三田佳子「かわいそう」から始まった息子に振り回された女優人生
芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”
《芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”》
81歳の女優・三田佳子さんの次男で元俳優の高橋祐也容疑者が、またまたまた覚せい剤取締法違反で逮捕された。薬物関連では5度目の逮捕だ。
彼は2番目の妻で、元乃木坂46の歌手だったOさんの父親に
「殺してやる」
と脅したことで脅迫罪でも逮捕されているから、それも入れれば6度目の逮捕ということになる。この時は不起訴になっている。
それにしても、息子のことでここまで仕事を減らしてしまった女優さんも珍しいだろう。三田さんといえば、’90年代は芸能界俳優・タレント所得番付1位を数年間も続けていた大女優。今は所得番付が発表されなくなったが、’98年の祐也容疑者の逮捕で三田さんは仕事を自粛せざるを得なくなり、収入も大幅に減ってしまった。
この時、10億円ともいわれた都内の豪邸の離れにあった地下室で、祐也容疑者は覚せい剤を所持していた。17歳の高校生だった息子の逮捕。記者会見した三田さんは
「母が女優ということで、未成年である息子の事件が報道されてかわいそう」
と発言したから、世間からさらなるバッシングを受けることになる。なおかつ、高校生の息子に、毎月50万円のお小遣いを渡していたことも明らかになった。
2度、3度と繰り返し逮捕された祐也容疑者。そのたびに三田さんは
「すべては、私たち夫婦の教育の失敗」
「彼も少年ではないので親としてかかわる限界はあります。心の中では、放り出して当然という気持ちもあります」
と言ったが、この時、彼の小遣いは月70万円になっていたという。彼は、スナックを含む数社の会社を経営していると周囲に話していたが、実態はほぼ無収入で、母親の手助けで会社を興していたような形だった。
女優業が忙しかった三田さんにとって、かまってあげられないという思いが、祐也容疑者の小遣いを増やしていった理由になったのだろう。4度目の逮捕後には、小遣いが1日15万円になっていたともいわれ、家族カードで月200万円も使っていたという報道もあった。
その時の祐也容疑者は懲役1年6か月の実刑判決だったが、4度目は懲役2年6か月、保護観察処分付き執行猶予5年という判決だった。
それから4年後の今回。またも覚せい剤取締法違反で5度目の逮捕ということになるが、誰も彼を覚せい剤から救ってあげることができなかったのだろう。
沖縄のリハビリ施設にいた時はフェイスブックに近況を報告し、覚せい剤を断ち切る努力をしているように見えた。また、沖縄から帰ってきてからは東京での生活もフェイスブックにアップし、たわいもない話を楽しそうに綴っていたこともあった。
三田さんも4年前からブログを始めていて、6度目の逮捕が明らかになる前日、10月19日には
《ちょっと時間ができたので、かねてから受診したいと思っていた循環器内科に行ってきました。(中略)結果は非常に『好調』と、で90歳まで生きられそうな気分で、軽やかに帰宅》
と報告。次男がまっとうに生活し始めたという思いがあったのだろう。そして、10月3日には孫との触れ合いに
《お友達との交流や学校で忙しくなった孫に、久しぶりに付き合ってもらいました。『ラーメンが食べたい』と言うので、結構人気のラーメン店に連れて行ってもらいました》
と、ラーメン店のカウンターにお孫さんと仲良く並ぶ後姿を伝えている。写真を撮ったのは、おそらくご主人だろう。
逮捕された祐也容疑者にも2人の妻に、それぞれ長男、長女がいるが、祖母の三田さんとは接点があるのだろうか。2人の元妻はともに子供の親権を取って離婚している。
「お肉たっぷりの餃子も頼みました(中略)満足いっぱい」
と、幸せいっぱいの三田さん。祐也容疑者の薬物での再、再、再、再逮捕が、三田さんをまた変えてしまうのだろうか…。
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- 取材・文:石川敏男(芸能レポーター)
- 写真:Natsuki Sakai/アフロ
芸能レポーター
‘46年生まれ、東京都出身。松竹宣伝部→女性誌記者→芸能レポーターという異色の経歴の持ち主。『ザ・ワイド』『情報ライブ ミヤネ屋』(ともに日本テレビ系)などで活躍後、現在は『めんたいワイド』(福岡放送)、『す・またん』(読売テレビ)、レインボータウンFMにレギュラー出演中