らのライブに行ったことがない人が、渋谷すばるにどんなイメージを抱いているかはわからないが、“エイター”と呼ばれる関ジャニ∞のファンからすると、渋谷すばるはライブにおける“心臓”の役割を果たしているように思えた。全員が楽器を演奏し、メンバーで楽曲制作もする。ジャニーズのグループの中でも特に音楽性の高い関ジャニ∞だが、たとえばバンドコーナーで、“騒げエイター!!!!!!!”と、全身全霊で叫び声をあげながら、観客を煽るのは誰あろう渋谷だった。“エイター”の名付け親であり、“ロック”にこだわり、どんなときも戦うことを恐れず、心からぶつかっていくのが彼だった。“限界なんか壊して”とシャウトするときも、“今は泣かせておくれ”と優しく歌いかけるときも、“俺は綺麗な花を咲かせたかったんだ”と吠えるときも、その歌声はいつも、魂の叫びだった。

渋谷がいないツアーを想像した時、“果たして成立するのだろうか?”とエイターの誰もが思ったはずだ。しかも、「GR8EST」ツアーの2 週間前、渋谷の脱退会見に安田章大が欠席した理由が発表され、それが立ちくらみによる背中と腰の全治3ヵ月の骨折で、遡って2017年1月に髄膜種を患い、2月にその摘出手術を行っていたことも判明した。

7月からのツアーに参加しない理由を尋ねられた時だけは、いまだ納得していないのか、悔しそうな表情に

渋谷の不在を、残る6人で埋められるかどうかもわからない状態なのに、安田まで本調子でないなんて……。安田と言えば、関ジャニ∞のギタリストであり、作曲の才能は群を抜いている。これまでも、アイドルポップからロック、EDM、ダンス曲、スカ、R&Bなど、さまざまなジャンルの音楽をグループに提供してきた。ダンスも得意で、ファッションは奇天烈。関ジャニ∞の演奏の要(かなめ)は、紛れもなく安田だったのだ。

2週間後の北海道初日は、どんなことになってしまうのだろう。関ジャニ∞は、どうなってしまうのだろう。この3ヵ月、切ない思いで関ジャニ∞を見守ってきたエイターの不安は、爆発寸前だった。それを鎮めてくれたのは、メンバーからブログなどで発信されるメッセージの数々。何より、エイターたちの心配を吹き飛ばしてくれたのは、彼らの歌とパフォーマンスだった。7月6日の「ミュージックステーション」、7日の「The Music Day」、8日の「関ジャム完全燃SHOW!」という3日間にわたる生放送の“生エイト”は、カッコよくて泥臭くて面白くて自由で仲間思いで、パフォーマンスも演奏も歌も、何もかもが“これぞ関ジャニ∞!”という情熱と迫力に満ちていた。あの一連のパフォーマンスを見て、「この人たちは大丈夫だ」と思えた。渋谷の“決断”が、7人をさらに強く大きく優しくしたことを知った。

ライター喜久坂 京が思わず“すばる担”の友人に送ってしまったチケット裏の写真。メンバーカラーになっているが、すばるのメンバーカラー「赤」がないと、こんなに地味なのかと

7月15日。筆者は札幌にいた。6人体制の関ジャニ∞の船出を見届けるために――。札幌上空は、昼過ぎまで激しい雨に見舞われた。関ジャニ∞を愛するすべての人たちの、最後の涙雨だったのかもしれない。珍しく、少し開演時間を遅らせて始まったコンサート。もちろん、安田のパフォーマンスはこれまで通りとはいかなかったけれど、錦戸亮や大倉忠義が「ヤスの分まで俺が走る」「ヤスの分まで俺が踊る」とブログで書いていたように、お互いがお互いを思い合うことで、6人は渋谷のスピリットを受け継ぎ、それまで以上のパワーを発揮していた。6人の関ジャニ∞は、一曲ごとに一丸となっていた。ファンを全身全霊で楽しませようとしながら、渋谷のことを忘れるのではなく、渋谷に聴かせても恥ずかしくないような“自分たちの歌”を届けようとしていた。その足で、その手で、その喉で、その目で、“関ジャニ∞という未来”を確かめていた。ネタバレになるので曲名は伏せるが、錦戸が「エイター!!!!!!!」と叫んだ曲もあり、「関ジャム」のあとで、「これからの関ジャニは僕が引っ張っていきます」というメールを渋谷に送ったという、その本気を感じさせてくれた。

また、ここ数年気になっていた関ジャニ∞のライブMCのキレの悪さだが、札幌では(安田は休憩のためにステージを離れたけれど)、全員がライブMCならではのネタを振って盛り上げようとしていたし、横山裕と村上信五のかつて“夫婦”と呼ばれた二人の絡みも微笑ましく、丸山隆平の元気印なノリとベースでのカッコよさのギャップもまた、パワーアップしていた。(※ツイッター情報によれば、名古屋からは大倉プロデュースで、メンバー2人ずつで過去の曲を踊らせる“ザ・アイドル”映像が日替わりで挟まれるようになったらしい!! それ全部観たい!! 観た過ぎる!!)

関ジャニ∞は、泣ける。関ジャニ∞は、笑える。この日、筆者は札幌ドームにいる2時間45分を、ずっと泣いて笑って過ごしていた。関ジャニ∞は、感情をぐちゃぐちゃにする。でも、彼らを好きにならなかったら、こんな複雑な感情を体験することはきっとできなかった。

これだから、ジャニヲタはやめられない。

 

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  • 喜久坂京

    ジャニヲタ歴25年のライター。有名人のインタビュー記事を中心に執筆活動を行う。ジャニーズのライブが好きすぎて、最高で舞台やソロコンなども含め、年150公演に足を運んだことも。広くジャニーズの素晴らしさを知ってほしいと思い、FRIDAY デジタルにジャニーズのコラムを寄稿することに。

Photo Gallary3

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