富川アナ→トヨタ、桝アナ→大学 人気者でも男性アナのイバラ道
『報道ステーション』などで活躍し、テレビ朝日の“顔”だった富川悠太アナが、今年3月いっぱいでの退社を発表した。退社後は、彼の父親がトヨタの重役だったことから、同社が情報発信のために立ち上げた『トヨタイムズ』に入るのではと一部メディアは報じている。
同じく3月いっぱいで、日本テレビの“顔”でもあった、桝太一アナも退社することが発表されている。4月からは同志社大学ハリス理化学研究所の助教に転身するという。
「富川アナは‘21年10月からは『報ステ』メインMCの座を元NHK大越健介キャスターに奪われた格好になりました。自身のコロナ感染などもありましたが、この冷遇ぶりが退社の一因と言われていますね。
一方の桝アナは現在も司会を務める『真相報道 バンキシャ!』を退社後も引き続き務めることが発表されました。それにしても両局を支えてきた2人が同時期に退社というのは、本当に驚きですね」(スポーツ紙記者)
まさに局を代表するアナウンサーの退社劇。彼らは“フリー”として活動していくのだが、注目すべきは抜群の知名度がありながら、企業や大学などに所属するということだ。
「実はフリーの男性アナは“冬の時代”と言われています。徳光和夫さんや古舘伊知郎さん、久米宏さんなどがフリーになった時代は、彼らほどの知名度ならすぐに他局で番組を持てました。
しかし、今や情報番組やスポーツ番組など、男性アナがMCを務めることが多かった番組も、最近は女子アナや芸人さん、ジャニーズタレントなどが司会者に抜擢されることが多くなりました」(テレビ局関係者)
さらに、男性アナの花形と言われていたスポーツ実況も、野球やサッカーなどのテレビ中継が激減。ネット番組などに移行しているが、ギャラはテレビ放送の単価より安価だという。
つまり、男性アナの活躍の場が、極端に少なくなっているのだ。
「フリーアナのもう一つの稼ぎ場は、イベントなどの司会です。これは歌手や芸人などでいえば“営業”にあたる。
キー局のアナウンサークラスだった人なら、1回につき最低でも30万円は取れます。トップクラスの知名度なら、100万円以上も可能です。ですが、企業の発表モノなどは、華やかさを意識してか大部分は女性アナウンサーが指名されることが多い。つまりここでも男性アナは不利なんです」(芸能プロ関係者)
知名度だけではフリーとして生きるのが難しい時代になっている男性アナ。だが、生き残る道が無いわけではない。
「局アナを辞めてゲームなど“eスポーツ”の実況アナウンサーとなった元朝日放送の平岩康佑氏は、フリーになって収入が10倍になったことを番組で明かしています。彼はゲーム好きが高じて独立したワケですが、専門知識があることは本当に強いんです。
富川アナは『トヨタイムズ』に入るなら、経済部門のスペシャリストになれるかもしれない。桝アナも“理系アナ”を極めることで、男性フリーアナの“いばら道”を勝ち抜いていこうとしているのかもしれませんね」(前出・芸能プロ関係者)
年収2000万円とも3000万円とも言われる局アナの地位を捨てて飛び出した富川アナと桝アナ。2人がどんな活躍を見せてくれるのか、今から楽しみだ――。
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- PHOTO:西 圭介