「新会社設立」の滝沢秀明氏 古巣・ジャニーズ事務所が直面する「育成ノウハウ流出」の危機
3月下旬に新会社『TOBE』の設立を発表した滝沢秀明氏。’22年10月末、ジャニーズ事務所副社長という要職にありながらの退社劇は、ファン以外にも大きな衝撃を与えた。
「事務所の総帥であるジャニー喜多川氏が存命中の’18年に、滝沢氏はタレントを卒業し裏方にまわった。名実ともにジャニー氏の後継者として認められ、彼の葬儀では先輩たちを差し置いて、遺影を持って霊柩車の助手席に乗ったほど。それほど、事務所にとっては大きな存在でした」(女性誌記者)
実際に滝沢氏がデビューをプロデュースした『Snow Man』『SixTONES』は、いまや事務所の屋台骨を支える存在に。’22年に世界デビューを果たした『Travis Japan』も、彼の功績と言われている。
「滝沢氏がタレントを引退し後継者に名乗りを上げたとき、ジャニー氏は《『ジャニーズJr.たちの育成で、ジャニーさんを手伝いたい。』と言ってくれた時、私は驚きと共に嬉しくて涙がこぼれそうでした》とわざわざコメントしたほど。それほど嬉しかったでしょうし、滝沢氏のプロデュース能力を評価していたということでしょうね」(スポーツ紙記者)
Jr.たちの信頼も厚く、経営陣の一人として結果を残してきた滝沢氏。だからこそ、今回の新会社設立に、ジャニーズ事務所は危機感を抱いているという。
「ジャニーズ側が最も懸念しているのは、“ジャニーズメソッド”とも言われる若手育成のノウハウの流出でしょう。ジャニー氏が男性アイドルを次々とスターダムにのし上げた手腕は、やはり天才的でした。
その功績を最も間近で見てきたひとりが滝沢氏です。〝新人発掘力〟〝Jr.の育成力〟は他の事務所の追随を許しませんからね」(芸能プロ関係者)
独立後、すぐにSNSをスタートさせた滝沢氏だが、自身の身の振り方については明言を避けてきた。そのウラではジャニーズとの水面下での駆け引きがあったと言われている。
「滝沢氏が独立した際、ジャニーズ側は〝芸能界で仕事をしない〟などの契約を求めたと言われています。双方、代理人を立て、かなりシビアな話し合いが行われたと言われています。ですが、彼がこのように芸能界でもう一度、活動できる状況になったわけですから、それなりの条件を手に入れたのでしょうね」(同・芸能プロ関係者)
会社設立を発表した際、滝沢氏はツイッターで、
《もう一度エンターテイメントの人生を歩もうと決意いたしました。自分の覚悟と皆様の期待を背負い、新人募集をし、アーティストをプロデュースする会社を立ち上げました》
と高らかに宣言している。
芸能プロダクションとしてイチから若手を育てるのか。それとも、〝辞めジャニ〟たちとエージェント契約をして、彼らをプロデュースしていくのか……。
どちらにせよ、ジャニーズ事務所にとって脅威であることに間違いはないだろう――。
- PHOTO:桑田 真