「供述始めた」市川猿之助〝勧進元〟松竹があえて「雇用関係にない」と言及のウラに迫る〝Xデー〟

梨園に激震が走っている――。

５月18日午前、東京都目黒の自宅で両親とともに倒れているところを発見され、救急搬送された歌舞伎俳優の市川猿之助。19日には搬送先の病院を退院し、警察の事情聴取を受けたという。

「亡くなった父の市川段四郎さんと母の延子さんは司法解剖の結果、警察は死因は向精神薬中毒とみられると発表しました。猿之助さんは半地下の部屋で首つり自殺を図ったのですが、命に別状はなかったわけです。猿之助さんは供述始めており、〝家族会議〟をしたことなどを明かしているようです」（ワイドショー関係者）

猿之助をめぐっては18日発売の「女性セブン」でセクハラ疑惑が報じられた。性的マイノリティーに関する記述もあり、これにショックを受けた猿之助が衝動的に動いた可能性も否定できない。

「テレビや舞台で見る明るいキャラクターとは裏腹に、猿之助さんはかなり繊細。『澤瀉屋』の看板、『猿之助』の大名跡を背負い、低迷する歌舞伎界を何とかしようとまい進していた。

世間からどういうイメージで見られているかを常に気にしていたので、一連の報道に耐え切れなくなった部分もあるのではないか」（スポーツ紙記者）

とはいえ、〝両親ともども…〟というのは正直解せない。

病院に搬送された猿之助が警察の聴取に何を話すかが今後の肝になってくるが、マスコミは「Xデー」を想定して動き始めている。

当局は自宅の状況から早々と「事件性アリ」と判断。捜査一課を投入し、19日午前には自宅に警視庁の鑑識部隊もやって来た。

「死因と合わせて両親の死亡推定時刻とカラダに異変が起きた時間も調べていた。捜査手法を見る限り、一般的な心中事件や殺人事件と同じ体制で動いていますね。マスコミの緊張感も増しています」（全国紙社会部記者）

歌舞伎公演を手掛ける〝勧進元〟の松竹も梨園最大のピンチと捉えているようだ。

18日夜に見解を公表し

「今回の件に関しましては、歌舞伎ファンの方々を始め多くの方々にご心配をおかけしまして、心よりお詫び申し上げます」

と謝罪。女性誌で報じられた猿之助の〝性加害〟報道については

「弊社としても、パワハラやセクハラはあるべきではなく、会社としてしっかり対応して参りたいと考えております」

と会社としての立場を明確にした上で

「ただ、今回の記事には伝聞等不確かな事もございますので、まずもって事実を確認したいと思っております」

そして

「雇用関係にない歌舞伎俳優さんのプライベートな事に関わる内容で限界もございますが、情報把握に努め適正な対応をして参る所存です」

とした。前出のスポーツ紙記者は

「文章を読む限り、歌舞伎界のパワハラ・セクハラに危機意識を持っているな、と感じました。ジャニーズ事務所で起きた一件を教訓にしているようにも見えます」

と分析。わざわざ「雇用関係にない～」と一文差し込んでいることにも

「最悪なケースとなれば、今後の仕事だけでなく、過去の出演作品にまで甚大な影響を及ぼす可能性がある。そうなった場合、当然議論になるのは違約金や保証金といった話。このタイミングで『雇用関係にない』と明確化したのには何らかの意図があるのではないか」

と指摘した。

近いところでは出演映画『劇場版　緊急取調室　THE FINANL』（天海祐希主演）の公開が６月16日に迫っている。猿之助は天海が所属する警視庁捜査一課の緊急事案対応取調班（通称キントリ）が立ち向かう内閣総理大臣・長内洋次郎役を演じている。

「あとは公開するだけというタイミングだけに、配給元は大騒ぎになっている。万が一、お蔵入りになれば損害はとんでもないことになる」（映画関係者）

いまはただ事態の推移を見守るしかない――。