「香川と同じようにはならない…」市川猿之助 周囲にもらした〝スキャンダルバッシング〟への「恐れ」 | FRIDAYデジタル

「香川と同じようにはならない…」市川猿之助 周囲にもらした〝スキャンダルバッシング〟への「恐れ」

芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”

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搬送先から退院し、警察の事情聴取を受けている市川猿之助だが……
搬送先から退院し、警察の事情聴取を受けている市川猿之助だが……

《芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”》

歌舞伎界の革命児で、超人気歌舞伎俳優の市川猿之助さんが、都内にある実家から意識もうろうとして緊急搬送された出来事は、歌舞伎界、芸能界だけじゃなく、日本中に衝撃が走った。

両親が暮らしていた2階には、父の市川段四郎さんと母・延子さんが、布団をかぶせられるようにして仰向けに倒れていたという。母はその場で、父は数時間後に死亡が確認された。

猿之助さんは命に別条はないそうだ。迎えに行ったマネージャーに発見され、消防署に連絡された。

また室内には、親しかった俳優に宛てた遺書らしきものもあったという。

「さようなら たかひこ(猿之助さんの本名)」

と書かれていたというから、自殺を考えたのだろう。

しかし、仕事もすべて順調だった猿之助さんが、なぜ自らの命を絶とうと思ったのか。

仕事に情熱をかけている人で、’12年に7歳から名乗っていた〝亀治郎〟から『四代目猿之助』を襲名した際には

「亀治郎の名前には愛着があったが、伯父への恩返しになればと思って引き受けました。日本の誇る伝統芸能の歌舞伎をますます盛り上げていきたい。伯父には無かった女形もしっかり演じ切りたい」

と強調していた。

まして、現在は東京・明治座で『市川猿之助奮闘歌舞伎公演』が続いているのだ。

オレは女優の藤間紫さんと親しくさせて頂いていたという関係で、三代目猿之助さん(現・猿翁、紫さんの夫)の「澤瀉屋」と、かなり親しい関係があった。

澤瀉屋のスタッフと親しい人は猿之助さんのことを

「子供の頃から人付き合いがよく、頭のいい子供だった。大人になってからも、周囲に気を遣う優しい人だった。

ただ、気が小さくて、自分の思い通りにならないと、怒鳴り散らしたりすることはあった。起伏の激しい人ですね。打たれ弱い一面を持っていただけに、何かあったのかな……」

と明かす。

緊急搬送された日は、「女性セブン」による『歌舞伎激震の性被害! 市川猿之助 濃厚セクハラ』というタイトルの記事が発売された日だ。

猿之助さんが記者から直撃取材を受けたのは15日の月曜日だった。一門の弟子らにキスや入浴などのセクハラやパワハラ行為を行っていたという内容が書かれた記事。澤瀉屋の関係者によれば、

「(取材された)月曜日の夜には、かなり落ち込んでいたように見えました。記者の直撃を受けたことは知りませんでしたが、いつもの明るさが消えていました。〝何があったんだろう〟と気にはしていましたが、まさかこんなことになってしまうとは……」

と、教えてくれた。

昨年、いとこの香川照之さん(歌舞伎名は市川中車)さんが、パワハラ、セクハラでのスキャンダルで、マスコミや世間からの〝バッシング〟を受けた時は、猿之助さんは彼を一生懸命に支え、芸能界復帰の道を探っていたという。

「今回の明治座の舞台に香川さんが立てたのも、猿之助さんが仲介したから。いとこ同士ですが、兄弟のように仲が良く、猿之助さんは香川さんを本当に慕っていましたよ。

だからなのか、スキャンダルで集中砲火を浴びた香川さんを見て、『オレは絶対に同じようにはならない。嫌だね』ともらしていました。心身ともに追い詰められる香川さんを見て、猿之助さんもかなりショックだったようですね」(同・澤瀉屋関係者)

何百年も前の歌舞伎の興業歴史を調べ上げ、現代によみがえらせた猿翁さんのスーパー歌舞伎。それを猿之助さんは、

「伯父が作ったものは超えられない」

という思いで、人気漫画『ワンピース』『鬼滅の刃』などを題材に、新しい風を巻き込んだ『スーパー歌舞伎Ⅱ』を上演。明治座の終演を待っても、6月、7月が歌舞伎座。来年の2月、3月にはスーパー歌舞伎Ⅱの予定も入っている。文字通り、歌舞伎界を代表する〝看板役者〟だ。

最近、「スポーツ報知」のインタビューに答えた猿之助さんは歌舞伎について、

「どこかで命を削っているのでしょう。嫌なことは僕、絶対にしませんから。休む間がなくても、歌舞伎界の人気回復のためには、この状況で走り続けるしかない。猿翁さんは、もっと過酷だったはず。自分は睡眠時間も十分に取れているし」

と、歌舞伎にかける熱い思いを伝えていた。

両親の死は向精神薬中毒だと言われ、猿之助さんは搬送された病院からすでに転院しているという。

それにしても、公演を投げ出し自殺に及ぶほど、猿之助さんは周囲が言うようにガラスのような心臓だったのだろうか……。不思議でならない。

  • 取材・文石川敏男(芸能レポーター)

    ‘46年生まれ、東京都出身。松竹宣伝部→女性誌記者→芸能レポーターという異色の経歴の持ち主。『ザ・ワイド』『情報ライブ ミヤネ屋』(ともに日本テレビ系)などで活躍後、現在は『めんたいワイド』(福岡放送)、『す・またん』(読売テレビ)、レインボータウンFMにレギュラー出演中

  • PHOTO築田純/アフロ

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