超豪華断髪式に協会はダンマリ&マスコミは掌返しでわかる″白鵬帝国″誕生の可能性 | FRIDAYデジタル

超豪華断髪式に協会はダンマリ&マスコミは掌返しでわかる″白鵬帝国″誕生の可能性

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マスコミ対応もファン対応もお手の物の元白鵬・宮城野親方
マスコミ対応もファン対応もお手の物の元白鵬・宮城野親方

「今後、親方として300年の伝統を持つ宮城野を襲名し、相撲道発展のために1日も早く横綱、大関を育て、ファンの皆さまに恩返しできるように、一生懸命、精進、努力し頑張るつもりです。相撲ファン、白鵬ファンとともに、そして本日来てくださった皆様とともに相撲の神様に選ばれる男を1日も早く育て、作り上げて、再びこの土俵に帰ってくることを誓います」

1月28日、東京・両国国技館で、21年秋場所に引退した第69代横綱・白鵬(現宮城野親方・37)の引退相撲と断髪式が行われた。断髪後には土俵に額をつけ、挨拶では、自分を育ててくれた宮城野部屋やファンへの感謝の気持ちと共に、大いなる野望を口にした。この言葉に観客は大いに感動し、新聞各紙も、

「土俵に額をつけた“最強横綱”の感謝と決意」(『スポニチアネックス』)

「元白鵬の断髪式が超豪華 首相経験者ら著名人がズラリ」(『デイリースポーツ』)

など好感を持って伝えていた。しかし、この様子を冷めた目で見ていた相撲協会関係者は少なくなかったという。

「土俵に頭をつけて感謝を表すなんて前代未聞です。現役時代であれば協会もマスコミを疑問を呈していたでしょう。ゲストが超豪華だったのは確かですが、協会幹部が一人も参加していない。このことにマスコミはほとんど触れずに、ゲストの感動的なコメントばかり報じています。明らかに掌返しの持ち上げっぷりです」

ではなぜ、マスコミは白鵬が引退した途端、白鵬バッシングを止め、協会もダンマリを決め込んでいるのだろう。

「まさに白鵬の“逆襲”が始まったからでしょう。白鵬は最後の挨拶の中で2回も『1日も早く』と言いました。つまり『1日も早く大関、横綱を自分の部屋から出したい』と。言い換えれば、それは1日も早く『協会のトップに登りつめたい』。そういうメッセージだと協会関係者は受け取ったと思います。それは、白鵬から現政権への宣戦布告に他なりません」(前出の協会関係者)

白鵬は、史上最多45回の優勝、通算1187勝、横綱在位14年という輝かしい歴史を築いた。だが、力の衰え始めた在位中盤あたりからは、「強烈な張り手」や「エルボー」といった横綱らしからぬ取り組みが目立つようになり、横綱審議委員会や八角理事長から何度も苦言を呈され、その都度、マスコミも白鵬批判に花を咲かせた。しかしながら、型を無視した土俵入りや優勝後の「万歳三唱」など、「伝統」を軽視する行動は後を絶たなかった。

「それでも白鵬は幕内優勝20回以上の力士にその権利が与えられる『一代年寄』の襲名は当然できるものと思っていました。しかし、『大相撲の継承発展を考える有識者会議』は『一代年寄の存在意義を示すものは見出されない』と論じ、襲名を見送りました。これは白鵬にとっては、耐え難い屈辱だったはずです。協会としては、このまま廃業してくれれば…という目論見もあったと思います。なぜなら、もし白鵬が親方として協会に残れば、後々この遺恨が響いてくることは容易に想像できるからです」(スポーツ紙記者)

しかし、白鵬は間垣親方として協会に残り、今回、宮城野親方として宮城野部屋を継承した。すでに、宮城野部屋には次々と、将来、角界を背負うであろう逸材が入門している。初場所で史上初めて1場所で十両昇進を決めた落合や引退相撲のトーナメント戦で優勝した幕下の川副。そして、春場所で新入幕の可能性があるモンゴル生まれの北青鵬だ。さらに、モンゴル人の大器と言われる大学相撲選手や、現アマチュア横綱も宮城野部屋入りの可能性が高いと言われている。「いくらなんでもやりすぎ」と他の部屋から苦情が出ているという報道もあるが、

「宮城野部屋に強い力士が入るのは当然なのです。今の10代、20代前半の若い人たちにとって、白鵬こそが横綱であり、強さの象徴だったわけです。当然、その白鵬から教えを請いたいと思うでしょう。黙っていても若い力士たちの方から『宮城野部屋に入れてほしい』とやって来る状態はしばらく続くと思いますよ」

そう語るのは、やくみつる氏だ。やく氏は今後の展開についてこのように分析する。

「次期協会理事長は元武双山の藤島親方(武蔵川部屋)の可能性が非常に高い。藤島親方は伝統を重んじる親方です。その対極にいるのが白鵬で、いわば『伝統の破壊者』です。その白鵬の宮城野部屋は必ず力をつけてきます。そこにもう一人、いまだ人気の高い元稀勢の里の二所ノ関親方(田子ノ浦部屋)も力をつけてくるでしょう。5年後、10年後にはこの三つ巴で協会を支えていくことになるでしょうね。だから、あれほど叩いていた協会もマスコミも、今となっては白鵬を持ち上げるしかないんです」

“白鵬帝国″の土台はすでに築かれつつあるようだ。

協会でも宮城野親方のライバルとなる元稀勢の里の二所ノ関親方
協会でも宮城野親方のライバルとなる元稀勢の里の二所ノ関親方
  • 写真高塚一郎

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