連ドラ主演の船越英一郎「仕事がない俳優役」で話題に…「2時間ドラマ」激減とベテラン俳優の栄枯盛衰 | FRIDAYデジタル

連ドラ主演の船越英一郎「仕事がない俳優役」で話題に…「2時間ドラマ」激減とベテラン俳優の栄枯盛衰

スタッフは見た!週刊テレビのウラ側

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伊藤沙莉(29)主演の7月ドラマ『シッコウ‼~犬と私と執行官~』(テレビ朝日系)で、織田が脇を務めることが話題に。伊藤とバディを組む
伊藤沙莉(29)主演の7月ドラマ『シッコウ‼~犬と私と執行官~』(テレビ朝日系)で、織田が脇を務めることが話題に。伊藤とバディを組む

6月3日スタートの連ドラ『テイオーの長い休日』(フジテレビ系)の主演に”2時間ドラマの帝王”の船越英一郎(62)が起用された。しかも、演じるのは「かつて2時間サスペンスドラマの常連だったものの、2時間ドラマ枠がなくなったことで1年以上仕事をしていない俳優」とあって、テレビマンの間で話題となっている。

「実際、2時間ドラマ枠が消失し、テレビ局がコア視聴率(13~49歳男女の視聴率)を重視するようになったことで、仕事を失ったベテラン俳優たちは多いですから」(キー局プロデューサー)

’80年代から局を超えて放送されている『浅見光彦シリーズ』(現在はテレビ東京系)は、’22年から岩田剛典(34)を主演に据えている。俳優陣の若返りが進んでいるのだ。

「『浅見光彦』の新シリーズには、かたせ梨乃(66)や名取裕子(65)など、2時間ドラマの常連も出ており、かつてのファンからは好評でした。ただ、いまでもオファーがあるのは彼女たち主演クラスくらいなもの。2時間ドラマを脇で支えていたベテランの中には、役者としてのオファーが完全に途絶えてしまい、指導者側に回った人もいます」(芸能プロ幹部)

ネット配信ドラマの好評ぶりを受けて、地上波キー局がドラマ枠を増やしたほか、昨年開局したBS松竹東急もオリジナル作品を制作するなど俳優たちが活躍する「場」そのものは増えているが、「声がかかるのは若手俳優がほとんど」なのだという。

「BSは視聴者の年齢層が高いので、バラエティ番組であればベテランにお声がかかりますが、ドラマは配信を意識しているので、地上波と同様、若い世代に受けるキャスティングがなされている。ベテランに用意されている枠はせいぜい1~2つ。争奪戦が熾烈です」(制作会社ディレクター)

べテラン俳優たちの需要が減っている中、″生死″を分けているのは何か。

「ひとつはギャラですね。2時間ドラマの主演クラスは高額ギャラがネックになっている。現在も起用されている人たちは、だいたいギャラを下げていますね。最近はストーリー仕立てのCMを制作する企業が増えているので、広告代理店へ売り込みをする俳優も増えています。配偶者も俳優なら、夫婦でセット売りをしたり、自宅公開ロケに応じたりして、テレビに居場所を見出す人もいる。バラエティで存在感を発揮して、ドラマに回帰するベテランも出てきています」(前出・芸能プロ幹部)

ベテラン俳優を抱えるプロダクションはさぞ大変だろうと思いきや、「若返り自体はメリットの方が大きい」と、この芸能プロ幹部は言う。

「テレビ局がコア視聴率を重視しているおかげで、これまで売り込みに苦労していた若手俳優たちの需要が増えているんですよ。ドラマの枠自体は増えてるから、ベテランでも番手やギャラにこだわったりしなければ仕事はありますし」

結局、大事なのは協調性だという。

「泉ピン子(75)じゃないですが、制作側にズケズケと文句を言うような気難しい人は需要が減りますよね。あの織田裕二(55)が脇役でドラマに出る時代ですから。こだわりが強すぎる俳優は生き残れませんよ」(広告代理店関係者)

「昔の名前」で出ていられる時代は、とっくに終わっていたのである。

『FRIDAY』2023年6月16・23日合併号より

  • PHOTO結束武郎

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