除名処分でも…ガーシー議員が帰国しないウラに「警察が怒りの逮捕状請求」と「パスポートはく奪問題」
日本帰国をドタキャンしたガーシー(東谷義和)参院議員に警察が怒り心頭だ――。
ガーシー議員は昨夏の参院選当選後、1回も国会に登院せず。これが問題視され、懲罰委員会に付託され、3月8日に議場で「陳謝」する予定だった。
本人も帰国の意志を示していたが、結局は帰って来ず……。
ドバイから大地震のあったトルコに移り、被災地支援を行っているが、永田町からは
「帰国しないためのパフォーマンスに過ぎない。トルコで何をやっていたか?といえば、動画を回していただけだから」
と辛らつな声が相次いでいる。
議場での陳謝に現れなかったことで、4日には懲罰委員会が開かれ、15日に行われる参院本会議でガーシー氏は議員の身分をはく奪される「除名」処分となる見込みだ。72年ぶりの出来事だという。
ある意味、日本の政治の歴史に名を残したとも言えるが、ただただ政界をかき乱した〝黒歴史〟となるだろう。
ガーシーが最後まで帰国を躊躇したのは、捜査当局の動きを警戒してのものだ。議員には「不逮捕特権」があり、ガーシーが昨夏の選挙でNHK党(当時)からの立候補を決めたのも、庶民ではありえないこの特権が是が非でも欲しかったからだ。
しかし、年初に綾野剛ら著名人に対する名誉毀損等で当局のガサ入れが入ったあたりから、ガーシーの考えに〝変化〟がみられたという。
「当局はガーシーに任意の聴取を求めていますが、それと並行して一気に関係各所に家宅捜索に入りましたからね。どう見ても逮捕前提の動き。
ガーシーもそれまで不逮捕特権を得て『これで俺はもう無敵や』と浮かれていましたが、当局の動きや情報リークの仕方を見て『ただごとではない』と気付いたそうです。今回も帰国した瞬間にパスポートを差し押さえられ、国会で陳謝後も日本から出られなくなることを恐れていました」(ガーシーを知る関係者)
ガーシー議員はパニックに陥り、帰国の際は自身への警護と身柄拘束しないことを求めたが、当局は完全無視。前出の関係者いわく
「これでガーシーは帰国しないことを決意した。直前まで〝帰る帰る詐欺〟をしていたのはNHK党・立花孝志と組んだパフォーマンスでしょう。2月中旬には帰らないと決めていたそうです」
と明かす。
ここまでガーシーが警戒しているのは、「逮捕」そのものよりも、その後、日本からの出国が困難になると踏んでいるからだ。
立花氏は当初、ガーシーに該当する罪状を逆算し、起訴されて有罪となっても
「おそらく執行猶予がつく。それならば一度罪を償い、再度やり直したらどうか」
と提案していたそうだが、ガーシーは頑なに拒否。事情を知る政界関係者によると
「執行猶予期間中はパスポート取得に制限がかかる。ガーシーは政界以外でもトラブルを抱えており、日本にいるのは怖い。だから日本から脱出しづらくなるのは非常に困る」
という。
とはいえ、そんな事情は警察にとっては他人事。このままガーシーを許せば、罪を犯しても海外に高飛びすれば「何とかなる」といった印象を与えかねない。
ただでさえ、最近は特殊詐欺グループによる犯罪が増加中。主犯格や実行犯が日本にいるとは限らず、一連の〝ルフィ事件〟のようにフィリピンで悠々自適な生活を送っているケースもある。
「考えられるとすれば、議員でなくなったタイミングでの逮捕状請求でしょうね。すでに地検とは〝話がついている〟と聞いています。逮捕状が出てから、ガーシーが滞在する国に捜査協力を仰ぐ算段なのだと思います」(全国紙記者)
それでもなお、ガーシーは逃げるのか。ユーチューブ上に突如現れてからおよそ1年。ダークヒーローと持てはやされた男は追い詰められている――。