新垣結衣の大ヒットドラマ『逃げ恥』SP版に期待したいこと | FRIDAYデジタル

新垣結衣の大ヒットドラマ『逃げ恥』SP版に期待したいこと

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大ヒットドラマを牽引した主役の新垣結衣と星野源。17年2月撮影(画像:共同通信社)

冬ドラマが続々とスタートしている。そこでふと気づいたのが、『逃げるは恥だが役に立つ』新春スペシャル(TBS系)が静かに終わっていたことだ。

気づけば1月3日の放送から既に2週間あまりが経っている。スペシャルの製作が決まったときの世間の歓喜ぶりを考えると、放送後の反応はあまりに拍子抜けするものがある。作品の出来は決して悪くなかったし、星野源演演じる平匡と新垣結衣演じるみくりの夫婦コンビ、そして石田ゆりこ演じるみくりの伯母・ゆりちゃんも、安定の好感度だった。

しかし放送後は、ネット上にはあまり記事は上がらず、その内容も、ドラマ内で登場した調理家電に注目したものや、星野源ファンの熱い思いを綴ったものなど、ドラマの本筋とはあまり関係ないものが多かった。

今回のスペシャルには、依然解決されない日本の産休・育休問題、夫婦別姓、LGBT、そしてシスターフッドなど、社会派なテーマがこれでもかというほど取り上げられていた。もちろんそこに触れた記事はいくつか見られたが、『逃げ恥』の人気度を考えると、こういった問題提起にもっと注目が集まって良かったはずだ。

しかしなぜスペシャルはそんな状態で終わってしまったのか。その疑問がぬぐい切れず、多くのメディア関係者に話を聞き、視聴者のネットコメントを読みあさった。その結果見えてきたのは、期待されすぎたゆえの反動からくる、次の3つの理由だった。

①詰め込み過ぎ

「面白かったんだけど、連ドラにすべき内容をスペシャルに突っ込んだための盛り込み過ぎ感」

「連ドラのときはもっと人物描写がメインだったような。作中で描かれていた社会問題はどれも時代を象徴することだと思ったけど、2夜連続とかにしてくれたほうが良かったんじゃないかなー」

「連ドラにしてほしかったなー。いろいろ詰め込みすぎてすごくもったいない。ゆりちゃんの病気は女性にとってものすごく大きなことなのにサラッと終わったし、沼田さんカップル(=古田新太と成田凌が演じる男性カップル)のことももう少し見たかったし、みくりたち夫婦揃っての子育てももっと観たかった!」

スペシャルの放送時間は2時25分。スペシャルにしても長めの時間設定ではあったが、それでもこの時間内に描かれたテーマはあまりに多過ぎたようだ。そのため、上記のような声が非常に多かった。ただこれはひっくり返せば、連ドラとして『逃げ恥2』を作ってほしいという、根強い人気の表れとも言えるだろう。

②ムズキュンがなかった

「結婚する前のムズキュンが面白かったかもしれない…今回現実すぎて笑」

「連ドラでは好きだった人がSPでガッカリしたのは社会派を前面に押し出してきたからかな? 連ドラのムズキュンが好きだった方々には受け入れられなかっただろうな」

そもそも連ドラの『逃げ恥』は、超オクテの平匡と小賢しい女・みくりが、偽の夫婦生活を送るうちに本当の夫婦になっていく、という物語だった。それゆえ、なかなか発展しない二人の恋模様がじれったく、ムズムズするところに胸キュンする、というのがが大ヒットの要因だった。スペシャルはその“ムズキュン”が除かれ社会問題だけが描かれてしまっていたので、「見たいのそこじゃない!」と思ってしまった人も多かったのかもしれない。

③コロナを描き過ぎた

そして多くの芸能記者たちが「最大の要因」と挙げたのが、“コロナの描き過ぎ”だった。あるテレビ誌編集者は次のように分析している。

「期待値が高すぎたのと、コロナ禍という状況のせいかな、と。他のドラマよりは面白かったし、もらい泣きしたシーンもありましたが、後半はコロナ禍の苦境が長かった。会いたくても我慢我慢、欲しがりません勝つまでは!的な……。全体としても、“みんなそれぞれに幸せ”というのを目指したのかもしれませんが、良くできた道徳教材ドラマのような印象でした」

実際、ネット上にも同様の声は多かった。

「全体的には楽しく見れた。ただコロナのくだりがあるから、もう一回見ようとはなかなかなれないかも」

「コロナ問題入れずに2時間で収めてくれたほうがよかったです」

あらためて、大ヒットしたドラマをスペシャルで描くことの難しさを感じる。これらの声にこたえるにも、コロナのない『逃げ恥2』を作るしかないのかもしれない。

 

  • 取材・文奈々子

    愛媛県出身。数年間の会社勤務を経てフリーライターに。女性誌や週刊誌でタレントのインタビュー、流行事象の分析記事を扱う他、連ドラ、話題の邦画のチェックは欠かさない。雑誌業界では有名な美人ライター

  • 写真共同通信社

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